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Lilima BEAR(リリマベア)熊撃退スプレー”30秒噴射”の実力は?特徴&注意点&口コミを徹底調査!

Lilima BEAR(リリマベア)熊撃退スプレー”30秒噴射”の実力は?特徴&注意点&口コミを徹底調査!

近年注目の「Lilima BEAR」は“約30秒の連続噴射”をうたいます。一方で、北米の推奨基準では射程や噴射量も同じくらい大切とされます。この記事では、Lilimaの特徴と留意点を正直に整理し、まとめます。

mt Lilima BEAR(リリマベア)熊撃退スプレー”30秒噴射”の実力は?特徴&注意点&口コミを徹底調査!

個人的には、Lilima BEAR(リリマベア)熊撃退スプレー”30秒噴射”は状況によっては結構難しいかもしれない、と思っています。

その理由も記載していますので、最後までお読みください。

記事のポイント

  • “長時間”だけでなく「射程・噴射量・雲の広がり」を考慮して選ぼう。
  • EPA登録の有無やラベル表記は信頼性判断の重要ポイント。
  • 航空機には持ち込めない/預けられない点を必ず理解。

著者PROFILE

運営者・著者 Masaki T

名前:Masaki T
経歴:北海道出身、登山歴15年以上。関東の大型の登山用品店で約4年間の勤務の経験あり。熊出没件数が増加で、登山中も少し怖くなり、キャンプ場や山小屋で「熊出ます?」と聞くこと増える。最近はヒグマやツキノワグマの対策用品の調査&研究にも力を入れる。

目次

Lilima BEAR 熊撃退スプレーの特徴とメリット

Lilima BEAR 熊撃退スプレーの特徴とメリット
  • 約30秒の連続噴射をうたう“大容量系”という立ち位置
  • 価格が手に取りやすく、入手性が上がってきた
  • 初心者が“刻んで噴く”練習をしやすい時間的余裕
  • 動画や記事での露出が増え、情報収集がしやすい

スペック一覧(判明情報/公式掲載ベース)

  • ブランド:Lilima(リリマ)公式サイトあり(製品詳細は限定的)
  • 概要:熊対策スプレーとして販売。商品ページでは「約30秒の連続噴射」を訴求(到達距離・濃度・EPA番号の明示は未確認)。
  • 市場価格目安:5,980円前後の表示例あり(時期により変動)。

30秒噴射の“意味”と活かし方

30秒噴射の“意味”と活かし方

長い噴射時間は、そのまま“安心”ではなく“余裕”です。突然の遭遇では、最初の数秒で向かい風や距離のズレに気づき、構え直しや角度の修正が求められる可能性があります。

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一方で、北米の推奨は「到達距離25ft以上」「最低6秒」など“出力”と“距離”の基準も重視します。30秒を“出し続ける力”と捉えるより、「刻んで狙い直せる時間」と解釈すると、実地のイメージと噛み合います。

射程と拡散:どこまで届くと安全域になるか

安全域づくりの要は“届く距離”と“霧の厚み”です。北米の啓発資料では、最小到達距離25ft(約7.6m)をひとつの目安として提示しています。風がある山稜や沢沿いでは霧が流され、軽い噴霧は押し返されやすくなります。Lilima BEARの到達距離は公式ページで明示が見当たりませんが、外部記事には「4〜7m」との紹介もあります(一次情報ではない点に注意)。

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“最小7.6m”という目安から考えると、4〜7mはシビアです。距離が詰まるほど使用者側のストレスは増し、噴霧の精度と姿勢維持が要求されます。刻み噴射の運用でラインを作り、にじり寄られたら退避しながら角度を維持—この前提なら“短めでも現実解”ですが、可能ならより長射程の選択肢も並べて検討したいところです。

成分・規格:EPA登録番号の確認は“信頼”の基本動作

北米の啓発では「カプサイシンと関連カプサイシノイド1〜2%」「内容量7.9oz(225g)以上」「ラベルにEPA登録番号」「推奨最小射程25ft」「最小噴射6秒」が読み取りやすい判断軸として示されています。日本国内商品はEPAの対象外でもありますが、対クマ用に最適化された配合・流量設計かを推し量る手がかりとして、この“番号の有無”や到達距離・噴射時間の明快な表示は重要です。

