ミレー「クーラ(KULA)」シリーズは、通勤・通学から軽登山、海外旅行まで一つでこなす多用途バックパックとして長年愛されています。軽量ながら500D CORDURA®と420D VELOCITYの二重生地を用い、防水レインカバーを標準装備。現在、国内展開されている容量バリエーションは 20 L/30 L/40 L の3モデルです。ここでは公式スペック比較表(キャンバス参照)を軸に、それぞれの「強み」と「使いどころ」を徹底的に掘り下げます。

このページでは、関連動画も紹介しています。2024年からミレーのロゴデザインが変わりました。旧デザインの動画も紹介していますが、「現行モデルと基本的なサイズ感や機能は一緒」とメーカーより回答ありましたので、お知らせさせていただきます。
記事のポイント
- スペック比較表
- 共通する 6 つの魅力
- 収納レイアウトの違い
- シーン別おすすめモデル
- 航空機の機内持ち込み対応表
- 登山の季節・装備別適正チェックリスト
- 長く使うためのメンテナンス
- よくある質問 (FAQ)
公式スペック比較表


クーラ20


クーラ30


クーラ40
モデル | 容量 | 重量 | サイズ (W×H×D cm) | 背面長 | 税込価格 (ミレー公式サイト) |
---|---|---|---|---|---|
クーラ20 | 20L | 720g | 28 × 43 × 14 | 43cm | 15,400 円 |
クーラ30 | 30L | 860g | 29 × 51 × 19 | 45cm | 17,600 円 |
クーラ40 | 40L | 1,220g | 30 × 58 × 19 | 48cm | 22,000 円 |
背負い心地と重量バランスの差
- 1‑1 クーラ20 — “着けていることを忘れる” 機動力
- 1‑2 クーラ30 — “積めるのに軽い” 絶妙ポジション
- 1‑3 クーラ40 — “荷物を運ぶ道具” としての安定感
1‑1 クーラ20 — “着けていることを忘れる” 機動力


クーラ20



クーラ20 の魅力は 720g という軽さと 43cm の短め背面長です。
小柄な体格でもフィットしやすく、荷物を入れても総重量が 1.5kg 前後に収まるため、長時間の街歩きや通勤電車の乗り降りで肩への負担を感じにくい点が評価されています。
1‑2 クーラ30 — “積めるのに軽い” 絶妙ポジション


クーラ30



通勤・登山・旅行までマルチに使いやすいのがクーラ30で、一番の売れ筋です!
容量が 1.5 倍に増えても重量は 860g に抑えられており、背面パネルの厚みも確保。荷重が背中全体に分散されるため、30L フルパッキング時でも肩荷重感は少なく、日帰り登山や 1 泊旅行の往復で快適に使えます。
1‑3 クーラ40 — “荷物を運ぶ道具” としての安定感


クーラ40



クーラ40はクーラ20や30と違う点が多いです。違いの一つは、ある程度重い荷物でも快適に背負えるように背面にワイヤーフレームが入っています。
40L でも 1,220g と同容量帯では軽量クラス。とはいえ高さ 58cm・背面長 48cm のため、身長 165cm 未満のユーザーは腰位置がやや高めになります。それでも荷重が腰より下がり過ぎず、冬装備を追加した際に前傾姿勢になりにくいのが利点です。
共通する 6 つの魅力


クーラ20


クーラ30


クーラ40
- レインカバー標準装備
- 取り外しウエストストラップ
- ハンドレスト付きショルダー
- セキュリティ対応ジッパー
- CORDURA® × VELOCITY の二重生地
- チェスト・サイドポケットの多彩な収納
レインカバー標準装備


専用設計でフィット感が高く、急な雨でも即対応。
取り外しウエストストラップ
街では外してスマートに、山では装着してブレを防ぐ。
ハンドレスト付きショルダー


長時間歩行で腕を休ませる独自ループ。
セキュリティ対応ジッパー


南京錠を通せるスライダーを全モデルが採用。
CORDURA® × VELOCITY の二重生地


500D の耐摩耗性と 420D の軽さを両立。
チェスト・サイドポケットの多彩な収納


スマホやボトル、トレッキングポールを効率よく固定
収納レイアウトの違い
- 背面フレーム
- メイン気室
- ショルダーストラップ
- トップポケット
- サイドコンプレッションストラップ
- 対応PCサイズ


