<2023年更新!>エアマット用の空気入れポンプとして、SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) エアストリームポンプサックを数年前に購入したのですが、それがエクスペドのエアマットにも、モンベルのエアマットにも全く問題なく使えたので、シェアしたいと思います。
結論を書くと、
SEA TO SUMMITとEXPEDとモンベルのエアマットの空気を入れるバルブ(吸引口)は一緒で、このメーカー間の空気入れ用ポンプは流用できる(互換性がある)という話です。※ただし、今後モデルチェンジ等でバルブ形状が変わると流用できなくなる可能性もありますのでご注意下さい。
目次
背景-エアマットにもっと早く簡単に空気を入れたい
EXPED(エクスペド)DOWNMAT LITE 5(ダウンマットライト)というマットを長年使ってます。
EXPED(エクスペド)DOWNMAT LITE 5(ダウンマットライト)の使用レポート
2013年に購入したのですが、5年以上経過してもまだ現役で使えてます。(他にもエアマットも持っているので使用頻度はそれほど高くはないのですが)
このマット、付属の空気入れミニポンプが小さくて、確かマットがパンパンになるのに(コツつかんでも)100回以上ポンピングが必要です。
前々からこの作業がしんどいので、別途エアポンプを購入しようと検討していました。
購入を検討したエアマットのポンプ
最初に購入を検討したのは、もちろんEXPED純正の大容量ポンプです。
EXPED Schnozzel Pumpbag UL (シュノーズル ポンプバッグ UL)
-
Schnozzel Pumpbag UL S 税抜価格:¥4,200
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Schnozzel Pumpbag UL M 税抜価格:¥4,800
- Schnozzel Pumpbag UL L 税抜価格:¥6,000
ただ、販売価格がいい値段していて空気入れのポンプにこの金額~、とすこし抵抗ありました。
もっと良い選択肢は無いか?といろいろ調べていたところ、海外のサイトに、SEA TO SUMMITのエアマット用ポンプがEXPEDにも使える、と書かれているのを発見。
SEA TO SUMMIT(シートゥサミット) エアストリームポンプサック- 他のブランドのスリーピングパッドと互換性がありますか? はいといいえ。エアストリームはREIとExpedのスリーピングパッドに適合しますが、すべてのメーカーのパッドには適合しません。[出典: The Trail Shop]
他にもいろいろ調べた結果、どうやら本当に使えるらしい、とわかりました。
EXPED純正ポンプと比較してSEA TO SUMMIT エアストリームポンプサックの方が価格が安かった(私が購入した時は3,300円だった)ため、こちらを購入しました。
結果的に、EXPED DOWNMAT LITE 5のバルブ系と一致し、快適に空気を入れることができました。
EXPEDのミニポンプ(左)/SEA TO SUMMITポンプ(右)
直径は同じ、形状はわずかに異なる、でも漏れなく空気は入りました。
モンベルのエアマットにも使えた☆
その後、2021年にモンベルのセルフインフレータブルマット”U.L. コンフォートシステム キャンプパッド50 18”を購入しました。
自宅近くのモンベルショップで購入したのですが、展示品を見てみると「あれ?このバルブ径はEXPEDと同じではないか?」と思い、バルブの直径を測るとほぼ同じ。モンベルのエア注入式マットは、すべてポンプ別売となっていますが、もしかして、手持ちのポンプが使えるかもと思い、とりあえずマットのみ購入しました。
そして、手持ちのSEA TO SUMMIT エアストリームポンプサックをこのマットに接続してみると・・・
問題なく空気入りました!
