ナンガ オーロラテックス ライト750DXは、快適温度-8℃・下限-16℃クラスの保温力と、防水透湿素材「AURORA TEX LIGHT」を組み合わせた、本格的な冬寄り4シーズンシュラフです。冬キャンプや寒冷地の車中泊、本州中部の2000m級冬山テント泊までを視野に入れたスペックで、日本製・永久保証という安心感も大きな魅力になっています。
寒さへの不安をグッと減らしつつ、長く付き合える一本を探している人にとって、有力な候補と言えるモデルです。
ナンガは、滋賀県米原市に本社を置く日本のダウン製品メーカーです。1941年の布団縫製業をルーツに、1990年代から自社ブランド「NANGA」で登山用シュラフやダウンウェアを展開しています。名前はヒマラヤの名峰ナンガ・パルバットに由来し、高品質な国産ダウンと丁寧な縫製、手厚いリペア体制で支持を集めています。
ナンガのシュラフ・寝袋の１０の特徴
ナンガは日本国内で山岳・登山向けシュラフ市場をリードしている１社です。（その他大手：モンベル・イスカ）
- 国内メーカーならではの品質管理
自社工場（滋賀県米原市など）での生産が多く、縫製や検品の精度が高い傾向があります。 - ダウンの品質が安定している
スパニッシュダックダウンなどを中心に、フィルパワー表記もしっかりしていて、モデルごとの保温力が分かりやすいです。 - 「永久保証」（対象モデル）
純正のダウンシュラフには、縫製や生地のトラブルに対して修理を受け付ける独自の長期保証があり、長く使いやすい体制が整っています。
※別注モデルは対象外の場合もあるので注意が必要です。 - 豊富なモデルラインナップ
夏用・3シーズン・冬山用だけでなく、キャンプ向けワイドモデル、オーロラシリーズ（防水透湿）、オーロラライト（軽量）、UDD（撥水ダウン）など用途別に細かく選べます。 - 防水透湿素材「オーロラテックス」系の採用
結露やテント内の湿気に強いモデルが多く、特に冬キャンプや降雪時に扱いやすいです。 - サイズバリエーションが細かい
レギュラー・ショート・ロング、ワイドなど、身長や体格に合わせた選択肢が用意されています。 - 日本の気候・山岳環境を意識した温度設計
本州の冬キャンプ〜日本アルプスの冬山まで、日本人ユーザーの使用シーンを前提にした温度レンジがラインナップされています。 - 修理・カスタム対応がしやすい
ファスナー交換、ダウン増量、クリーニング等のアフターサービスが比較的充実していて、買い替えより「育てて使う」方向性に合っています。 - 別注・コラボモデルが多い
山渓、3ten、さかいや、サバティカル、ナチュラムなどとのコラボが豊富で、「好みのカラーや仕様で選べる」という楽しさがあります。 - ブランドとしての認知・リセールバリュー
国内での知名度が高く、中古市場でも比較的人気があり、買い替えやグレードアップもしやすいです。
このページでは、ナンガの「別注モデル」も含めて解説していきます！
ナンガには、既存モデルとほぼ同じスペックを持つ「別注モデル」がいくつか存在します。ここでいう別注とは、ショップやブランドがナンガに依頼して、特定モデルをベースに仕様をアレンジしてもらったオリジナルシュラフのことです。
カラーや生地、ダウン量、ジッパー位置などが純正モデルから一部変更されており、「中身はほぼ同じだけれど、仕様やデザインが少し違うナンガ製シュラフ」とイメージすると分かりやすいと思います。
記事のポイント
- 快適-8℃／下限-16℃で冬キャンプ〜本州冬山までを広くカバーできる
- 防水透湿AURORA TEX LIGHT採用で「カバーなし運用」がしやすい
- 600DXや他社モデルと比べると「冬寄り4シーズン」のポジションが明確
- 別注モデルとの違いを理解すると、自分に合う一枚を選びやすくなる
著者PROFILE
名前：Masaki T
経歴：大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約４年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、アウトドア情報を発信し１５年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。（詳細プロフィール）
結論｜ナンガ オーロラテックス ライト750DXはこんな人におすすめ
