ナンガ UDD バッグ 450DXは、770FPの撥水ダウンを450g封入した3シーズン中心の山岳向けマミー型シュラフです。快適温度1℃・下限温度-4℃クラスとされ、春秋のアルプスや縦走登山、冬の低山や車中泊までを1本でカバーしやすいモデルです。重量約800g台前半・収納サイズφ14×30cmと、暖かさと携行性のバランスも良好。

UDDダウンによる結露への強さと、国産ブランドならではのアフターケアを重視する登山者・キャンパーに向いた一本といえます。


ナンガは、滋賀県米原市に本社を置く日本のダウン製品メーカーです。1941年の布団縫製業をルーツに、1990年代から自社ブランド「NANGA」で登山用シュラフやダウンウェアを展開しています。名前はヒマラヤの名峰ナンガ・パルバットに由来し、高品質な国産ダウンと丁寧な縫製、手厚いリペア体制で支持を集めています。
ナンガのシュラフ・寝袋の10の特徴
ナンガは日本国内で山岳・登山向けシュラフ市場をリードしている1社です。(その他大手:モンベル・イスカ)
- 国内メーカーならではの品質管理
自社工場(滋賀県米原市など)での生産が多く、縫製や検品の精度が高い傾向があります。 - ダウンの品質が安定している
スパニッシュダックダウンなどを中心に、フィルパワー表記もしっかりしていて、モデルごとの保温力が分かりやすいです。 - 「永久保証」(対象モデル)
純正のダウンシュラフには、縫製や生地のトラブルに対して修理を受け付ける独自の長期保証があり、長く使いやすい体制が整っています。
※別注モデルは対象外の場合もあるので注意が必要です。 - 豊富なモデルラインナップ
夏用・3シーズン・冬山用だけでなく、キャンプ向けワイドモデル、オーロラシリーズ(防水透湿)、オーロラライト(軽量)、UDD(撥水ダウン)など用途別に細かく選べます。 - 防水透湿素材「オーロラテックス」系の採用
結露やテント内の湿気に強いモデルが多く、特に冬キャンプや降雪時に扱いやすいです。 - サイズバリエーションが細かい
レギュラー・ショート・ロング、ワイドなど、身長や体格に合わせた選択肢が用意されています。 - 日本の気候・山岳環境を意識した温度設計
本州の冬キャンプ〜日本アルプスの冬山まで、日本人ユーザーの使用シーンを前提にした温度レンジがラインナップされています。 - 修理・カスタム対応がしやすい
ファスナー交換、ダウン増量、クリーニング等のアフターサービスが比較的充実していて、買い替えより「育てて使う」方向性に合っています。 - 別注・コラボモデルが多い
山渓、3ten、さかいや、サバティカル、ナチュラムなどとのコラボが豊富で、「好みのカラーや仕様で選べる」という楽しさがあります。 - ブランドとしての認知・リセールバリュー
国内での知名度が高く、中古市場でも比較的人気があり、買い替えやグレードアップもしやすいです。



別注モデルについても解説します。


ナンガには、既存モデルとほぼ同じスペックを持つ「別注モデル」がいくつか存在します。ここでいう別注とは、ショップやブランドがナンガに依頼して、特定モデルをベースに仕様をアレンジしてもらったオリジナルシュラフのことです。
カラーや生地、ダウン量、ジッパー位置などが純正モデルから一部変更されており、「中身はほぼ同じだけれど、仕様やデザインが少し違うナンガ製シュラフ」とイメージすると分かりやすいと思います。
記事のポイント
- 春秋アルプス〜冬の低山まで狙える「1℃/-4℃」クラスの万能撥水ダウンシュラフ
- UDD撥水ダウン770FPと台形ボックスキルトで、濡れに強く立ち上がりの早い保温力
- 約800g台・φ14×30cmと、暖かさと軽量コンパクト性のバランスに優れる
- 380DX・630DXやオーロラライト450DX、イスカ・モンベルの競合と比較しても総合力が高い
著者PROFILE


名前:Masaki T
経歴:大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約4年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、アウトドア情報を発信し15年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。(詳細プロフィール)
結論|ナンガ UDD バッグ 450DXはこんな人におすすめ






ナンガ UDD バッグ 450DXは、「春秋の北・南アルプスや八ヶ岳でのテント泊をメインに楽しみたい人」や「冬の低山キャンプや車中泊も1本でカバーしたい人」に向いたモデルです。0℃前後の冷え込みに余裕を持って対応でき、氷点下に軽く突っ込むシーンでも、ウェアを着込めば現実的に運用しやすい温度帯に設定されています。



