「ポータブル電源、気になっているけれど大きくて重そう」「そもそも何時間使えるの?」——そんな疑問を持ちながら、購入を先送りにしている方は少なくないはずです。
Jackery ポータブル電源 240 New は、そうした迷いを解消する一台の候補になり得ます。世界累計50万台以上の販売実績があるロングセラー「Jackery 240」が2024年5月にリニューアルを果たし、旧モデルの課題だったバッテリー寿命・充電速度・出力が刷新されました。容量256Wh・定格出力300W・リン酸鉄リチウムイオン電池搭載というスペックを、約3.6kgのコンパクトボディに収めた製品です。
この記事では、Jackery Japan 公式サイトの情報をベースに、特徴・注意点・旧モデルとの違い・競合製品との比較・セール情報・海外での評価まで、購入前に確認しておきたい情報を整理して解説します。
この記事でわかること
- Jackery 240 New(JE-240A)の主要スペックと旧モデルとの変更点
- リン酸鉄リチウムイオン電池・UPS・緊急充電などの機能の解説
- 公式稼働例をもとにした、使える家電・使えない家電の目安
- 注意点・デメリットを含めた客観的な評価
- EcoFlow RIVER 2 との項目別比較
- セール情報と購入チャンネルの特徴
- 海外メディア・ユーザーによる評価と実測報告
Jackery 240 New(JE-240A)とは——旧モデルとの違いから整理する
Jackery 240 New がどのような製品なのかを、旧モデルとの比較を通して確認します。変更点の要点を先に押さえておくと、各機能の説明が理解しやすくなります。
旧240の位置づけと刷新点
旧Jackery 240 は、2019年の発売以来、アウトドア入門用ポータブル電源として世界的に売れ続けてきたロングセラーモデルです。入門機として選ばれやすいモデルでしたが、バッテリーに三元系リチウムイオン電池を採用していたため充放電サイクルが約500回と短く、充電時間も5.5時間と長め。定格出力も200Wにとどまり、消費電力が高めの機器には対応しきれない場面がありました。
その課題を受け止めたうえで登場したのが、2024年5月7日発売のJackery ポータブル電源 240 New(型番:JE-240A)です。バッテリーをリン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)に変更し、主な変更点は次の通りです。
| 項目 | 旧 Jackery 240 | Jackery 240 New(JE-240A) |
|---|---|---|
| 電池種類 | 三元系リチウムイオン(NMC) | リン酸鉄リチウムイオン(LiFePO4) |
| 容量 | 241.9Wh | 256Wh |
| 定格出力 | 200W | 300W(瞬間最大600W) |
| 充放電サイクル | 約500回 | 約4,000回(70%維持) |
| AC充電時間 | 約5.5時間 | 約1.9時間/緊急時約1時間 |
| USB-C 出力 | 非搭載 | 100W(PD)×1、15W×1 |
| UPS機能 | 非搭載 | 搭載(20ms以内) |
| アプリ連携 | 非対応 | Wi-Fi・Bluetooth対応 |
| 重量 | 約3.1kg | 約3.6kg |
| 保証 | 最大3年(登録不要・自動延長含む) | 最大5年(※条件は本文参照) |
※スペックはJackery Japan公式サイト掲載情報および家電Watch(2024年5月8日)をもとに作成。変更されている場合がありますので、購入前に必ずJackery Japan公式サイトでご確認ください。
Jackery 240 New の主要スペック
まず、W(ワット)と Wh(ワットアワー)の違いを簡単に整理しておきます。W(ワット)は「同時に使える家電の強さ」、Wh(ワットアワー)は「蓄えられた電気の量」を表します。どちらの制約も確認したうえで、用途に合うかどうかを判断することが大切です。
- 型番:JE-240A
- 電池種類:リン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)
- 容量:256Wh(20Ah / 12.8V)
- 定格出力:300W(瞬間最大600W ※起動補助用の一時的な値)
- AC出力:100V / 50Hz・60Hz(純正弦波)×1口
- USB-C出力:100W×1口(PD対応・双方向)、15W×1口(PD非対応)
- USB-A出力:15W×1口
- シガーソケット出力:12V / 10A×1口
- AC充電時間:約1.9時間(通常モード)/約1時間(緊急充電モード・アプリ操作要)
- シガーソケット充電時間:約5時間(別売りケーブル使用)
- ソーラー充電:最速約3.3時間(100Wパネル使用時)
