マムートのリチウムシリーズは、登山やハイキングなど、様々なアウトドアアクティビティに対応する人気のバックパックです。20L、25L、30Lと容量が異なる3つのモデルは、それぞれ想定される用途や荷物の量によって最適な選択肢が変わります。この記事では、それぞれのモデルの特徴やメリット・デメリットを比較し、あなたのニーズにぴったりのリチウムを見つけるお手伝いをします。

マムート リチウム20,25,30の実物を実際に手にとって、最初はだいたい同じかな?と思っていたのですが、よくよく見ていると明確な違いがありました。
記事のポイント
- 容量の違いと適したアクティビティ
- 重さ、サイズ感の違い
- 機能面での共通点と相違点
- ユーザーレビューから見る各モデルの評価
著者PROFILE


経歴:大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約4年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、アウトドア情報を発信し10年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。(詳細プロフィール) 名前:Masaki T
マムート リチウム20/25/30 の違い
- 比較表
- 開閉方式
- フロントポケット
- Vフレーム
- その他
- マムート リチウム20/25/30 で迷ったら?


比較表
リチウム 20 | リチウム 25 | リチウム 30 | |
---|---|---|---|
容量 | 約 20 リットル | 約 25 リットル | 約 30 リットル |
主な用途 | 日帰りハイキング、タウンユース、軽めの活動 | 日帰り登山、少し荷物が増えるアクティビティ、軽めの山小屋泊 | 日帰り登山、本格的なハイキング、場合によっては1泊程度の山小屋泊 |
重量 | 740 g | 880 g | 920 g |
サイズ感 | コンパクトで身軽 | リチウム20よりやや大きい | リチウム25よりさらに大きい |
開閉方式 | ジッパー開閉 | ジッパー開閉 | 雨蓋式 |
Vフレーム | なし | ○ | ○ |
ポールキャリア | 1組 | 2組 | 2組 |
多分、20/25/30で同じ内容
- 取り外し可能な一体型レインカバー
- ヒップベルトに折り畳み式携帯電話用ポケット
- 取り外し可能なパッド入りヒップベルト
- キー ホルダー付きジッパーポケット
- 大きなジッパー付きのフロントポケット
- ハイドレーション システム対応
- メッシュ サイド ポケット2つ
- ヒップベルトにあるジッパー付きポケット
- ジッパー付きメインコンパートメント
- 前に引くタイプのヒップベルト調節
- 超軽量で通気性に非常に優れたEVAパッド
- 3-D EVAフォームとエアチャンネルにより背中の通気性を確保
- サイド コンプレッション ストラップ



実感した、大きな違いは、「開閉方式」「フロントポケット」「Vフレーム」です。
開閉方式





リチウム30のみ開閉方式が雨蓋式です。(緑の点線)
雨蓋式とは?
雨蓋の最も大きなメリットの一つは、「追加の収納スペース」として使えることです。雨蓋には、通常、メインの収納スペースとは別に、ジッパー付きのポケットが設けられています。ここには、地図やコンパス、ヘッドライト、行動食、救急セットなど、すぐに取り出したい小物を入れておくのに非常に便利なんです。[amazon]や[楽天]のレビューでも、「雨蓋のポケットが使いやすい」という意見をよく見かけます。
次に、「雨や雪から荷物を守る」という重要な役割があります。雨蓋は、メインコンパートメントの開口部を覆うように設計されているため、雨が直接ザックの中に入るのを防いでくれます。特に、雨が降りやすい山では、雨蓋があることで安心して行動できます。[楽天]のレビューには「雨蓋のおかげで、雨でも荷物が濡れなかった」という声がありました。
また、「メインコンパートメントの開口部をしっかりと閉じることができる」という点もメリットです。雨蓋には、通常、バックルやストラップが付いており、これらを使ってメインコンパートメントの開口部をしっかりと固定することができます。これにより、ザックの中の荷物が安定し、不用意に飛び出すのを防ぐことができます。特に、ザックが満杯の時や、不安定な場所を歩く時には、この機能が役立ちます。
このように、登山ザックの雨蓋式には、収納力の向上、雨雪からの保護、荷物の安定、容量の拡張など様々なメリットがあります。