一方で、真冬の本格雪山や氷点下一桁前半〜二桁の世界では、どうしても保温力が足りなくなります。そのゾーンが主戦場になる場合は630DXやより厚手の冬用シュラフの方が現実的です。「日本の山を3シーズン中心に広く楽しみ、たまに冬の低山も」というスタイルなら、450DXは非常に扱いやすい落としどころといえます。
- 総合評価レビュー(星で評価)
- 一言でいうとどんな寝袋か(ポジション・コンセプト)
- おすすめできる人・おすすめシーン
- おすすめしにくい人・シーンとその理由
- このレビューの前提条件(想定環境・装備)
総合評価レビュー(星で評価)
暖かさ : ★★★★☆(快適1℃/下限-4℃クラスで春秋アルプス〜冬低山を広くカバー)
快適さ : ★★★★☆(適度なゆとりと柔らかなダウンで多くの体型にフィットしやすい)
軽量性 : ★★★★☆(約800g台で0〜-5℃クラスとしては軽量寄り)
収納性 : ★★★★☆(φ14×30cmで40L前後のザックにも問題なく収まる)
コスパ : ★★★☆☆(定価は高めだが、性能・耐久性・アフターケアを考えると妥当〜やや良好)



数値だけ見れば「やや高価な中堅モデル」ですが、実際に使うシーズンの広さや濡れへの強さ、修理やダウン増量対応といったアフターサービスまで含めて考えると、長期的には十分納得できる総合力だと感じられます。毎シーズンのようにテント泊に出かける人ほど、元を取りやすいモデルといえそうです。
一言でいうとどんな寝袋?(ポジション・コンセプト)


一言でまとめるなら、「3シーズン登山を軸に、冬の入り口まで守備範囲を広げた濡れに強い万能ダウンシュラフ」です。UDDシリーズらしく撥水ダウンを採用し、結露の多いテント内やタープ泊でもダウンがへたりにくいよう配慮されています。
ダウン量450g・770FPクラスという設定は、軽量さと保温力のバランスを重視したもの。夏山用ほど軽くはありませんが、春秋の山岳テント泊で「寒さを我慢しない」方向に振った、やや余裕のあるチューニングになっています。



「これ1本でどこまで行けるか?」と考えがちな温度帯ですが、450DXはいい意味で「背伸びさせすぎない」ポジションです。春秋の高所や冬の低山をきちんと守りながら、自分の山行スタイルを広げていけるベースキャンプのような存在になってくれます。
おすすめできる人・おすすめシーン(登山・車中泊・キャンプなど)


おすすめしたいのは、春〜秋の北アルプス・南アルプス・八ヶ岳・白山などで年に数回以上テント泊をする人です。標高2000〜3000mクラスで夜間0〜5℃程度になる状況で最も力を発揮し、冷え込みが強い日はウェアを少し足してバランスを取る運用がしやすい温度帯になっています。
また、冬の里山キャンプや標高1000〜1500m前後の低山でのテント泊・車中泊にも使いやすく、結露の多いシェルターや車内でも撥水ダウンの安心感があります。春秋の高原キャンプでは、少し贅沢な「ぬくぬくシュラフ」として使うと、ダウン量の余裕がそのまま快適さにつながってくれます。



登山とキャンプ、どちらも楽しむ人にとっては、「山にもキャンプにも持ち出せる現実的な一本」というバランスの良さが魅力です。用途が分散しているからこそ、こうした万能モデルを軸にして、徐々に軽量寄りや冬用を足していくと、装備計画が組み立てやすくなります。
おすすめしにくい人・シーンとその理由
おすすめしにくいのは、厳冬期の北アルプスや真冬の八ヶ岳稜線など、本格的な雪山縦走をメインに考えている人です。このゾーンでは、快適温度が氷点下帯に設定されたシュラフでないと、余裕を持ったビバーク計画を立てにくくなります。
また、「とにかく装備は最軽量がいい。0〜5℃の夜は割り切って少し寒いくらいで構わない」というスタイルの人にとっては、450DXはややオーバースペック気味に感じられるかもしれません。この場合は380DXやUL寄りの夏山モデルの方がコンセプトに合います。