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Lilimaの公式ページでは濃度やEPA番号の明示が見当たらず、販売ページでの主要数値も限定的でした。

携行性とホルスター:即応の“位置”が命

片手で即応できる位置=腰・肩・ショルダーハーネスの前寄りが基本です。ザックの脇ポケットや天蓋に入れると、いざというとき取り出しに数秒以上かかります。

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Lilima BEARの標準付属ホルスター有無は公式/商品ページの情報が限られ、明記が見当たりませんでした。

保管・期限・温度

高温の車内や直射日光は厳禁です。缶体の内圧は温度に正直で、最悪は破裂の危険があります。一般に対クマスプレーは“有効期限”が設けられ、圧力低下や内容物の劣化で性能が落ちる前に交換するのが安全です。

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Lilima BEARの有効期限表示は公式・商品ページで十分に確認できませんでしたが、購入時のラベルと外箱を保管し、期限と取扱説明の有無を必ずチェックしてください。期限が迫った個体は“訓練用”に転用し、風上/人がいない場所で少量の噴霧練習に使うのが実務的です。噴射後は缶体へ付着した残渣で手が刺激されることがあるため、素手で触れたら流水で洗い流します。オフシーズン中も月1回は外観確認し、へこみや錆、変形があれば更新する判断が無難です。

価格と入手性:手が届く一本という選択肢

Lilima BEARは大手ECでの露出が増え、5,000〜6,000円台の表示も見られます。

Lilima BEAR 熊撃退スプレーの気になる点・注意点

Lilima BEAR 熊撃退スプレーの気になる点・注意点
  • EPA登録番号・濃度の公式明示が見当たらない
  • 一部記事の到達距離表記(4〜7m)は安全域としては短め
  • 「長時間=強力」ではない(噴射量・拡散が別軸)
  • 航空機に持ち込めない/預けられない
  • 公式サポート・マニュアルの情報量がまだ少ない

EPA番号・濃度の明示について

北米の推奨では、ラベルにEPA登録番号の記載、1〜2%のカプサイシン等が基本の確認点とされています。Lilima公式ページや商品ページでは、現時点でこの種の数値やEPA番号の明記が見当たりませんでした。国内商品ゆえEPA対象外であっても、対クマ最適化の裏付け(到達距離・噴射時間・噴霧パターン等)の情報が増えるほど、選ぶ側の安心感は高まります。

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amazonではネガティブ評価も散見され、本当に大丈夫かな?と気になります。

ユーザーレビュー

  • かなり不安(2025年9月5日):んー。噴射してみたけどイメージと違ったかな。消化器のように勢いよくでるスプレーかと思いきや水鉄砲のような感じ。あと唐辛子が入っているのであれば噴射時にもっと匂いがすると思うけど全然しないし液体も透明です。日本企画と謳い中国製を販売している部分含めて色々と不安に感じてしまいます。
  • 販売しないでください。(2025年8月19日):試射したが無臭でした。人命に係わる事なので、販売しないでください。
  • 国産品ではありません。 中国産の中華品でした。(2025年7月16日):国内メーカーだと言うことで購入しましたが、中国産でした。 国内で販売してるだけで実際は中華品なら購入しませんでした。 非常に残念。 いざというときに使用できない心配がぬぐい切れません。

出典:[amazon・楽天]

射程“4〜7m”という記述の扱い方

外部記事で「4〜7m」との紹介が散見されますが、北米の推奨“最小25ft(約7.6m)”と照合すると、下限4mは明らかに短い部類です。

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また、噴射も直線的で、緊張状態の中でそんなに正確に狙えるかな、と思ってしまいましたね。

ユーザーレビュー

  • 必ず見て!(2025年8月15日):内容量は他製品とほぼ同じです、それで噴射時間が長いということは、噴き出す勢い(有効距離)を弱めることで持続時間を長くしています。それを理解した上で購入されるのは良いですが。クマが向かって来たら5メートル7メートルなど一瞬です。いくら持続時間が長くてもヘアスプレー程の勢いでは薬剤が広がる前に一撃くらってますよ。商品紹介の映像を良く見て下さい、あんな弱々しい吹き出しでは死にます。なぜ他のメーカーは短時間、大量噴射が多いのか、小さな消火器並みに勢いがないと効果がない、つまり死ぬからです。

