寝袋の下に敷くマットの話をする前に、登山でテントを設置する場所(テント場・キャンプ地)について学んで行きたいと思います。
緩斜面や凸凹の場所が多い
一般的な下界のキャンプ場と登山のテント場(登山ルート上のキャンプ場)の大きな違いは、登山のテント場は全体的に緩斜面や凸凹の場所が多いことです。
車で入り込める下界のキャンプ場は、重機等で整地されるためどこに設営しても地面がほぼ水平、海辺や湖畔などでは緩やかに傾斜していてもそれほど凸凹していません。
登山のテント場は、完全に水平なところは稀で、緩やかに傾斜しているところ、ある程度平らだが凸凹しているところが多く、テント場内の位置での差が大きいです。
以下、多数ある登山ルート上のテント場の一例です。
北アルプス 涸沢のテント場(2012/10/05撮影)
北アルプス 槍平小屋のテント場(2011/09/14撮影)
八ヶ岳 行者小屋 テント場(2017/09/30撮影)
北海道 大雪山 黒岳石室テント場(2013/08/02撮影)
以上の写真は、2000m級の山々のテント場です。岩がゴロゴロしていたり、テント場が傾斜していたりするのがわかると思います。
小さな石による凸凹は、テント設営前の整地である程度解消できますが、全体的な傾斜や複数の水たまりの凸凹、敷き詰められた岩の凸凹は登山の疲労が溜まった後に整地する気力がなかなか起きず、実質そのままでテント設営し就寝することが多いです。
稀に、オーレン小屋のように、テント設営場を整備していくれている場所もあります。
八ヶ岳 オーレン小屋のテント場(2012/07/09撮影)
比較的平らな場所は優先的に埋まる
人気と登山ルートの場合、同じテント場でも比較的平らな場所は優先的に埋まるため、テント設営が後になればなるほど凸凹や傾斜の強い場所にテント設営せざる終えない状況になることがあります。
赤岳鉱泉 テント場(2017/09/30)
平らな場所が埋まり奥の樹林の中に設営(2017/09/30)
以上のように、下界のキャンプ場に比べて、登山でのテント泊は、岩ゴロゴロ、傾斜あり、木の根が張り出しているなど、寝にくい場所も多々あるのが実情と言えます。
(昨今、「〇〇小屋 テント場」とgoogleの画像検索すると、どのようなテント場かすぐに確認できます。)
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