シュラフ選びで失敗しやすいのは、「実際に行く山・季節」と「頭の中で思い描いている山」がズレているときです。450DXはかなり守備範囲の広いモデルですが、さすがに真冬の高山まではカバーできません。「どこまでを1本でやりたいか」を一度書き出してみると、自分にとってのベストな温度帯が見えてきます。
このレビューの前提条件(使用環境・気温・マット等の装備)
ここでの評価や温度感は、日本の一般的な登山・キャンプ環境を想定したものです。標高2000〜3000m級の春秋テント泊、標高1000〜1500m前後の冬テント泊や車中泊をメインに、夜間の気温が0〜5℃、冷え込みが強い日は-3〜-5℃程度になる状況をイメージしています。
スリーピングマットは、R値3〜4クラスのクローズドセルマットや3シーズン用インフレータブルマットを組み合わせ、服装は厚手のベースレイヤー+フリース、必要に応じて軽量ダウンジャケットを追加する前提です。これより薄いマットや服装の場合、同じ450DXでも体感温度はシビアになりやすい点に注意が必要です。



シュラフ単体ではなく、「マット・ウェア・テント」の組み合わせで快適性が決まるという視点を持っておくと、温度帯の選び方がかなり現実的になります。とくにマットの断熱力は軽視されがちなので、450DXクラスを検討するタイミングで、一度マット周りも見直してみると安心です。
ナンガ UDD バッグ 450DXの「特徴(スペック・機能)と注意点」を詳しく解説


- 基本スペック一覧表(サイズ・重量・収納サイズ・形状)
- 中綿素材・構造とフィルパワー(ダウン or 化繊の違い)
- 対応温度域と快適に眠れる気温の目安(ISO23537基準)
- 表地・裏地の素材と耐久性(生地の強さ・防水性・肌触り)
- 別注モデル(別注とは/ほぼ同スペック別注の比較表)
基本スペック一覧表(サイズ・重量・収納サイズ・形状)
ナンガ UDD バッグ 450DXのおおよそのスペックは次のようになります(サイズによって若干の差があります)。
| 項目 | ショート | レギュラー | ロング |
|---|---|---|---|
| 推奨身長目安 | 〜165cm | 166〜178cm | 179〜185cm |
| 使用時サイズ | 80×210cm前後 | 80×210cm | 80×225cm前後 |
| 形状 | マミー型 | マミー型 | マミー型 |
| ダウン量 | 450g(ロングはやや増量) | 450g | 450g+α |
| フィルパワー | 770FP(UDD DX) | 770FP(UDD DX) | 770FP(UDD DX) |
| 収納サイズ | φ14×30cm前後 | φ14×30cm | φ14×30cm前後 |
| 総重量 | 約800g前後 | 約825g | 約850g前後 |
| 温度表記(目安) | 快適1℃/下限-4℃ | 快適1℃/下限-4℃ | 快適1℃/下限-4℃ |
メーカーや販売店のページで提示されている数値をベースにした、おおよその目安です。



ショート・ロングは、レギュラーと同じダウン量で記載されていることもあれば、サイズに応じて微妙に増減している場合もあります。購入前には必ず、ショップの商品ページで最新のスペックを確認しておくと安心です。また、収納サイズはカタログ上の目安であり、実際には「押し込むほど小さくなる」ため、あまり数字に縛られすぎない方が運用しやすくなります。
中綿素材・構造とフィルパワー(ダウン)




UDD バッグ 450DXの中綿には、スペイン産ホワイトダックダウンをベースにした撥水ダウン「UDD DX」が使用され、フィルパワーは770FPクラスとされています。一般的なダウンと比べて含水率が低く、濡れにくく、濡れても復元しやすいのが特徴です。
構造は、上面が台形ボックスキルト構造でコールドスポットを減らし、下面はシンプルな構造で軽量化を図るという、ナンガらしいバランスの取り方になっています。化繊シュラフと比べると、同じ暖かさでも明らかに軽く・小さくパッキングできるため、「歩いて背負う」登山装備との相性がとても良い中綿です。



撥水ダウンはあくまで「濡れにくくなったダウン」であり、「濡れても大丈夫な中綿」ではありません。長時間の浸水や雨ざらしに耐えるほどのものではないので、テントやタープ、グランドシートでしっかり環境を整えたうえで、濡れリスクを少し下げてくれる存在と考えるとバランスが取りやすくなります。
対応温度域と快適に眠れる気温の目安(ISO23537基準)



昨今、寝袋の保温力表示として、国際規格のISO23537(旧 EN13537)が採用されることが一般的です。
寝袋の保温力表示の国際規格
ISO23537って何?