出典:[amazon・楽天]

長時間=強力ではない話

噴射“時間”と“強さ(吐出量・雲の厚み)”は別軸です。出が弱い長時間より、短時間でも厚い雲で届く方が止めやすい局面はあります。アメリカのUDAP社の技術解説でも、風・距離・毎秒吐出量など複数因子の重要性が示されています。

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個人的には、熊が接近してくる緊張感の中で、ある意味正確に熊を狙わなければいけないリリマベアでは実践では難しいのではと思っています。

噴射の様子が撮影された動画を紹介しますので「リリマベア」とある意味本物の熊スプレー「カウンターアソールト」を比較してみてください。

リリマベアの噴射

元祖 熊撃退スプレー
カウンターアソールト

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山で熊と遭遇してしまった動画は様々ありますが、攻撃モードに入ってしまった熊は動きがかなり早い傾向があるため、一気に大量噴射するタイプの方が実践向きだと思います。

埼玉県
(ツキノワグマ)

山菜採り中に母グマと遭遇
ツキノワグマ

北海道美唄市
ヒグマ

航空機輸送は不可

熊スプレーは自己防護用スプレーに分類され、国際/IATAや各社の危険物規定で機内持ち込み・受託とも禁止です。国内線・国際線いずれも同様で、遠征時は現地調達や陸送の検討が必要。空港で没収・廃棄の例もあります。

全体のまとめ

  • 30秒は“余裕”を作る時間
  • 射程と雲の厚みは同じくらい大事
  • EPA番号や濃度の明示は信頼の要
  • 航空機輸送は不可—遠征は陸送・現地調達
  • 携行は“前面・即応位置”が基本
  • 価格だけでなく“届く距離”で選ぶ
  • 里山か稜線かで最適は変わる
  • レビューは具体性で読む
  • 最後は“使える位置”にある一本を

Lilima BEARは“持ちやすい価格”“長時間噴射”という分かりやすい強みを持つ一方、到達距離・噴霧パターンなどが一般的な熊撃退スプレーとは大きく異なり、また、ネガティブなamazonレビューも散見されるため、本当に熊スプレーとして大丈夫か、と思ってしまいました。

同様の価格帯でも、UDAPなど北米仕様の熊スプレーも購入できますので、それも検討されてもいいように思います。

熊撃退スプレーのよくある質問

熊が出没による人身被害の多い都道府県はありますか?

環境省の資料によると、2019年~2024年の熊による人身被害件数が多い都道府県トップ5は、北海道、青森県、岩手県、秋田県、新潟県、福島県、長野県がほぼ占めています。

本州はツキノワグマですが、北海道はより巨体のヒグマで気性も荒いと言われています。北海道は地域によってはヒグマ出没が頻度が多く社会問題になっています。

熊鈴と併用すべき?

クマと出会わない対策が第一。鈴・ラジオで存在を知らせ、スプレーは最終手段です。

クマの専門家の方曰く熊鈴の効果は

  • 無風の開けた場所で最大300 m。
  • 強風・沢音・密林では大幅に減衰。
  • 「威嚇」ではなく“こちらの存在を知らせる手段” と割り切る。

と言われています。熊鈴は鈴型ではなく、音の大きなベル型が推奨です。

ただ、過去に人を襲って食べた熊は熊鈴の音を聞くと逆に寄ってくるという話もあり、過去にそういう事件があって解決していない山域では熊鈴は避けたほうが良いという意見もあります。

熊撃退スプレーの成分は何?
熊撃退スプレーの主な成分とその役割

主成分はカプサイシンおよび関連カプサイシノイドでOC(Oleoresin Capsicum)と呼ばれます。これらは唐辛子に含まれる辛味成分で、哺乳類の粘膜や眼球のTRPV1受容体を強烈に刺激し、瞬時に痛覚・熱覚を引き起こします。

OCは溶剤(水溶性と油性がある)に溶かされ、ガス(窒素or二酸化炭素or代替フロンなど)と共にスプレー缶に詰めれれています。

最強の熊撃退スプレーはどれですか?
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スペック的にも実績的にも「カウンターアソールト CA290」が最強だと思います。詳しくは下記ページをご参照。

売れている人気の熊撃退スプレーはどれですか?
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価格が手頃でコンパクトな『ポリスマグナム B-609』が非常に人気です。ただしヒグマは非対応です。詳しくは下記ページをご参照。

カプサイシノイド濃度 が最大で2%なのはなぜですか?