かなり圧かけてもポンプが抜けることなくハマってました。
モンベルにも純正のポンプバッグがあります。
- 【価格】¥3,520(税込
- 【素材】20デニール・ナイロン・リップストップ[ポリウレタン・コーティング]
- 【重量】49g
- 【カラー】オレンジ(SSOG)
- 【サイズ】∅27cm×65cm
【ポンプバッグ対応商品】
U.L. コンフォート システム エアパッド
U.L. コンフォート システム アルパインパッド
U.L. コンフォート システム キャンプパッド
U.L. コンフォートシステムピロー
※2016年以前の商品はバルブの形状が異なるため、対応していません。
となっているため、SEA TO SUMMITのポンプは今回購入したモンベルのキャンプパッド以外にも適合する、ということになります。
SEA TO SUMMIT エアストリームポンプサックの特徴
- 【重量】 62g
- 【素材】15Dウルトラシルナイロン製、フルシームシーリング
- 底部にはポンプ時に本体を安定させるためのフットループを装備
- 転がりにくい楕円形の底部
それでは特徴を具体的にご紹介。
フルシームシーリング-簡易防水の圧縮袋として利用可
縫い目にシーム処理が施されています。
そのため、防水の圧縮袋としても使えます。
15Dウルトラシルナイロンの耐水圧は1,200mmです。(日本の代理店のHPには記載ありませんでしたが、SEA TO SUMMIT本体のWebサイトに記載ありました)。この耐水圧は登山用の防水袋で使われている一般的な耐水圧ですのでザックの中で使う分には問題ないと思います(積極的に水と接するウォータースポーツには物足りないと思います)。”ポンプとして使用しない時はスリーピングバッグの圧縮袋としても便利”とメーカー記載がありますので、ぜひ試してみて下さい。もちろん、マットを使わない日帰り登山で、衣類等を入れるのに使っても良いでしょう。
バルブ接合部をスマートに収納
他メーカーのポンプは、使わない時にバルブ接合部をキャップ閉じる仕様となっていますが、このポンプはポンプの底にはめられるようになっています。
バルブ接合部がブラブラしていると、防水袋としようしてザックに収納した時に他の荷物と引っかかるなど、袋の故障リスクにつながると思われますが、これはブラブラせずキレイに収まるよう工夫されています。
バルブ接合部の直径は約21mm
バルブ接続部はプラスチックではなく、少し柔らかい硬めのゴム?シリコン?のような素材でできています。
サイズを測定したところ、直径が約21mmとわかりました。(メジャーの0からだと金属パーツが付いていて見にくかったので、10cmのところから測定しました。)
フットループがGOOD
ポンプの底にフットループが付いています。
これはポンプを使うときに、ポンプの空気を押す力に角度が付くとポンプがずれて逃げてしまうのですが、このループに足を入れることにより、多少角度が悪くてもポンプが逃げずに空気を入れることが可能です。
隠れて見えませんが、フットループに私の右足の先端が入ってます
他メーカーのポンプは、このような細かな工夫が施されていないようですが、このポンプはポンプを使い慣れない方でも使えるような機能が付いています。
また、このポンプの使い方の流れが、ポンプ自体にプリントされているのもありがたいです。
使い方動画
以下、メーカー公式の使い方案内動画です。
最後に
エアマットのバルブ形状は、メーカー間で互換性がある、と記載はされていませんが、現状同じバルブ径が採用されているようです。もちろん、今後変わっていく可能性もありますが、既にポンプを持っている場合、それぞれのメーカー製のポンプを買い足さなくて良いのは助かります。エアマットにポンプも付属してくる物もありますが、付いていない場合はぜひ検討してみください。
また、ポンプを収納袋として利用できる、と記載ありますが、日帰り登山などで防水袋として使う分には問題ないですが、テント泊となるとテント設営後にエアマットをふくらませる時にポンプの中の荷物をすべて出すことになるので、細々とした小物を入れると出し入れが面倒なので、中に何を入れるかは要検討ですね。
試しに寝袋収納して圧縮してみました。
圧縮すると平べったい形状になりました。ザックに収納する時にフットループが引っかかりそうなのと、バルブ接合部に逆止弁がついているわけでわないので、時間立つと少しずつ膨らんできそう、と感じました。簡易的な防水・圧縮袋としては十分ですが、寝袋をしっかり圧縮するなら、専用のコンプレッションバッグを使った方が良いですね。
【2023年版】コンプレッションバッグの選び方(種類・容量)と早い収納方法(動画)、おすすめ紹介
参考リンク
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谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。

楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
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寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。

『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆
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