- 充放電サイクル:約4,000回(4,000回後も工場出荷時容量の70%以上を維持するとJackery公式は説明)
- 本体サイズ:幅231×奥行153×高さ約168mm
- 重量:約3.6kg
- 出力波形:純正弦波
- UPS機能:20ms以内で自動切替(UL1778認証済)
- アプリ連携:Wi-Fi・Bluetooth対応
- LEDライト:内蔵(SOSモードあり)
- 保証:最大5年(詳細条件は購入前にJackery Japan公式サイトでご確認ください)
- 公式通常価格:32,800円(税込)/執筆時点の公式販売価格:26,240円(税込)※価格は変動します
※スペックはJackery Japan公式サイト掲載情報を参照。最新情報は必ず公式サイトでご確認ください。
Jackery 240 New の主な特徴
特徴1:リン酸鉄リチウムイオン電池による長寿命設計
Jackery 240 New の大きな変更点のひとつが、バッテリーをリン酸鉄リチウムイオン電池(LiFePO4)に変更したことです。三元系と比べて熱に強い傾向があり、過充電・過放電に対しても比較的安定しているとされています。
充放電サイクルは約4,000回で、Jackery 公式によれば毎日1回充電した場合でも約10年間使い続けられる計算とのことです(条件:1日1回のフル充放電、4,000回後に容量の70%以上を維持)。旧モデルの約500回から大幅に延びており、長期的な運用コストを抑えやすくなっています。
なお、どのようなバッテリーも保管環境や使用状況によって性能は変化します。長期保管する場合も定期的な残量確認と適切な保管環境の維持が必要です。
特徴2:最速1時間の緊急充電モード(緊急時のみ推奨)
旧モデルで不満の多かった「充電の遅さ」が改善されています。通常のAC充電でも約1.9時間でフル充電が完了しますが、スマートフォンアプリからアクティブにできる緊急充電モードを使えば、約1時間で満充電が可能です。
ただし、Jackery 公式はこの機能について「緊急時のみの使用を推奨します」と明記しています。日常的には通常のAC充電モードを使い、本当に急ぐ場面だけ緊急モードを活用するという使い分けが無難です。
特徴3:UPS機能(停電時の自動切替機能)
UPS(無停電電源装置)とは、停電や電圧低下が発生した際に、接続されている機器への電力供給を途切れさせない仕組みのことです。Jackery 240 New のUPSは20ms(ミリ秒)以内で電源をポータブル電源側に自動切り替えします(UL1778認証済)。
この機能により、ルーターやデスクトップPCなど瞬断に弱い機器の保護に役立つことがあります。ただし、Jackery 公式は「無停電電源装置を必要とするデータサーバーやワークステーションなどの機器には接続しないでください」と注意書きを設けています。高度なUPS性能を必要とする機器への接続については、事前に仕様の合致をご確認ください。
また、充電しながら接続機器に給電する「パススルー機能」にも対応しています。コンセントに接続しておき、停電時に自動で電源が切り替わる運用は、防災用途として活用されることがあります。長期パススルー運用のバッテリーへの影響については、メーカーの推奨する使い方をご確認ください。
特徴4:USB-C 100W(PD対応)ポートを搭載
USB-C(PD:Power Delivery、急速充電規格)100W対応のポートを1口搭載しています。多くのノートPCをACアダプターなしで直接充電できる出力です。もう1口のUSB-C(15W)はPD非対応です。高速充電が必要な機器は必ず100Wポートに接続してください。
USB-A(15W)と組み合わせることで、複数のデバイスを同時に充電することも可能です。なお、100WのPDポートは入出力双方向対応で、このポートから本体を充電することもできます。
特徴5:同容量帯と比べてコンパクトなボディ
本体サイズは幅231×奥行153×高さ約168mmで、Jackery 公式によれば同容量帯の一般的な製品と比べて約22%コンパクトな設計(メーカー公称値)とのことです。重量は約3.6kgです。
スマートフォン・照明・小型ファンを中心に使うなら、1〜2泊の車中泊やソロキャンプでも扱いやすいサイズ感といえます。折りたたみ式ハンドルも搭載されており、使わないときはフラットに収納できます。
特徴6:アプリ連携とLEDライト内蔵
専用アプリ(Wi-Fi または Bluetooth 接続)では、残量確認・緊急充電モードの切替・自動オフ設定・ファームウェア更新などをスマートフォンから操作できます。屋外では本体ディスプレイより視認性が高いケースもあり、実用的な補助になります。
LEDライト(スポットライト式・SOSモードあり)も内蔵されており、補助灯レベルの照明として停電時や夜間のキャンプで使用できます。
使える家電・使えない家電——公式稼働例をもとに確認する