- コンフォート温度(快適温度)
標準的な女性(25歳・体重60kg・身長160cm相当)が丸くならずにリラックスして寝ていられる下限温度
⇒自宅で普通に寝ている感じに近い温度 - リミット温度(下限温度・最低使用可能温度)※メーカーで日本語表現が異なる
標準的な男性(25歳・体重70kg・身長173cm相当)が体をすぼめて丸まりながら 8時間眠れる下限温度
⇒いわゆる「耐えられるギリギリの実用下限」に近い温度。 - エクストリーム温度(限界温度)
標準的な女性が 命の危険ギリギリで約6時間耐えられる下限温度
⇒低体温症や凍傷のリスクが高く、ここを基準にシュラフを選ぶのはNG。メーカーによっては最近あえて表示しないことが増えた。



寝袋選びでは、通常は①と②を参考に選びます。
更に詳しい内容(少しマニアックな内容)
ISO23537の温度表記は日本人には寒い?!
この寝袋の保温力の表示規格はヨーロッパ人が作った規格です。



彼らは日本人よりも寒さに強い人種です。(日本人が長袖・長ズボンでも、欧米人は短パン・Tシャツだったりしますよね。そう、彼らは日本人より寒く感じにくいのです)
私は今までテント泊で夏山から冬山まで計100泊以上、使ってきた寝袋も5個以上ありますし、複数の山仲間とテント泊してきましたが、日本人がこの温度表記を鵜呑みにするのは正直無理あると思っています。
日本人と欧米人の体感温度の差は過去いろいろ調べましたが「約3~5℃違うのでは?」と考えています。
日本人の目安となる温度は?
日本人の目安となる温度は、
- 日本人男性:コンフォート温度(快適温度)とリミット温度(下限温度・最低使用可能温度)の中間の温度 (例:快適温度5℃、最低使用可能温度0℃の場合、3℃くらいがまともに寝れる目安)
- 日本人女性:コンフォート温度(快適温度)
ぐらいじゃないかと、経験上感じています。
マットの断熱力も重要
特に外気温が10℃以下ぐらいになるとマットの断熱力も重要になっています。小さく圧縮できる寝袋は、体重がかかる部分はペチャンコに潰れて断熱できません。体重が乗っても身体と地面の間を断熱できるマットが重要です。特に氷点下になると、マットの性能は死活問題になります。
ISO23537の詳しい内容については↓


UDD バッグ 450DXは、快適温度1℃・下限温度-4℃(EN/ISO基準)クラスのモデルとして位置づけられています。これは、標準体型の成人が適切なウェアとマットを組み合わせた場合に、「ある程度の時間、問題なく眠れる」温度帯を示したものです。
実際のユーザーの声を見ていくと、「0〜5℃くらいまでならかなり余裕がある」「-3℃前後でウェアを着込めば快適に眠れた」といった声が多い一方で、「-5℃近くまで冷え込んだ夜は、インナーや厚着がないと少し寒かった」という感想も見られます。寒がりな人や痩せ型の人は、カタログ値から2〜3℃ほど余裕を見ておくと、失敗しにくい印象です。



温度表記は「目安」であって、「誰でもその温度で快適に眠れる保証」ではない点がややこしいところです。自分が暑がりなのか寒がりなのか、平地のキャンプでどのくらいの装備がちょうど良く感じるかを思い出しながら、数字を少し補正して読み解いてあげると、とても実用的な指標に変わります。
表地・裏地の素材と耐久性(生地の強さ・防水性・肌触り)


表地には15Dクラスの軽量ナイロンにシレ加工と撥水加工を施した生地が採用され、ダウン抜けを抑えながら軽さとしなやかさを両立させています。オーロラテックスのような防水透湿素材ではないため、シュラフ単体にテント並みの防水性を期待するのは現実的ではありませんが、結露程度であれば撥水性が効いてダウンへの水分の浸透をある程度防いでくれます。
裏地も同等クラスの薄手ナイロンで、素肌に近い薄手のベースレイヤーでもストレスなく眠れる、つるりとした肌触りです。引き裂き強度は十分あるものの、15Dという薄さゆえに、鋭利な突起物や焚き火の火の粉にはさすがに弱く、取扱いには少し気を使いたい生地感です。



