MENU

北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)

北アルプス・薬師岳への登山道沿いにある薬師峠(太郎平)キャンプ場で、ツキノワグマが登山者のテント1張と食料を持ち去る事案が確認されています。行政は2025年8月20日から当面閉鎖を決定し、山小屋泊への切替を推奨しています。被害は人的なし。装備と食料管理の最適化、最新情報の確認が重要です。

令和7年9月5日、関係機関とともに「第1回 太郎平キャンプ場(旧:薬師峠キャンプ場)におけるクマ出没・対策会議」を行われ、今シーズンの太郎平キャンプ場は完全に閉鎖となりました。

mt 北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)

今後、薬師岳へ登山される予定の方は、一度、関連情報を確認されることを推奨いたします。

記事の後半で関連動画を掲載していますが、実際におられた登山者の方のYoutube動画もありましたので、掲載させていただきました。

記事全体のポイント

目次

薬師峠キャンプ場で何が起きたのか(事実関係と時系列)

事案の概要(誰が・いつ・どこで・何が)

2025年8月19日16時45分ごろ、富山市有峰の薬師峠キャンプ場(通称:太郎平キャンプ場、薬師岳への主要ルート沿い)で、ツキノワグマが登山者のテント1張と食料を持ち去る事案が確認されています。人的被害は報告されていません。翌20日、富山県は当面の閉鎖を発表し、利用者の山小屋への移動や注意喚起を実施。今月初旬にも周辺登山道での居座り事例があり、行動圏の広さと食物不足期の特性が示唆されます。現場映像やニュースでも同事象が報じられました。

行政・山小屋の対応(閉鎖と代替)

閉鎖の決定は8月20日付で「当面の間」。登山計画は原則「小屋泊」に切り替えが求められます。ロッジ太郎は、閉鎖を知らずに到着した一部への暫定対応として小屋前の限定設営に言及しつつも、安全上はテント泊を控えるよう強く要請。クマは捕獲・駆除済みではなく、状況は鎮静化していないとの明確な注記があります。計画段階で県発表・山小屋の最新告知を必ず確認し、現地では小屋スタッフの指示に従うのが肝要です。

関連動画

YouTube 日テレ系報道クリップ(現場映像)

現地におられた方のYoutube投稿

その後

令和7年9月5日、関係機関とともに「第1回 太郎平キャンプ場(旧:薬師峠キャンプ場)におけるクマ出没・対策会議」を行われ、今シーズンの太郎平キャンプ場は完全に閉鎖となりました。

令和7年9月5日、関係機関とともに「第1回 太郎平キャンプ場(旧:薬師峠キャンプ場)におけるクマ出没・対策会議」を行いました。
今年の状況や現場での動き、登山者の皆さまからの反応を踏まえ、今シーズンの対応、来シーズンに向けた対策、そしてクマの動向について協議しました。

その結果、今シーズンの太郎平キャンプ場は完全に閉鎖となりました。
また、強行してのテント設営は禁止されております。
ご計画中の方は、登山計画の見直しをお願いいたします。

たくさんの方々のお力添えで成り立っているテント場です。
完全閉鎖という事態が続かないよう、小屋としても尽力してまいります。

そのためにも、登山者の皆さまには マナーの見直し と ルールの遵守 をお願いしたいと思っています。
ルールについても、今後どこまで厳格化していくかを協議中です。

⛰️🐻 安全と自然の共生のために、ご理解とご協力をお願いいたします。

関連リンク

公式発表・一次情報(最優先)

山小屋・現地運用(計画変更の判断に)

熊撃退スプレーのよくある質問

熊が出没による人身被害の多い都道府県はありますか?

環境省の資料によると、2019年~2024年の熊による人身被害件数が多い都道府県トップ5は、北海道、青森県、岩手県、秋田県、新潟県、福島県、長野県がほぼ占めています。

本州はツキノワグマですが、北海道はより巨体のヒグマで気性も荒いと言われています。北海道は地域によってはヒグマ出没が頻度が多く社会問題になっています。

熊鈴と併用すべき?

クマと出会わない対策が第一。鈴・ラジオで存在を知らせ、スプレーは最終手段です。

クマの専門家の方曰く熊鈴の効果は

  • 無風の開けた場所で最大300 m。
  • 強風・沢音・密林では大幅に減衰。
  • 「威嚇」ではなく“こちらの存在を知らせる手段” と割り切る。

と言われています。熊鈴は鈴型ではなく、音の大きなベル型が推奨です。

ただ、過去に人を襲って食べた熊は熊鈴の音を聞くと逆に寄ってくるという話もあり、過去にそういう事件があって解決していない山域では熊鈴は避けたほうが良いという意見もあります。