オーロラテックス ライト750DXは、「冬キャンプや寒冷地車中泊を本気でやっていきたい人」「寒がりで寝ているときだけは絶対に冷えたくない人」に向いたモデルです。快適-8℃という温度帯は本州の冬キャンプならかなり余裕があり、標高1000〜2000mクラスのテント泊登山にも対応しやすいレンジです。AURORA TEX LIGHTによる防水性と透湿性のおかげで、結露やテント壁への接触にも強く、シュラフカバーを省略して装備をシンプルにしやすい点も大きなメリットと言えます。
600DXと比べると、明らかに「冬寄り」の位置づけで、冬をやる頻度が高い人ほど750DXの価値を実感しやすいモデルです。
総合評価レビュー（星で評価）
暖かさ : ★★★★★（冬キャンプ〜本州2000m級前後の冬山まで視野に入る保温力）
快適さ : ★★★★☆（標準的なマミー型シルエットで多くの日本人男性に合いやすい）
軽量性 : ★★★☆☆（総重量約1,280gで、冬用としては標準〜やや軽量寄り）
収納性 : ★★★☆☆（収納サイズはφ18×36cmクラスで、50〜60Lザックなら問題なく運用可能）
耐候性 : ★★★★★（防水透湿素材により、結露や濡れに対して非常に強い）
コスパ : ★★★★☆（価格は高めだが、性能と保証、長期使用を考えると十分納得感のあるバランス）
評価をまとめると、「軽さと安全マージンのバランスが良い冬用ダウン」という印象です。ウルトラライト寄りの極端な軽さではない一方で、実際のフィールドでは「少し余裕がある暖かさ」が心と身体の両方に効いてきます。冬にしっかり使うつもりなら、星5つが多めになるのも納得の内容です。
一言でいうとどんな寝袋？（ポジション・コンセプト）
一言でまとめるなら「日本の冬キャンプを軸に、冬山や寒冷地車中泊までこなせる冬寄り万能型ダウンシュラフ」です。3シーズン仕様の600DXと、厳冬期専用の1000DXやイスカ エアプラス810の間を埋めるポジションにいて、「現実的に使うシーンが多い暖かさ」にうまくチューニングされています。
車で行く冬キャンプ場から、雪道遠征の車中泊、標高2000m前後のテント泊まで、実際のフィールドに落とし込んだときの「ちょうど良さ」がこのモデルのコンセプトと言えます。
「これ一枚あれば日本の冬はだいたい何とかなる」という安心感がありつつ、厳冬期アルプス一択のような尖り方はしていない、やさしめな性格です。少し余裕を見たスペックだからこそ、現場での心理的な余白も生まれてきます。
おすすめできる人・おすすめシーン（登山・車中泊・キャンプなど）
・冬キャンプがメインで、氷点下〜マイナス一桁台の環境を想定している人
・寒がりで「寝るときの寒さだけは絶対に避けたい」と感じている人
・テント泊登山とオートキャンプの両方で使うシュラフを一本にまとめたい人
・東北や日本海側など、雪の多いエリアへの車中泊遠征を考えている人
・結露の多いテント環境で、シュラフカバーを省略して装備を軽くしたい人
特に、「冬キャンプをこれからしっかりやっていきたい」「本州の雪山にも一歩踏み出したい」という人には、温度帯・重量・耐候性のバランスが非常に扱いやすく感じられるはずです。逆に、冬はほとんど行かない場合はオーバースペック気味になるので、その点はシビアに見極めたいところです。
おすすめしにくい人・シーンとその理由
・本州の平地キャンプが中心で、冬でも最低気温0℃前後にしかならない環境が多い人
・夏〜秋の低地キャンプやフェス泊がほとんどで、冬キャンプに行く予定がない人
・軽量化を最優先し、「1kg切りのダウンシュラフ」を求めている人
・暑がりで、0℃前後でもかなり薄着で眠れる体質の人
こういったケースでは、750DXのスペックは明らかにオーバーになり、むしろ暑くて寝苦しく感じる可能性が高くなります。3シーズンがメインなら、600DXやモンベルの#2〜#3クラスの方がシーズンを通して快適に使えるはずです。
「寒いのは絶対イヤだけど、暑いのもイヤ」という気持ちのバランスはなかなか難しいところです。ただ、実際の現場でのリスクを考えると、冬を想定するなら少しオーバースペック寄りを選んでおいた方が、後悔しにくい選択になりやすいと感じます。
このレビューの前提条件（使用環境・気温・マット等の装備）
・想定環境：本州中部〜東北の冬キャンプ場、標高1000〜2000m前後の冬山テント場
・想定気温：外気温-5〜-12℃前後、テント内はそれより数度高い想定