「W(出力)」と「Wh(容量)」の両方で考える
使用可否の判断には2つの軸があります。
- 定格出力300W以下の家電なら起動できます(瞬間最大600Wは起動補助用の一時的な値)
- 容量(Wh)は使用時間の上限を決めます。目安の計算式は「使用時間(h)=容量×変換効率÷消費電力(W)」です
公式稼働例(Jackery Japan 公式サイトより)
以下はJackery Japan公式サイトに掲載されている稼働例です。実際の使用時間は機器の状態や使用環境によって異なります。
- スマートフォン(29W):約11回の充電
- ノートPC(87W):約2回の充電
- 扇風機(15W):約16時間
- 電気毛布(55W):約3.7時間
- LEDライト:約21時間(目安)
※機種によって消費電力は異なります。上記はあくまで目安です。
使えない家電の例
- 電子レンジ(約500〜1,500W):使用不可
- IHクッキングヒーター(約1,400W):使用不可
- 電気ケトル(約800〜1,000W):使用不可
- ドライヤー(約600〜1,200W):使用不可
スマートフォン・PC・照明・小型ファンの充電・使用が主な用途であれば、このモデルは向いています。調理家電や大型家電をメインで使いたい場合は、容量500Wh以上の上位モデルの検討が現実的です。
純正弦波出力について
AC出力は「純正弦波」です。家庭のコンセントと同じ波形で、精密機器やモーターを含む幅広い機器に使いやすい波形です。医療機器など特定の機器については、使用前にその機器側の案内を必ずご確認ください。
注意点・デメリット
旧モデルより500g重くなっている
旧Jackery 240 が3.1kg だったのに対し、Jackery 240 New は3.6kg と約500g 重くなっています。徒歩での長距離移動を伴う場面では差を感じる場合があります。
緊急充電モードは緊急時のみ使用を推奨
Jackery 公式は、緊急充電モードについて「緊急時のみの使用を推奨します」と明記しています。日常的には通常のAC充電(約1.9時間)で運用するのが無難です。
シガーソケット充電ケーブルは別売り
シガーソケットからの充電を予定している場合、ケーブルは別途購入が必要です。シガーソケットでの充電時間は約5時間(目安)です。
ソーラーパネル接続時にアダプタが必要な場合がある
ソーラーパネルの端子形状によっては別途アダプタが必要になるケースがあります。他社パネルを使用する場合は端子の互換性を事前にご確認ください。
AC出力は1口のみ
AC出力は1口のみです。複数の家電を同時にACで使用する場合は電源タップを使用することになりますが、合計消費電力が300Wを超えないよう確認が必要です。
保証手続きの詳細確認が必要
保証の条件・手続きの詳細はJackery Japan公式サイトにてご確認ください。購入チャンネルによって条件が異なる場合があります。
AC充電中の動作音が気になる場合がある
充電中は冷却ファンが動作します。静かな環境では動作音が気になる場合があります。
バッテリー製品全般に共通する注意事項
高温の車内への長時間放置・水や液体への接触・物理的な衝撃は製品の劣化や不具合の原因になる可能性があります。使用前には必ず付属の取扱説明書をお読みいただき、メーカーの推奨する使い方に従ってご使用ください。
EcoFlow RIVER 2 との比較
| 項目 | Jackery 240 New | EcoFlow RIVER 2 |
|---|---|---|
| 容量 | 256Wh | 256Wh |
| 定格出力 | 300W | 300W |
| 電池種類 | LiFePO4 | LiFePO4 |
| 充放電サイクル | 約4,000回(70%維持) | 約3,000回(80%維持) |
| AC充電時間 | 約1時間(緊急)/約1.9時間(通常) | 約1時間 |
| 緊急切替機能 | UPS(20ms以内) | EPS(30ms以内) |
| AC出力口数 | 1口 | 2口 |
| USB-C最大出力 | 100W(PD対応) | 60W |
| 重量 | 約3.6kg | 約3.5kg |
※各社公式サイトのスペックを参照。最新情報は各社公式サイトでご確認ください。
用途で選び分ける製品です。USB-C 100W(PD)が必要なノートPCを充電したい場合はJackery 240 New が向いています。一方、同時に複数の家電をACで使いたい場合はRIVER 2(AC 2口)のほうが便利です。
なお、UPSとEPSは仕様名と切替時間が異なります(UPS:20ms以内、EPS:30ms以内)。瞬断に厳しい機器で使用する場合は、事前に仕様の合致を確認することをおすすめします。
海外での評価・実測レビュー
Jackery 240 New は海外では「Explorer 240 v2」として展開されており、複数のメディア・個人レビュアーによる実機検証が行われています。使用環境や個体差により結果は異なる場合があります。
