<2025年更新!>「安いけど良い寝袋はありますか?」と今まで何度も質問されたことがあるのですが、「どのような使い方するんですか?登山、キャンプ、バイクツーリングなど使い方によって最適なものが違いますよ。そして、使う時期や場所によって必要な保温力も変わってきます。ただ単に安い価格だけで選ぶと後で買い換えることになって後悔するかもしれません。」と回答しています。
著者PROFILE

経歴:大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約4年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、アウトドア情報を発信し15年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。(詳細プロフィール) 名前:Masaki T
寝袋の価格は1000円程度から

寝袋は最も安価なものでは、約1000円程度からあります。今はamazon等でネットブランド品が多数出回っているのが現状です。
極端に安価なモデルは、
- 形は封筒型、中綿が化学繊維が多い
- 生地の肌触りがガサガサする(半袖Tシャツ等で寝ると、汗ばんだ肌にペタペタ張り付く)
- 寝袋幅も細めのものが多く(体格の良い方にはきつい)
- 少し肌寒い季節になると保温力が足りなくなる可能性が高い(キャンプ地の多くは樹林や高い標高場所にあり、市街地より涼しく冷えがち)
などあり、正直、万人におすすめしにくいです。
寝袋選びの基本を知る



自分にあった必要十分な寝袋を選ぶには、寝袋選びの基本を知っておくと選びやすくなります。
以下、
- 寝袋の形による特徴
- 中綿の材料による違い
- 使用温度(寝袋の保温力)
- 使用目的から選ぶ
について解説します。
寝袋の形による特徴



寝袋の形による特徴をまとめてみました。
(※下の表は右にスライドできます)
寝袋の形 | 良いところ | いまいちなところ |
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封筒型![]() ![]() |
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マミー型 ![]() ![]() |
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封筒型、マミー型それぞれの良さがあります。
中綿の材料による違い
(※下の表は右にスライドできます)
中綿の材料 | 良いところ | いまいちなところ |
---|---|---|
化学繊維 |
|
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ダウン |
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使用温度(寝袋の保温力)
そして、忘れてはならないのは
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使用温度にあった寝袋を選ぶ
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ことです。



これはとってもとってもとっても重要です。いざアウトドアフィールドへ行って、寒くて寝れない状況になるのは避けたいですよね。
使用温度にあった寝袋を選ぶには、最低気温が何度の状況で使うのかを明確にする必要があります。
室温が安定した家屋と異なり、テント内の室温は外気温の影響を大きく受け、日の出前に最も温度が下がります。
最低気温が5℃のところでキャンプするのに、保温力が10℃の寝袋をもっていくと寒くてねれなくなる可能性あります。
保温力にゆとりのある寝袋を用意するのが寝袋選びの大切なポイントです。
使用目的から選ぶ
例えば、登山では極力荷物を小さく軽くしなければならないので、高価にはなりますが必然的にマミー型のダウン寝袋になります。
しかし、車移動のキャンプなら、基本的には安価な封筒型の化学繊維の寝袋で十分です。(ただ、人によってはコンパクトカーなので、家族4人分の封筒型の寝袋は載せられないので、マミー型になる場合もあります。)
保温力に関しては、夏の2000m級の高山で使うなら一桁台の気温でも快適に寝れる保温力の寝袋が必要ですし、夏のキャンプしか使わないならはっきり言って薄いペラペラの封筒型寝袋でも十分です。



おおよそですが、用途別に形と中綿がほぼ決まってきます。
- スキーやスノーボードへ行く際に、車の中で寝る人
- とにかく購入費用を抑えたい人
- 車で移動するキャンプ旅行など、積載量にあまり制限がない人
- バックパッカーとして旅行する人
- 登山でテントや山小屋に泊まる人
- 自転車旅行をする人
- バイク旅行をする人
- ダウンのふかふか感が好きな人
以上の説明で、寝袋の選びの基本がわかっていただけたとおもいます。
参考リンク
以下のページで、各用途に合わせてコストパフォーマンスの優れた寝袋を紹介しています。ご参考に。
<<キャンプ関連(主に封筒型&中綿が化繊)>>
<<登山関連(主にマミー型&中綿がダウン)>>
検討してみてほしい代表的な寝袋メーカー
昨今、”寝袋”と言っても代表的なメーカーだけでなく、ネットブランド品など多数出回っていて、選択肢が多すぎてなかなか選びにくいのが現状です。
まず、検討してみてほしい寝袋メーカーは・・・
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封筒型なら「コールマン」
マミー型なら「モンベル」と「イスカ」
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です☆



まさに王道ですね
ざっくりメーカーの特徴を書くと
- コールマンやロゴスは、ファミリーキャンプ向けの寝袋が多い
- モンベルやイスカやナンガは、キャンプでも登山でも使える寝袋(登山に使える寝袋は軽量・コンパクト・高い保温力を実現する最高峰の素材や技術が使われているため、キャンプ用より高価です)
といえるでしょう。
コールマンはしっかりとした作りの割りに値段が手頃で、コストパフォーマンスが優れています。
モンベルは、多くのスタッフやお客さんの話をいろいろ聞いてきましたが、「モンベルは寝心地がよい」とよく聞きます。
他にもイスカやナンガ、コールマン、ロゴスなどなどたくさんのメーカーがあります。
また、最近では有名なメーカー製以外のネットブランドの寝袋も多数あり、通販サイトのランキングでも上位に多数入っています。
大手通販サイトの[寝袋・シュラフ本体]人気・売れ筋ランキング
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最後に
寝袋の寿命はとても長く、1度購入するとかなり使い続けることになります。
ぜひ、「これを買ってよかった!」と思える寝袋を選んでくださいね♪
amazon等で販売されている安価な寝袋の中には、製品から匂いが強いものもあるようです。具体的な製品名は伏せますが、いくつかの安価な寝袋のレビューを調べたところ
等の書き込みがありました。(私自身もはるか昔に1000円程度の安価な寝袋購入したことありますが、何度も洗濯しても独特の繊維臭?のような匂いが残っていたことを思い出しました。この件について少し調べてみましたが、コスト削減に伴う”低品質なミシン油”や”安い染料”が使われていることが原因かもしれません。油は洗濯で取れても、色染めの染料は何度洗っても匂いが残るようです)。
寝袋は何時間も体を包む用途ですので、弱い匂いでも長時間吸い続けると気分が悪くなってしまう方がいるかもしれません。ネットブランド品等の安価な製品のレビューの中には匂いに関する口コミが見られます。気になる方は、amazonや楽天のレビュー内検索で、”匂い”、”臭い”等のキーワードで調べていてください。結構出てくることもあります。(経験上、コールマン等のメーカー製寝袋は限りなく無臭に近いです。確認でコールマン製のいくつかの寝袋のレビューを調べてみましたが、匂いに関する内容は見つかりませんでした。)
また、キャンプ予定日までの日数が余裕がない方は、返品リスクのある製品よりも安心して使えるメーカー製の寝袋を強く推奨します。