・マット構成：クローズドセルマット＋インフレータブルマットの二枚敷き（合計R値4〜5程度）
・服装：メリノウールのベースレイヤー＋中厚フリース＋薄手ダウンジャケット、ニットキャップ・厚手ソックス
この前提で見ると、カタログ値どおりか、状況によっては「少し余裕を持って使える」体感になりやすいスペックです。マットや服装の質を下げると、同じシュラフでも体感温度は一気に変わるので、装備全体のバランスが大切になります。
とくに冬場は、「マットの性能」と「就寝前の体の温まり具合」で体感が大きく変わります。どれだけ良いシュラフでも、薄いマットや空腹のままでは本来の力を出し切れません。シュラフ選びと同じくらい、マットと就寝前のルーティンもセットで考えておくと安心です。
ナンガ オーロラテックス ライト750DXの「特徴（スペック・機能）と注意点」を詳しく解説
基本スペック一覧表（サイズ・重量・収納サイズ・形状）
| 項目 | 内容（レギュラーサイズ基準） |
|---|---|
| 形状 | マミー型 |
| 快適使用温度 | -8℃ |
| 下限温度 | -16℃ |
| ダウン量 | 約750g（スパニッシュダックダウン） |
| フィルパワー | 760FPクラス |
| 総重量 | 約1,280g |
| 適応身長 | レギュラー：およそ166〜178cm |
| 生地（表地） | 15dn AURORA TEX LIGHT |
| 生地（裏地） | 15dn リップストップナイロン |
| 内部構造 | ボックスキルト構造 |
| 収納サイズ | 直径約18cm×長さ約36cm |
| 生産国 | 日本 |
| 保証 | ナンガ永久保証 |
サイズはショート・レギュラー・ロングと展開されているため、身長に合わせた選択がとても重要です。体格に対して長すぎるサイズを選ぶと、足元に余分な空間が生まれて冷えの原因になります。逆にギリギリすぎるサイズだと窮屈さにつながるため、寝相や好みも踏まえて「少し余裕のあるジャストサイズ」を意識すると、スペックを素直に引き出しやすくなります。
中綿素材・構造とフィルパワー（ダウン ）
オーロラテックス ライト750DXの中綿は、スパニッシュダックダウンを使用した高品質ダウンです。ダウン比率は90:10クラス、フィルパワーは760FP相当で、しっかりとしたロフトと復元力が特徴です。内部構造はボックスキルトで、マチ付きの部屋にダウンを封入することにより、コールドスポットを減らし、均一な保温性を確保しています。
化繊中綿と比べると、同等の保温力で重量と収納サイズを抑えられる一方、水濡れへの弱さはダウンの宿命です。この弱点を表地の防水透湿素材でカバーし、「ダウンの軽さと暖かさ」と「ある程度の濡れへの強さ」を両立させているのがライト750DXシリーズのコンセプトと言えます。
ダウンは濡れと圧縮保管に弱いため、長く使うほど「扱い方の差」が性能差になって表れます。キャンプから戻ったら、圧縮袋から出してふんわりさせる、湿気をしっかり飛ばしてから保管する、といったひと手間が、数年後のロフト差になって返ってきます。多少面倒でも、そのひと手間を楽しめる人ほど、このモデルを長く良い状態で使いやすくなります。
対応温度域と快適に眠れる気温の目安（ISO23537基準）
昨今、寝袋の保温力表示として、国際規格のISO23537（旧 EN13537）が採用されることが一般的です。
寝袋の保温力表示の国際規格
ISO23537って何？
- コンフォート温度（快適温度）
標準的な女性（25歳・体重60kg・身長160cm相当）が丸くならずにリラックスして寝ていられる下限温度
⇒自宅で普通に寝ている感じに近い温度 - リミット温度（下限温度・最低使用可能温度）※メーカーで日本語表現が異なる
標準的な男性（25歳・体重70kg・身長173cm相当）が体をすぼめて丸まりながら 8時間眠れる下限温度
⇒いわゆる「耐えられるギリギリの実用下限」に近い温度。 - エクストリーム温度（限界温度）
標準的な女性が 命の危険ギリギリで約6時間耐えられる下限温度
⇒低体温症や凍傷のリスクが高く、ここを基準にシュラフを選ぶのはNG。メーカーによっては最近あえて表示しないことが増えた。
寝袋選びでは、通常は①と②を参考に選びます。
更に詳しい内容（少しマニアックな内容）
ISO23537の温度表記は日本人には寒い？！
