スイスのアウトドアブランド、EXPED(エクスペド)のDOWNMAT LITE 5(ダウンマットライト)を購入して、何度か使用したので、レポート書きます(^-^)
背景
数年前から登山雑誌で、ダウン入りのエアマットがエクスペドというメーカーから発売されたことを聞いて、超興味ありました!
なぜなら、登山用品におけるダウンは軽量、コンパクト、高断熱の代名詞!
しかーーーーし、エアマットは衣類と違って中身を洗えません。
ダウンは乾燥していれば、高い断熱力を発揮しますが、濡れてしまうと保温力が低下します。
呼吸でマットを膨らませると、マット内に湿気が大量に入ります。
ダウンの羽の先のファサファサが濡れで密着してしまい、空気をとどめることが困難になってしまうからです。
それと、ダウンは偏りやすい。
ダウンジャケットを見ればわかるとおもいますが、ほぼ必ずキルトやボックス構造でダウンが移動しないように区分けされています。
ダウンをマットの中に入れるとなると、当然ダウンの偏り対策が必須になってきます。
以上の、濡れ対策や偏り対策が必須となるダウンのエアマットってどうなんだろう、興味あるけどうーーん、と思ってました。
購入した理由
で、今年の8月に兄弟で大雪山に行くことになって、マットがもう一つ必要になりました。
急遽、秀岳荘白石店へ。
さすが、北海道最大級のアウトドアショップ!
東京のアウトドアショップに負けないくらい品揃えがすばらしい♪
マット売り場に移動して、いろんなメーカーのマットを物色。
まあ、低価格でありとあらゆる面で耐久力のあるリッジレストソーライトにしようかとも思ったのですが、
なんか面白くないなーっておもって、エアマットを購入することにしました。
で、どのエアマットにするか1時間以上も散々迷った挙句、EXPED DOWNMAT LITE 5 M にしたのでした!
EXPED DOWNMAT LITE 5 Mの特長
基本的なスペックは以下のとおりです(^-^)
Size : 長さ183cm 、幅52cm 、 厚さ5 cm
R-Value(熱抵抗値): 4.1 、-12℃まで対応
重さ:645g
実は、EXPEDで出している化繊入りのエアマットとどちらにしようか最後の最後まで迷ったのですが、
最終的にダウンにしました。
理由は、少し軽いから。
あと、ダウンマットってアイデアが斬新だから
です(^-^)
雪山ではエアマットは穴開くリスクを埋めきれないので使用しません。
このマットは無積雪期に使えればとおもって購入しました。
無積雪といっても、紅葉の時期ともなれば、普通に氷点下まで気温落ちますので、やはり氷点下対応がいいとおもいました。
カタログ値は-12℃対応みたいなので、紅葉シーズンはせいぜいー5℃程度なので、十分かと思います。
実際に使用した感想
8月の北海道の大雪山で5泊ぐらい使いました。
収納袋の中にはポンプが入っています。
このポンプをエアマット本体に接続し、ひたすらポンピング!
どんな感じでやるかは、EXPEDの動画をご覧ください(^-^)v
実際に使ってみて
なんとなく勢いで買ってみたけど、かなりいい!
- エアマットには珍しく、空気入れるところがエアが戻らないようになっている(浮き輪も空気が戻らないのと同じ)ため、パンパンに空気入れれる!
- (逆に、その他のメーカーのエアマットは空気を口付けて入れて、口を離すと空気がプシューっと戻るため、口付けて圧力かけながらバルブを閉める・・・という慣れが必要)
という、予想外の良い買い物と判明(笑
ただ、ダウンの偏りについては、中がまったく見えないので何ともいえませんし、
(もちろん対策しているようですが)
断熱力についても、夏の大雪山ではこのマットの限界値が見えてきませんでした。
私も、いろんなメーカーのマットを触ってきていますが、これ、けっこういいんじゃない!?
と感じています!
マットの厚みが5cmもあるので、当然、下のデコボコをまったく感じません。
しかも、パンパンに空気入れられるのでクッション性もかなり高い!
兄も「これ寝心地いいねー」といってました(笑
そういえば書き忘れましたが、もちろん、穴空いたとき用のパッチ3枚とノリ1本がちゃんと付属してます。
これからも雪山以外で積極的に使っていきますので、また何かあれば追記しますね!
こんな人におすすめ!
- バルブから息を吹き込んで空気入れるのに飽きた方・・・疲れた方
- 新しいもの好きな方
- ダウンマットという斬新な商品に手を出してみたい方
- 無積雪期はコンパクトなエアマットがいい!という方
このマット以外にもラインナップあります。登山・ソロキャンプ向けマットレス比較一覧表にEXPEDのマットを多数掲載しています。
マット・スリーピングマット
関連の記事
登山用マットを買う前に知っておきたい情報
無積雪期・3シーズン
雪山・冬山
実験・How to
スペック比較
個別製品の紹介
著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。
楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。
『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