雨蓋を開けた写真です。巾着式で開け締めが少し手間かかります。



一方、リチウム20/25のジッパー開閉式は、荷物の出し入れが簡単で楽なので、一般使いに向いてるのです。
フロントポケット





リチウム25/30にはフロントポケットがあります(オレンジの矢印)
フロントポケットとは?
フロントポケットは、ザックの正面部分に設けられた、独立した収納スペースのことです。これは、登山やハイキングをする際に、とても便利な役割を果たしてくれるんですよ。
フロントポケットの主な目的の一つは、「行動中に頻繁に出し入れするものを収納する」ことです。例えば、地図やコンパス、雨具の上着やズボン、軽食、カメラ、サングラスなど、ザックを下ろさなくてもサッと取り出したいものを入れておくのに適しています。[amazon]や[楽天]のレビューでも、「フロントポケットに雨具を入れておくと、急な雨でもすぐに取り出せるので便利」という意見を見かけることがあります。
また、「他の荷物と分けて収納したいものを入れる」のにも役立ちます。例えば、濡れたタオルや雨具、泥で汚れたものなどをフロントポケットに入れておけば、メインコンパートメントの他の荷物を汚す心配がありません。[楽天]のレビューには「濡れたものを分けて入れられるのが良い」という声もありました。
さらに、「すぐにアクセスしたい特定のアイテムを入れておく」という使い方もできます。例えば、ファーストエイドキットや、現在進行形のルートマップ、水分補給のためのボトルなどを入れておくと、必要な時にすぐに取り出すことができます。
登山用のザックのフロントポケットは、頻繁に使うもの、他の荷物と分けたいもの、すぐにアクセスしたいものを収納するのに非常に便利な機能です。フロントポケットを上手に活用することで、登山やハイキングがより快適でスムーズなものになりますよ。



登山ザックではフロントポケットがあるモデルが多いです。非常に便利で、逆に無いと不便と感じるくらいです。私は温度調整のため着脱を繰り返すウェアや、濡れたものをフロントポケットに入れること多いですね。
Vフレーム
Vフレームとは?


Vフレームは、マムートの多くの登山用ザックに採用されている、背負い心地と安定性を高めるための重要な機能の一つです。Vフレームとは、ザックの内部に組み込まれたフレームシステムの一種で、その形状がアルファベットの「V」の字に似ていることから名付けられたようです。通常、軽量で弾力性のある素材(多くはアルミ製やグラスファイバー製)で作られており、背面の左右に配置されています。
このVフレームの主な役割は、「荷重を効率的に分散させる」ことです。登山中に背負う荷物の重さは、どうしても肩や背中にかかりがちですが、Vフレームがあることで、その重さを腰のハーネス(ヒップベルト)へと効果的に伝えることができるんです。これにより、肩への負担が軽減され、より楽に長時間歩くことができるようになります。[amazon]や[楽天]のレビューでも、「Vフレームのおかげで、重い荷物でも快適に背負える」という意見を見かけることがあります。
また、Vフレームは「ザックの安定性を高める」というメリットもあります。特に、岩場や不安定なトレイルなど、足場が悪い場所を歩く際には、ザックが左右に揺れにくいことが重要です。Vフレームは、身体の動きに合わせて適度な剛性を保ちながらも、ザック全体の安定性を向上させることで、バランスを取りやすくしてくれるんです。[楽天]のレビューには「Vフレームがしっかりしているので、悪路でも安定して歩ける」という声もありました。
さらに、Vフレームは「背中の通気性を確保する」役割も担っている場合があります。Vフレームの形状や配置によって、背面とザック本体の間に空間を作り出し、空気の流れを促すことで、背中の蒸れを軽減する効果が期待できます。マムートのザックは、この点にも工夫が凝らされているモデルが多いんですよ。