この寝袋の保温力の表示規格はヨーロッパ人が作った規格です。
彼らは日本人よりも寒さに強い人種です。（日本人が長袖・長ズボンでも、欧米人は短パン・Tシャツだったりしますよね。そう、彼らは日本人より寒く感じにくいのです）
私は今までテント泊で夏山から冬山まで計１００泊以上、使ってきた寝袋も５個以上ありますし、複数の山仲間とテント泊してきましたが、日本人がこの温度表記を鵜呑みにするのは正直無理あると思っています。
日本人と欧米人の体感温度の差は過去いろいろ調べましたが「約３～５℃違うのでは？」と考えています。
日本人の目安となる温度は？
日本人の目安となる温度は、
- 日本人男性：コンフォート温度（快適温度）とリミット温度（下限温度・最低使用可能温度）の中間の温度 （例：快適温度５℃、最低使用可能温度０℃の場合、３℃くらいがまともに寝れる目安）
- 日本人女性：コンフォート温度（快適温度）
ぐらいじゃないかと、経験上感じています。
マットの断熱力も重要
特に外気温が１０℃以下ぐらいになるとマットの断熱力も重要になっています。小さく圧縮できる寝袋は、体重がかかる部分はペチャンコに潰れて断熱できません。体重が乗っても身体と地面の間を断熱できるマットが重要です。特に氷点下になると、マットの性能は死活問題になります。
ISO23537の詳しい内容については↓
温度表記は、快適温度-8℃・下限温度-16℃クラスで、国際規格（ISO23537／旧EN13537）に準拠した表記です。標準的な成人男性が適切なマットと服装を前提に使用した場合、快適温度帯ではリラックスして眠れる、下限温度は「なんとか耐えられる」ラインを示しているとイメージすると理解しやすくなります。
実際のフィールドでは、体質や体調、服装、マットの性能、テント内の気温によって体感はかなり変化します。多くの場合、本州の冬キャンプであれば、マイナス一桁台までは十分余裕を持って眠れるクラスであり、標高2000m前後の冬山テント泊でも、装備全体を整えれば現実的に使いやすい温度帯と言えます。
カタログ値をそのまま信じきると、「思ったより寒かった」「暑すぎて眠れなかった」というギャップにつながりがちです。厳しめの環境に行くなら、表記温度よりも2〜3ランクほど余裕を見ておくと安心ですし、逆に「寒いかもしれない」と感じる場所では、インナーシュラフや暖かい寝間着を組み合わせるなど、レイヤリングで調整できるようにしておくと安全マージンを確保しやすくなります。
表地・裏地の素材と耐久性（生地の強さ・防水性・肌触り）
表地には15デニールの防水透湿素材「AURORA TEX LIGHT」が採用されています。
ナンガの防水透湿素材”オーロラテックス”と”オーロラテックスライト”について解説します。
ライトの方が透湿性・軽量性など初期性能は上です！
| 項目 | オーロラテックス （AURORA TEX） | オーロラテックスライト （AURORA TEX LIGHT） |
|---|---|---|
| 用途 | 寝袋「オーロラ」シリーズ | 寝袋「AURORA TEX LIGHTシリーズ」 |
| 耐水圧 | 約20,000mm | 約20,000mm |
| 透湿性 | 約6,000g/㎡/24h | 約20,000g/㎡/24h（JIS L1099 B1法） |
| 防水構造 | 多孔質ポリウレタン 「防水コーティング」（2レイヤー） | 無孔質ポリウレタン 「防水ラミネート」（2レイヤー） |
| 生地感の傾向 | しっかりめ・ややタフ | 薄手・軽くてしなやか |
| 想定ポジション | ベーシック／スタンダード | 軽量・高機能寄りの上位グレード |
注意点
- 【約５年で経年劣化】両方ともポリウレタン系の防水透湿素材なので、経年劣化で５年程度で性能が下がる可能性が高いです（ただ寝袋なので、レインウェアみたいに雨がバシャバシャかかるシーンはほぼ無いため劣化しても気にならないかもしれません）
- 【洗濯は裏返しに】防水透湿素材なので外側から水が染み込みません。裏返しにして洗います。
- 【完全防水では無い】防水透湿素材を使ってはいますが、縫い目の裏のシームテープ処理はしていない（と思います）ので、雨がバシャバシャかかる状況での使用は避けましょう。（防水のシュラフカバーはちゃんとしたメーカー品はシームテープ処理しているので雨下利用は可能。ただ、顔は呼吸のため露出）