The Technology Man(英国・2024年11月)による実測
100Wの電球を使った実容量の測定では、2時間13分動作し、消費電量は193Whと報告されています。公称容量256Whに対して約75%のAC変換効率に相当し、「やや期待を下回る数値」と評されています。一方、MacBook Pro のUSB-C充電では90W超の出力を確認しており、100WポートのPD性能は仕様どおりに動作していたと評価されています。
引用元:The Technology Man – Jackery Explorer 240 V2 Full Review
The Scotsman(英国・2024年12月)によるレビュー
ライターのGareth Butterfield氏が日常使いした感想を報告しています。「技術的には大きな進歩だが、同社の300 Plusとの差別化が分かりにくい」と指摘しながらも、デスクトップPCの動作確認など実用場面での便利さを評価しています。
引用元:The Scotsman – Jackery Explorer 240 V2 Review
海外Amazonユーザーレビューの傾向
評価が高い点として「軽量」「長期間の電荷保持」「使いやすさ」「緊急時・キャンプでの利便性」が多く挙げられています。不満として多いのは「消費電力の高い機器への対応不足」「一部アクセサリの別売り」です。
引用元:Portable Power Station Review – Explorer 240 v2 In-Depth Review
米国ユーザーによる実用レポート(2025年5月)
CPAP装置(睡眠時無呼吸症候群などの治療に使用される医療機器)を夜間使用しながらスマートフォンも充電できた体験が紹介されています。停電中にアプリで別の部屋からバッテリー残量をリモート確認できた事例も報告されており、UPS機能とアプリ連携の組み合わせが実生活で役立った例として参考になります。
引用元:Emerald Lawn and Turf – Jackery Explorer 240 v2 Review
セール情報と購入チャンネルの特徴
Jackery 240 New の公式通常価格は32,800円(税込)です。執筆時点の公式販売価格は26,240円(税込)となっていますが、価格は変動しますので購入前に必ず各ストアでご確認ください。
Jackery公式オンラインストア・Jackery公式Amazon店・Jackery公式楽天市場店・Jackery公式Yahoo!ショッピング店の4チャンネルで販売されています。保証については、Jackery公式ページに「購入日から3年の保証+2年の自動延長保証(製品の保証登録が不要)で最大5年」と記載されていますが、条件の詳細や購入チャンネルごとの扱いは変更になる場合があります。購入前にJackery Japan公式サイトで最新の保証条件をご確認ください。
購入時は公式チャンネルからの購入であることを必ずご確認ください。非公式ストアからの購入では保証対象外になる可能性があります。
Jackery製品は定期的にセールが開催されることがあります。Amazonプライムデー(毎年7月頃)・ブラックフライデー(毎年11月末)・楽天スーパーセール(年4回)などが、割引が行われやすいタイミングとして知られています。割引内容・対象商品・期間は毎回異なりますので、各ストアの最新情報をご確認ください。
向いている用途・向いていない用途
向いている用途
- ソロキャンプ・日帰りアウトドアでのスマートフォン・カメラ・照明の充電
- スマートフォン・照明・小型ファンが中心の1〜2泊の車中泊
- 停電時のスマートフォン・Wi-Fiルーターのバックアップ
- USB-C 100W(PD)対応ノートPCの充電を外出先で行いたい方
- はじめてポータブル電源を購入する方の入門機
向いていない用途
- 電子レンジ・IH・電気ケトルなど調理家電の使用
- 複数人・長時間分の電力をまかなうファミリーキャンプ
- 冷蔵庫を長時間動かす家庭用メインバックアップ
購入前に「何を何時間動かしたいのか」を具体的にイメージしておくことが、選択ミスを防ぐ近道です。
まとめ
Jackery 240 New は、旧モデルの弱点を補った製品です。リン酸鉄リチウムイオン電池への変更・最速1時間の充電(緊急時)・UPS機能・USB-C PD 100W対応という変更点は、エントリークラスの製品として評価できる内容といえます。
海外レビューでも確認されているとおり、AC変換効率は公称容量より低い場合があること、大型家電への対応には制約があることは、購入前に把握しておきたい点です。
用途が合えば扱いやすい一台です。購入を検討している方は、セールのタイミングと保証条件をJackery Japan公式サイトでご確認のうえ、ご検討ください。

