<2024年更新!>まだ冬用の寝袋を持っていなかった頃、冬は3シーズン用の寝袋を2枚重ねにして使用していました。
それでは、冬登山や冬キャンプ、スキーやスノーボードの車中泊で3シーズン用の寝袋を2枚重ねるメリットとデメリットを説明します。
寝袋を2枚重ねるメリット・デメリット
○優れた点
- 3シーズン使える。(冬用の寝袋は冬しかつかえない)
- 3シーズン使える寝袋を2個持つことになるので、使用頻度が高くなり何かと都合が良い。(冬用の寝袋は冬しか使わない)
- すでに3シーズン用の寝袋を1個もっていれば、さらに3シーズン用の寝袋を買いたすだけですむ。(冬用の寝袋を1個購入する費用の約半額ですむ)
- 3シーズン用の寝袋を2個購入する費用は、冬用の寝袋を1個購入する費用より少し高い程度。
△気になる点
- サイドジッパーが2つあるので、閉めにくい
- 2枚重ねるので、サイドジッパーを2つ占める手間が増える
- 保温力が不透明
- 生地の分だけ重くなる
- 多少窮屈になる
- 2個分の寝袋を収納するので、大変。(これは、2個の寝袋を収納できるコンプレッションバックで解決できます)
という感じです。そのため、こんな人にはマミー型寝袋を2枚重ねて使うことも考えても良いと思います!
- 既に3シーズン用のマミー型寝袋を持っていて、車移動の冬キャンプに使う。
- 既に3シーズン用のマミー型寝袋を持っていて、スキーやスノーボードの車中泊に使う。
- 既に3シーズン用のマミー型寝袋を持っていて、体力に自信のある冬登山家。
- 既に3シーズン用のマミー型寝袋を持っていて、とにかく予算を抑えたい。
2枚重ねで使用するときの注意点
そして、2枚重ねで使用するときの注意点です。
それは、
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2枚を重ねたときに、内側の寝袋と外側の寝袋がしっかりと膨らむようにする
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です!
全く同じ大きさの寝袋を重ねると、内側の寝袋のロフトが低下します。
なので、できれば
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内側の寝袋より大きな寝袋を外側の寝袋として使用する
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のが正解です。
2枚重ね向きの寝袋
3シーズン用の寝袋は、封筒型もマミー型も共に肩周りの横幅は70cm~80cm程度が多いです。このサイズの寝袋を2枚重ねると、肩幅の小さい女性や子供は問題ないかもしれませんが、身長170cmを超えるような男性は窮屈感がでる可能性が高いです(寒いキャンプではある程度ウェアを重ね着するのでなおさら窮屈感がでやすいです)。
既に手持ちの寝袋の横幅が70cm~80cm程度の場合、外に重ねる寝袋の横幅がおおよそですが85cm以上がおすすめです。
封筒型の寝袋の2枚重ね
3シーズン用の封筒型寝袋の多くは、肩幅が70cm~80cm程度ですが、コールマンのミドルクラス以上の寝袋は、横幅が広くなっています。
- コールマン コージーⅡ C5/C10:横幅 約84×縦190cm
- コールマン フリース イージー キャリースリーピングバッグ C0/C5:横幅 約84×縦190cm
また、4シーズン対応モデルでは、
- コールマン マルチレイヤースリーピングバッグ:横幅 約90×縦200cm
となっています。
マルチレイヤースリーピングバッグは、メーカー表記では快適温度-5℃まで対応とありますので、雪降中でなければこれ1つで対応できそうです。
コールマンの寝袋紹介ページ
マミー型の寝袋の2枚重ね
マミー型の寝袋の場合、ほとんどの3シーズン用寝袋の肩周りの横幅は広くても80cm。それ以上広いモデルは、モンベルのダウンハガーのロングモデル(適応身長198cm)か、海外メーカーのゆったりサイズのシュラフになるでしょうか。
モンベルのスーパースパイラルストレッチシステム採用の寝袋は、伸縮率が最大135%なので、レギュラーサイズでも2枚重ねしやすいです。ただ、伸びはしますが縮む力も働くため、圧着感がでます 笑。
最後に
最初は寒い時期のキャンプは2枚重ねで乗り切ってましたが、その後雪山登山を始めるのをきっかけに積雪期対応のマミー型寝袋を購入しました(登山では荷物を全部背負っていくので、荷物の嵩張る2枚重ねは厳しい)。積雪期対応の冬用の寝袋は、レギュラーサイズでも3シーズン用よりも肩幅が大きくなっていて、厚着して寝ても適度なゆとりがあり、やはり快適です。
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著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。
楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。
『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