軽量シュラフの生地は、「タフなワークウェア」というより「高機能なスポーツウェア」に近いイメージで扱うと丁度良いです。テント内でカラビナやアイゼン、バーナー類と無造作に接触させない、焚き火の真横に広げない、といったちょっとした気づかいだけで、寿命がかなり変わってきます。
別注モデル


ナンガには、既存モデルとほぼ同じスペックを持つ「別注モデル」がいくつか存在します。ここでいう別注とは、ショップやブランドがナンガに依頼して、特定モデルをベースに仕様をアレンジしてもらったオリジナルシュラフのことです。
カラーや生地、ダウン量、ジッパー位置などが純正モデルから一部変更されており、「中身はほぼ同じだけれど、仕様やデザインが少し違うナンガ製シュラフ」とイメージすると分かりやすいと思います。
ナンガ UDD バッグ 450DXとほぼ同じ作りの別注モデルの比較表
(代表的なモデルの例)
| モデル名 | ベース | ダウン量/FP | 温度帯の目安 | 重量・収納サイズ | 特徴のポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| UDD BAG 450DX(純正) | UDD 450DX | 450g/770FP UDD DX | 快適1℃/下限-4℃前後 | 約825g/φ14×30cm | 濡れに強い撥水ダウンの定番3シーズン山岳モデル |
| myX別注 UDD AURORA 450DX PPS | UDD 450DX+オーロラ系 | 450g/770FP UDD DX | 純正450DXに近い | 約1kg台前半 | オーロラテックスライト表地+UDDダウンで濡れへの強さを最大化 |
| カンダハー別注 オーロラライト UDD 450DX | オーロラライト450DX系 | 450gクラス/UDD系 | 0〜-5℃クラス | 900〜1000g台(モデルにより変動) | センターハーフジップ採用など操作性と悪天候対応を両立 |
| さかいや別注 オーロラライト 450DX | オーロラライト450DX | 450g/760FP | 0℃/-5℃前後 | 約920g/φ15.5×38cm | 高コスパな防水シェル付き3シーズン山岳定番モデル |
※別注モデルはシーズンによって仕様・販売状況が変わりやすく、すでに完売している可能性があります。



別注モデルは「ぴったりハマると最高にお得」ですが、マイナーチェンジの頻度が高く、ネット上の情報と現行モデルの仕様がズレていることもあります。購入前には、必ずショップの商品ページでスペック・重量・温度帯・ジッパー仕様を確認し、気になる点は問い合わせてから決めると安全です。
ナンガ UDD バッグ 450DXの口コミ・関連動画


ナンガ UDD バッグ 450DXの口コミ
[amazon]や[楽天]のレビューでは、「春の北アルプスで氷点下近くまで下がったが、フリースを着込めば寒さは気にならなかった」「結露の多いテントでもダウンがへたらず、翌朝もふかふかだった」といったポジティブな声が多く見られます。
一方で、「-5℃近くになった夜は、インナーや厚着がないと少し寒かった」「価格が高く、購入までかなり悩んだ」という意見もあります。総じて、保温力と軽さ・収納性への満足度は高く、「3シーズンのメインとして長く使える」という評価が目立ちます。



レビューを一通り眺めると、評価の高い声と同じくらい、「温度帯の選び方」に関する反省や気づきも見えてきます。ポジティブな意見だけでなく、やや辛口のレビューにも目を通しておくと、自分の体質や使い方と照らし合わせた現実的な運用イメージがつかみやすくなります。
ナンガ UDD バッグ 450DXの関連動画
ナンガ UDD バッグ 450DXの向いている人/向いていない人
向いている人は、次のようなイメージです。
- 春〜秋のアルプスや八ヶ岳をテント泊で楽しみたい
- 冬は主に低山キャンプや車中泊で使いたい
- 結露が多いテントやシングルウォールにも安心して持ち込みたい
- 初めての本格ダウンシュラフとして、少し余裕のある温度帯を選びたい
向いていない人は、
- 厳冬期の北アルプス・八ヶ岳稜線など、本格雪山が主戦場
- 夏山中心で、0〜5℃の夜はほとんど想定していない(もっと軽くしたい)
- コテージ泊や車中泊メインで、背負って歩く予定がほとんどない
といったケースです。