従来のオーロラテックスよりも薄手で軽量ながら、シュラフとして必要な耐水圧と透湿性を確保しており、テント内の結露や、テント壁への接触による濡れをしっかり抑えてくれます。
裏地は15デニールのリップストップナイロンで、肌に触れたときに「冷たすぎない・ベタつかない」バランスに収まっているのが特徴です。
一方で、15デニールという数字が示すように、生地そのものはやや繊細です。分厚い40Dクラスのオーロラテックスモデルと比べると、焚き火の火の粉や鋭利な枝に対しては注意が必要で、ヘビーデューティ寄りのラフな取り回しにはあまり向きません。
「軽さとタフさはトレードオフ」というアウトドアの鉄則が、そのまま生地にも当てはまります。テント泊登山やしっかり整備されたキャンプ場で使うのがメインならAURORA TEX LIGHTのメリットが光りますが、焚き火の真横でゴロゴロしたい場合は、あえて従来のオーロラテックスや別の厚手モデルを選ぶ方がストレスが少ないかもしれません。
別注モデル
ナンガには、既存モデルとほぼ同じスペックを持つ「別注モデル」がいくつか存在します。ここでいう別注とは、ショップやブランドがナンガに依頼して、特定モデルをベースに仕様をアレンジしてもらったオリジナルシュラフのことです。
カラーや生地、ダウン量、ジッパー位置などが純正モデルから一部変更されており、「中身はほぼ同じだけれど、仕様やデザインが少し違うナンガ製シュラフ」とイメージすると分かりやすいと思います。
ナンガ オーロラテックス ライト750DXとほぼ同じ作りの別注モデルの比較表
| モデル名 | 表地／裏地の生地イメージ | ダウン量・FP目安 | 重量の目安 | 収納サイズの目安 | 特徴的なポイント |
|---|---|---|---|---|---|
| オーロラテックス ライト750DX（直営モデル） | 15dn AURORA TEX LIGHT／15dn | 750g・760FPクラス | 約1,280g | φ18×36cm前後 | 軽量・コンパクト・防水性の三拍子 |
| オーロラライト750DX 別注モデル（20dn系） | 20dn AURORA LIGHT／20dnナイロン | 750g前後・760FPクラス | 約1,300g前後 | φ20×40cm前後 | やや厚手で耐久性アップ |
| オーロラ750DX（従来オーロラテックス） | 40Dオーロラテックス／20D | 750gクラス | 約1,400〜1,460g | φ19×46〜21×41cm前後 | 生地が分厚くヘビーデューティな仕様 |
※具体的な数値はモデル・サイズ・年式によって変わるため、検討時は各ショップ・メーカーの最新スペックを必ず確認してください。
別注モデルはカラーや価格で魅力的なことが多い反面、「どの生地厚・どの収納サイズか」が曖昧なまま選ぶと、届いてから「思ったより大きい」「意外と重かった」となりがちです。オーロラテックス ライト750DXという名前が付いていても、生地や収納サイズがオリジナルと違うケースがあるため、商品ページのスペック欄で生地デニールや収納サイズまでチェックしてから選ぶと安心です。
ナンガ オーロラテックス ライト750DXの口コミ・関連動画
ナンガ オーロラテックス ライト750DXの口コミ
ユーザーレビューでは、「氷点下のキャンプでも寒さを感じなかった」「ダウンの膨らみが早く、寝る前にすぐ暖かくなった」といった、保温力への評価が目立ちます。また、「収納サイズはそれなりにあるが、冬用として考えれば十分小さい」「カラーや質感に高級感があって所有欲を満たしてくれる」という声も多く見られます。
一方で、「夏場はさすがに暑すぎて使えない」「体が小柄だとレギュラーは少し余る」といったコメントもあり、自分の身長や使うシーズンをしっかりイメージしたうえでサイズ・モデルを選ぶことの重要性が伝わってきます。
ナンガ オーロラテックス ライト750DXの関連動画
実際の膨らみ具合や収納袋のサイズ感、ユーザーの動きに対する追従性などは、テキストより動画の方がつかみやすいポイントなので、一度はチェックしておくとイメージが一気に具体的になります。
ナンガ オーロラテックス ライト750DXの向いている人／向いていない人
【向いている人】
・冬キャンプ・冬山・車中泊など、氷点下での使用を強く意識している人
・寒がりで、気温が読みにくい状況でも安心感を優先したい人