熊撃退スプレーの成分は何?
熊撃退スプレーの主な成分とその役割

主成分はカプサイシンおよび関連カプサイシノイドでOC(Oleoresin Capsicum)と呼ばれます。これらは唐辛子に含まれる辛味成分で、哺乳類の粘膜や眼球のTRPV1受容体を強烈に刺激し、瞬時に痛覚・熱覚を引き起こします。

OCは溶剤(水溶性と油性がある)に溶かされ、ガス(窒素or二酸化炭素or代替フロンなど)と共にスプレー缶に詰めれれています。

最強の熊撃退スプレーはどれですか?
COUNTER ASSAULT ca290 2 北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)
mt 北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)

スペック的にも実績的にも「カウンターアソールト CA290」が最強だと思います。詳しくは下記ページをご参照。

売れている人気の熊撃退スプレーはどれですか?
B 609 1 北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)
mt 北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)

価格が手頃でコンパクトな『ポリスマグナム B-609』が非常に人気です。ただしヒグマは非対応です。詳しくは下記ページをご参照。

カプサイシノイド濃度 が最大で2%なのはなぜですか?

米国環境保護庁(EPA)登録製品では総カプサイシノイド濃度 1〜2% が標準とされています。これは人体に対する非致死性と、野生動物に対する即効的な忌避効果のバランスを取った値であり、2%を超える処方は規制対象となり一般流通しません。

熊に遭遇した時の対処法ってあるの?
mt 北アルプス薬師峠キャンプ場でツキノワグマ被害|テントと食料持ち去りの全貌(関連動画)

約50年クマ研究されてきた日本ツキノワグマ研究所 米田一彦さんの『熊に遭遇した時の対処法』の動画(約35分)が非常に有用です!

冬季は噴射力が落ちる?

気温0 °C付近でガス圧低下が起きる。内ポケット携行で温度を保つと良い。

人間にご誤噴射したらどうなる?
人間に熊撃退スプレーは危険!誤噴射リスクと具体的な事故例と応急処置

猛獣対策の熊撃退スプレーは対人用の護身用の催涙スプレーの何倍も強力な劇薬です。噴射物が僅かに目に入る・皮膚に付着するだけで数時間の痛みが続くようです

緊急時でも周囲に人がいる状況での使用も最大限の配慮が必要で、安易に噴射して自分にかかって動けなくなった例もあるようです。

誤噴射や被爆による応急処置

  • 内容物が目に入った場合:すぐに流水で15分以上やさしく洗眼し、コンタクトレンズは5分以内に取り外す。
  • 皮膚や衣服に付着した場合:衣類を脱ぎ、ただちに流水で15分以上洗い流す。
  • 症状が改善しない場合は本製品を持参のうえ医療機関を受診する

海外や日本での誤噴射事故も複数件あります。

熊撃退スプレーって本当に必要?

その昔は仕事や研究調査で積極的にクマの生息域に入る方が携行するものでした。ところが近年は里山・市街地にも出没し被害が多くなる年もあり、出没頻度が多い地域では市町村がクマ撃退スプレーを推奨し、補助金がでている地域もあります。

熊に熊撃退スプレーを噴射している動画はありますか?

海外に実際に噴射している様子の動画がありました。熊が木に登ってるのはちょっと怖いですね。

熊スプレーは飛行機で運べますか?

スプレー缶は飛行機で荷物として運べません。例えば、東京から北海道まで行く場合は、熊撃退スプレーは「現地で購入」か「手持ちのスプレーを陸送」が必要になります。

以下の動画で輸送方法について解説されていて、参考になります。

熊撃退スプレーを使えば万が一襲われても助かりますか?

熊の専門家の方は「100%はないけれど90%助かる」と言われています。

過去、業務で9回襲われてますが、通常の5倍~10倍激しく攻撃してきた熊でも熊スプレーで撃退できた(以下の動画をご参照)

熊が近づいてきた時、熊撃退スプレーはどの距離で噴射したらよいですか?

5m~3m程度まで引き付けて噴射するのが推奨、と言われています。熊撃退スプレーのスペックは無風状態での測定値で、現実には風の影響を受けますので、確実に熊に届く距離が5m~3m程度と言われています。

10mだと風で飛ばされて効果がありません。5m,3m,2mと段階的に噴射します。最初の5mの距離での噴射でほとんどの熊が逃げます。

使用期限切れは使える?

刺激成分が劣化し効果が落ちる恐れがあるため推奨されていません。

使用期限の切れた熊撃退スプレーの処分方法は?

万が一用ですので、全く使用せずに使用期限を過ぎるケースがほとんどだと思います。

熊撃退スプレーは劇薬ですので、僅かに成分が目や皮膚に付着するだけで痛みが生じます。安全に処分する方法の動画がモンベルで紹介されていましたので、下記動画をご参考にしてください。

人気ページ

関連リンク

  • URLをコピーしました!
目次