クーラ20


クーラ30


クーラ40
写真で見ると、ほぼ同じ様に見えますが、実物を比較すると細かな違いがあることに気づきます。
項目 | クーラ20 | クーラ30 | クーラ40 |
背面フレーム | なし | なし | あり |
メイン気室 | 1 気室 | 1 気室 | 2 気室 (下部アクセス付き) |
ショルダーストラップ | 少し細め | しっかり太い | しっかり太い |
トップポケット | なし | あり | あり |
サイドコンプレッションストラップ | 1個 | 1個 | 2個 |
対応PCサイズ | 15 inch | 16 inch | 16 inch |
背面フレーム



クーラ40だけ、背面にワイヤーフレームが入っています。


そのため、背面が基本曲がりません。他のサイズはある程度力入れると背面がグニャッと曲がりますが、40だけ曲がりません。ある程度重い荷物を入れることを想定されているので、ザック自体もフレーム入りで安定した背負心地になるように工夫されています。40だけ重量が1,220gと重めなのは、このフレームも影響しています。
メイン気室



クーラ40だけ、1気室と2気室を切り替える仕切りがあります。



旧モデルの動画ですが、主にクーラ30を解説しています。最後の方でクーラ40の仕切り部分の解説が入り、2気室の解説があります。ここは、ファスナーで仕切るor仕切らないで1気室or2気室をを変更できます。
仕切っている生地も中に薄いクッションが入っていて細かいところも作り込んでます。(これは実物見ないとわからないところですが)
ショルダーストラップ


クーラ20


クーラ30


クーラ40
写真だとわかりにくですが、クーラ20のショルダーストラップは少し細くなっています。



20リットルである程度軽い荷物を想定しているため、実物を見比べると他のサイズよりも細いです。
トップポケット


クーラ30と40には、リュックの上部に「財布など入れられる小物入れポケット」があるのですが、クーラ20はサイズが小さいこともありそれが付いてないです。
サイドコンプレッションストラップ





40はサイズが大きいので、サイドコンプレッションストラップが上下2段付いています。20と30は1段だけです。
対応PCサイズ
「クーラ20は対応ノートPC:15インチ、クーラ30は対応ノートPC:16インチ」と記載ありますが、口コミみるとクーラ20は15.5インチのノートPCは入らなかった、と記載あり、15インチでもかなりギリギリか、ハードケースに入れるとリュックに入らない可能性もあります。



気になる方は、実店舗で確認するか、クーラ30を選んだ方が良いでしょう。
シーン別おすすめモデル
- 都市部通勤・通学
- 日帰りハイキング+カフェワーク
- 2~3 泊のバックパッキング


クーラ20


クーラ30


クーラ40
都市部通勤・通学
- 最適モデル:クーラ20
- B4 書類と 15 inch ノート PC が収まり、レインカバー常備で急な雨でも安心。
- 横幅 28cm とスリムなので、満員電車でも邪魔になりにくいです。
日帰りハイキング+カフェワーク
- 最適モデル:クーラ30
- ダイレクトアクセスジップでミラーレス一眼を素早く取り出し、山頂撮影後に PC 作業へ移行できます。
- 30L 内部にはライトダウン+レインウェア+行動食を余裕で収納可能。
2~3 泊のバックパッキング
- 最適モデル:クーラ40
- 2 気室構造により衣類を圧縮バッグへ、靴や洗濯物を下気室へ分離収納。
- 大型蛇腹ポケットには土産や洗面ポーチを入れられるため、帰路で荷物が増えても外付け不要です。
航空機の機内持ち込み対応表