Vフレームは、登山やハイキングをより快適で安全なものにするための、マムートのこだわりの技術の一つと言えるでしょう。
このVフレームは、リチウム25/30には入っていますが、20には入ってません。
その他


リチウム20は、ポールキャリアが片側に1つしかありません。他のモデルは左右2つあり、登山で使うダブルストックに対応しています。
マムート リチウム20/25/30 で迷ったら?
以上のように、パッと見で似ていても明らかな違いがあります。
まとめ
- リチウム20は、基本的にタウンユースの方向けです。もしかしたら登山でも使うかも、という方向けです。
- リチウム25は、タウンユースも登山にも積極的に使いたい方向けです。ただ、基本日帰り登山です。
- リチウム30は、ガッツリ登山用で、1泊小屋止まり登山もしたい方向けです。タウンユースでもたまに使えたらいいな、という方向けです。あくまで軸足は登山です。
リチウムシリーズのサイズ選びに迷うという声も、[amazon]や[楽天]のレビューで見られます。「20と25で迷ったけど、少し余裕のある25にした」「普段使いもしたいから20にした」など、用途によって意見が分かれています。自分の主な用途を明確にしてから選ぶことが重要と言えるでしょう。



マムート リチウムシリーズの20、25、30は、容量が異なることで、それぞれ得意とするシーンが変わってきます。日帰りハイキングや普段使いには軽量な20、日帰り登山には汎用性の高い25、少し荷物が多い場合や軽めの山小屋泊には30がおすすめです。共通して軽量で背負いやすく、機能性も充実しているので、あなたの用途に合ったモデルを選べば、きっと素晴らしい相棒になってくれますよ。
マムート リチウム20,25,30の違いの口コミ&レビュー
- リチウム20の口コミ&レビュー
- リチウム25の口コミ&レビュー
- リチウム30の口コミ&レビュー
- 全体のまとめ
- 実売価格


リチウム20の口コミ&レビュー
[amazon]のレビューでは、「軽くて普段使いに最適」「日帰りハイキングにちょうど良い」「デザインもシンプルで気に入っている」といった声が多く見られます。一方で、「もう少し容量が欲しい時がある」という意見も一部あります。全体的に、軽量性とコンパクトさが評価されているようです。リチウム25の口コミ&レビュー
[楽天]のレビューでは、「日帰り登山に最適なサイズ」「背負い心地が良く疲れにくい」「収納力も十分」といった意見が多く見られます。また、「ウエストベルトが取り外せるのが便利」という声もあります。汎用性の高さが評価されている印象です。リチウム30の口コミ&レビュー
[amazon]のレビューでは、「少し長めのトレッキングでも安心して使える容量」「作りがしっかりしていて丈夫そう」「レインカバーが付いているのが良い」といった意見が見られます。収納力と安心感が評価されているようです。全体のまとめ


マムート リチウム20、25、30は、それぞれ容量が異なるため、適したアクティビティや荷物の量が異なります。軽量性や快適な背負い心地、豊富な収納スペースといった基本的な特徴は共通していますが、自分の主な用途を考慮して最適なモデルを選ぶことが大切です。ユーザーレビューも参考にしながら、自分にぴったりのリチウムを見つけて、アウトドアライフをより楽しんでくださいね。
実売価格
マムート リチウムシリーズのメーカー希望小売価格は、各モデルの容量によって異なります。一般的に、リチウム20が最も手頃で、25、30と順に価格が上がります。[amazon]や[楽天]などのオンラインショップでは、実売価格がメーカー希望小売価格よりも安く販売されていることもあります。



セールやポイント還元などを利用すれば、さらにお得に購入できる可能性もありますので、購入前に比較検討することをおすすめします。
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著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。

楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆

寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。

『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