自分の山行やキャンプのログをざっと振り返って、「ここ2〜3年で一番寒かった夜はどんな条件だったか」を思い出してみると、向き不向きがはっきりしてきます。そのうえで450DXの守備範囲と重ねてみると、「ちょうどよい一本」か「もう少し違う方向性が合うか」が見えやすくなります。
ナンガ UDD バッグ 450DXのよくある質問
Q1. 冬山でも使える?
A. 氷点下一桁前半の低山や里山であれば、しっかり着込むことで現実的に使えるケースが多いです。ただし、厳冬期の高山や氷点下二桁に迫る環境をメインにする場合は、630DXやそれ以上の冬用シュラフが安全です。
Q2. 洗濯やメンテナンスはどうする?
A. ダウン専用の中性洗剤を使った手洗いか、ナンガのアフターサービス・専門業者のクリーニングを利用する方法が安心です。自宅の洗濯機を使う場合は、必ずメーカー推奨の方法を確認し、脱水・乾燥でダウンを偏らせないように注意します。
Q3. 380DXとどちらを買うか迷っている
A. 夏山や初秋の高原キャンプが中心なら380DXの軽さも魅力です。一方、「春秋のアルプスも視野に入れている」「自分は少し寒がりだ」と感じるなら、450DXの余裕はかなり心強い差になります。
Q4. 身長170cmならサイズは?
A. 基本的にはレギュラーサイズが標準です。寝相がかなり悪い方や、厚手のダウンジャケット・ダウンパンツを着込んで寝る前提が多いなら、ロングサイズも検討の余地がありますが、その分重量と収納サイズは少し増えます。



カタログスペックや他人のレビューだけでは判断しきれない部分は、「自分の体格・体質」との相性が大きく影響します。迷った場合は、行きたい山域・季節・標高を具体的に書き出して、「その条件ならどのくらいの余裕が欲しいか」を一度整理してみると、答えが見えやすくなります。
全体のまとめ






- 快適1℃/下限-4℃クラスで春秋アルプス〜冬低山まで対応
- 770FP UDD撥水ダウン450gで結露に強く、立ち上がりも早い
- 約800g台・φ14×30cmと暖かさの割に軽量コンパクト
- ショート・レギュラー・ロングの3サイズ展開で体格に合わせやすい
- 380DX・630DXの中間を埋める絶妙な温度帯設定
- オーロラ系や別注モデルとの比較で、自分好みの仕様を選べる
- テント泊登山と冬の低山キャンプ・車中泊を1本で兼用しやすい
- 厳冬期高山には不足するため、用途の見極めが重要
- [amazon]や[楽天]の口コミでも総じて高い満足度
- 「最初の本気ダウンシュラフ」「長く付き合う一本」として有力な候補
ナンガ UDD バッグ 450DXは、日本の山岳環境にフィットした「3シーズン山岳+冬低山」クラスの万能ダウンシュラフです。770FP撥水ダウンを450g封入し、快適1℃・下限-4℃クラスという設定で、春秋のアルプスや縦走登山、冬の低山キャンプや車中泊まで、幅広いシーンを1本でカバーしやすくなっています。
オーロラテックスライト450DXやUDD 380DX、イスカやモンベルのライバルモデルと比較すると、「濡れへの強さ」「温度帯」「重量・収納性」のバランスがとても良い位置にあり、「最初の本気ダウン」「テント泊装備の軸」として選びやすい存在です。自分の行動範囲と寒さ耐性を少しだけ見つめ直し、無理のない範囲で余裕を持った使い方をしてあげれば、長く頼れる相棒になってくれるはずです。
実売価格



UDD バッグ 450DXの定価は、ナンガ公式や直営店基準でおよそ5万円台後半となっていることが多いです。量販店やオンラインショップでは、タイムセールやクーポン適用で数千円ほど下がるケースもあり、ポイント還元まで含めると実質価格がさらに下がることもあります。
Amazon、楽天では大型イベントセール、タイムセール、値引きクーポン、ポイントアップキャンペーンで実質売価は変動します。
ユーザーレビュー(amazon)
- 暖かい:11月に入って阿智村キャンプで初デビューしました。夜中の外気温は5℃位?もっと低かったかもしれませんがこの時期でここまでのシュラフは必要ないかと思いましたが…やはり暖かくて快適でした。むしろ暑かっです。収納袋に入れるのが大変なのを皆さん言ってますが、別にそこまで大変ではありません。
膨らんだダウンを、小さな袋に入れるのは大変ですが、私は一回で収納でしました。畳まずに適当に袋詰すれば入ります。収納の大変さよりも“温かさ”を重視すれば、このシュラフは最高です。マジ汗かきます(汗)