・「日本ブランド」「日本製」「永久保証」といったキーワードに価値を感じる人
・テント泊登山とオートキャンプを一枚でカバーしたい人
【向いていない人】
・夏〜秋の低地キャンプがほとんどで、冬にはほぼ行かない人
・装備を極限まで軽くしたいウルトラライト志向の人
・焚き火の近くで寝袋をラフに使うことが多い人（薄手生地のため火の粉に注意が必要）
ナンガ オーロラテックス ライト750DXのよくある質問
Q. シュラフカバーは本当に不要？
A. 結露やテント壁への接触に対しては、AURORA TEX LIGHTが十分機能するため、多くの冬キャンプ・一般的な冬山ではカバーなしでも運用しやすいモデルです。ただし、長時間の雨ざらしやタープ泊など直接の雨にさらされるシーンでは、状況に応じてカバー併用を検討した方が安全です。
Q. 600DXと最後まで迷っているが、どちらが無難？
A. 冬キャンプの回数が多い、あるいは氷点下の環境に行く予定がはっきりしているなら750DXが無難です。春〜秋中心で、冬は「年に1〜2回、穏やかな場所で試してみる程度」なら600DXの方がシーズンを通して扱いやすいと感じるケースが多いです。
Q. 自宅で洗濯しても大丈夫？
A. ダウン専用洗剤と大型の洗濯機・乾燥機が使える環境であれば、慎重に行うことで自宅洗濯も可能です。ただ、失敗するとロフト低下や偏りの原因になるため、長く使いたい場合は専門クリーニングサービスを利用する方が安心度は高いと言えます。
Q. 別注モデルとどちらを選ぶべき？
A. カラー・価格・付属品などで魅力的な別注も多いですが、生地の厚さや収納サイズがオリジナルと異なる場合があります。登山寄りならオリジナルのライト750DX、車メインで多少の重さは気にしないなら生地の厚い別注モデル、といった考え方をすると選びやすくなります。
全体のまとめ
- 快適-8℃／下限-16℃で冬キャンプ〜本州冬山まで対応しやすい
- AURORA TEX LIGHT採用で結露や濡れに強く、カバーなし運用もしやすい
- ダウン量750g・760FPクラスで、寒がりにも心強い保温力
- 総重量約1,280gで、冬用としては現実的な軽さと収納性
- ショート〜ロングのサイズ展開で、体格に合わせやすい
- 600DXより明らかに冬寄りで、冬の安心感を重視する人に好相性
- モンベル・イスカと比べると、防水性と保証面で強みがある
- 別注モデルは生地厚・収納サイズが異なるためスペック確認が必須
- 夏中心・UL志向の人にはオーバースペックになりやすい
- 日本製＋永久保証で、長く付き合う「冬の相棒」にしやすいモデル
ナンガ オーロラテックス ライト750DXは、日本の冬キャンプや冬山環境において「現実的に出番が多い」温度帯と重量感に上手く落とし込まれた、冬寄りオールラウンダーです。AURORA TEX LIGHTの防水透湿性による結露への強さ、高品質ダウンの保温力、日本製・永久保証という安心感が組み合わさり、長期間にわたって頼れる一本になり得るモデルと言えます。
一方で、3シーズン中心のスタイルや、極端な軽量化を志向するケースでは、同社の600DXやモンベル・イスカの他モデルの方がフィットする可能性も高く、「どの季節・どのエリアで使うのか」を具体的にイメージして選ぶことが重要です。
実売価格
本家モデルと別注モデルで価格が異なります。時期により１万円以上安くなったり、ポイント還元を含めると価格差はさらに開くことがあります。別注モデルはお得感があります。
Amazon、楽天では大型イベントセール、タイムセール、値引きクーポン、ポイントアップキャンペーンで実質売価は変動します。
ユーザーレビュー（amazon）
- お値段以上、買って良かった一品：すでに10泊は使ってますが、文句のつけようがない性能です。夏山でも夜寒いので問題なく使えてます。思い切って買って良かったですね。
- やはりナンガ！：別注の800と迷いに迷いましたが、リビューの良かった750にしました！0℃、R値7.0のエアマット、コットで、汗をかき上着を脱いで、朝まで快眠でした！みなさんが言われる通り、早く買えば良かったです！収納は.破れないかと心配になります。永久保証を信じて、勇気を出して、ぐいぐい突っ込んでます…追加で、春、秋用に450を買いたいと思います！
- 冬の車中泊に：12月～2月の車中泊で使用してます。大変暖かいので、夜中、寒さで目が覚めるとか全くないです。