米国環境保護庁(EPA)登録製品では総カプサイシノイド濃度 1〜2% が標準とされています。これは人体に対する非致死性と、野生動物に対する即効的な忌避効果のバランスを取った値であり、2%を超える処方は規制対象となり一般流通しません。

熊に遭遇した時の対処法ってあるの?
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約50年クマ研究されてきた日本ツキノワグマ研究所 米田一彦さんの『熊に遭遇した時の対処法』の動画(約35分)が非常に有用です!

冬季は噴射力が落ちる?

気温0 °C付近でガス圧低下が起きる。内ポケット携行で温度を保つと良い。

人間にご誤噴射したらどうなる?
人間に熊撃退スプレーは危険!誤噴射リスクと具体的な事故例と応急処置

猛獣対策の熊撃退スプレーは対人用の護身用の催涙スプレーの何倍も強力な劇薬です。噴射物が僅かに目に入る・皮膚に付着するだけで数時間の痛みが続くようです

緊急時でも周囲に人がいる状況での使用も最大限の配慮が必要で、安易に噴射して自分にかかって動けなくなった例もあるようです。

誤噴射や被爆による応急処置

  • 内容物が目に入った場合:すぐに流水で15分以上やさしく洗眼し、コンタクトレンズは5分以内に取り外す。
  • 皮膚や衣服に付着した場合:衣類を脱ぎ、ただちに流水で15分以上洗い流す。
  • 症状が改善しない場合は本製品を持参のうえ医療機関を受診する

海外や日本での誤噴射事故も複数件あります。

熊撃退スプレーって本当に必要?

その昔は仕事や研究調査で積極的にクマの生息域に入る方が携行するものでした。ところが近年は里山・市街地にも出没し被害が多くなる年もあり、出没頻度が多い地域では市町村がクマ撃退スプレーを推奨し、補助金がでている地域もあります。

熊に熊撃退スプレーを噴射している動画はありますか?

海外に実際に噴射している様子の動画がありました。熊が木に登ってるのはちょっと怖いですね。

熊スプレーは飛行機で運べますか?

スプレー缶は飛行機で荷物として運べません。例えば、東京から北海道まで行く場合は、熊撃退スプレーは「現地で購入」か「手持ちのスプレーを陸送」が必要になります。

以下の動画で輸送方法について解説されていて、参考になります。

熊撃退スプレーを使えば万が一襲われても助かりますか?

熊の専門家の方は「100%はないけれど90%助かる」と言われています。

過去、業務で9回襲われてますが、通常の5倍~10倍激しく攻撃してきた熊でも熊スプレーで撃退できた(以下の動画をご参照)

熊が近づいてきた時、熊撃退スプレーはどの距離で噴射したらよいですか?

5m~3m程度まで引き付けて噴射するのが推奨、と言われています。熊撃退スプレーのスペックは無風状態での測定値で、現実には風の影響を受けますので、確実に熊に届く距離が5m~3m程度と言われています。

10mだと風で飛ばされて効果がありません。5m,3m,2mと段階的に噴射します。最初の5mの距離での噴射でほとんどの熊が逃げます。

使用期限切れは使える?

刺激成分が劣化し効果が落ちる恐れがあるため推奨されていません。

使用期限の切れた熊撃退スプレーの処分方法は?

万が一用ですので、全く使用せずに使用期限を過ぎるケースがほとんどだと思います。

熊撃退スプレーは劇薬ですので、僅かに成分が目や皮膚に付着するだけで痛みが生じます。安全に処分する方法の動画がモンベルで紹介されていましたので、下記動画をご参考にしてください。

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