クーラ20


クーラ30


クーラ40



航空会社ごとにサイズ規定が微妙に異なりますが、目安として下記のように整理できます。いずれもハンドルやポケットなどの突起部を含む外寸での測定を想定しています。
モデル | 外寸 (W×H×D cm) | JAL / ANA 国内線(3 辺計 115 cm・10 kg) | Peach / Jetstar 国内 LCC(115 cm・7 kg) | 国際 LCC 例AirAsia / Scoot(115~119 cm・7 kg) | IATA 推奨サイズ56 × 45 × 25 cm |
クーラ20 | 28 × 43 × 14 | ✔ 余裕あり | ✔ 余裕あり | ✔ 余裕あり | ✔ 余裕あり |
クーラ30 | 29 × 51 × 19 | ✔ サイズ内だが重量注意 | △ 7 kg 超過の恐れ | △ 重量超過注意 | ✔ サイズ内 |
クーラ40 | 30 × 58 × 19 (3辺合計107cm) | △ 高さ 58 cm でギリギリ | △ 7 kg 超過の恐れ | △ サイズ・重量超過注意 | × 超過 |
凡例: ✔=規定内 / △=サイズ内だが重量注意 / ×=サイズ超過
各社とも規定は改定される場合があります。特に LCC は重量制限に厳しいため、クーラ30 を満載する場合は 7 kg を超えないようパッキングに注意してください。
クーラ30まではサイズ的に問題ないのですが、クーラ40を機内持ち込みできるかはかなりギリギリラインなのがわかると思います。
amazonの口コミには
LCCの機内持ち込み限度サイズをぎりぎりでクリアする容量40Lザック。2気室にも1気室にもなるので、長尺のnikkor180-600mmズームレンズも収納可能でした。
機内持ち込みサイズのリュックを探していてこれにしました。以前は折り畳み可能なグレゴリーのスタッシュダッフルの45Lを使用していましたが、経年劣化と、背負いにくい点、仕切りが無い点などがら本商品を購入しました。
1週間の東南アジア地域への旅行ならこれで十分です。(男性の場合ですが)これに入り切らない荷物なら中身を再考する方が良いです。そして大体7kg以内に収まります。
不満点としては、上部分のファスナーにロックが出来る事が売りですが、下のファスナーもロックしないとメイン収容部を開けてしまう事でしょうか。
ちなみに、色は黒が一番カッコ良いです!
と記載あり、機内持ち込みできているようです。
登山の季節・装備別適正チェックリスト
シーズン・状況 | クーラ20 | クーラ30 | クーラ40 |
真夏の低山 (水 2L+薄着) | ◎ | ◎ | ○ |
春秋ハイク (防寒着ライト 1 枚) | ○ | ◎ | ◎ |
冬の日帰り (中綿ジャケット+軽アイゼン) | △ | ○ | ○ |



日帰り登山に使うなら、クーラ20だと春秋時期で防寒着入れるとちょっとキツイと思いますね。クーラ30を推奨したいです。
ガチの登山用ザック(リュック)と違い、クーラシリーズはヒップベルトでリュックの荷重がささえられないため、登山であれば日帰りか短時間の山行で使えるかな程度です。
本格な登山用であればミレーであれば「サースフェー」という優れたザックありますので、そちらを選んだ方が良いでしょう。
長く使うためのメンテナンス
- 撥水加工の維持
- シーズンごとに PFC フリーの撥水スプレーを施すと泥汚れが落ちやすく、生地寿命が延びます。
- ジッパー注油
- 固形ワックスを薄く塗っておくと緊急時でも噛み込みを防げます。
- ウエストストラップの使い分け
- 街では外してスマートに、山では装着して荷揺れ抑制。状況に応じて着脱してください。
よくある質問 (FAQ)
Q. レインカバーを紛失した場合は?
25~45L 共通サイズの純正スペアカバー (M) がオンラインで購入できます。
Q. 1L ナルゲンボトルは入る?
全モデル対応。ただし 20L は伸縮がややタイトなため、前抱えで出し入れするとスムーズです。
Q. 修理サポートは?
ミレーは購入後 2 年以内の素材欠陥は無償修理対象です。摩耗や破れは有料ですが、CORDURA® 生地のパネル交換もミレー正規カスタマーセンターで対応しています。
まとめ


クーラ20


クーラ30


クーラ40
- 荷物量と背負う時間が選定軸
- ミニマル通勤・街歩き中心 → クーラ20
- 日帰り登山や 1 泊旅行を 1 つでこなす → クーラ30
- 2~3 泊遠征や冬装備多めの山行 → クーラ40
- 全モデル共通でレインカバー・セキュリティジッパー・ハイドレーションホールを標準装備。
- 高耐久素材と軽量設計により、容量を変えても背負い心地を損なわないのがシリーズ最大の魅力です。



クーラシリーズは【都市】と【フィールド】をつなぐバックパックの代表格。ライフスタイルや旅のスタイルが変化しても頼れる相棒として長く付き合っていただけるはずです。ぜひあなたの用途に合った容量を選び、快適なアウトドア&トラベルライフをお楽しみください。
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