【2026年最新】厳冬期登山や海外の高所・極寒地遠征に対応する冬用寝袋(シュラフ)を、日本・海外メーカーから厳選して一覧化しました。ここでは-20℃~-40度・-50度クラスのものまで、遠征で重要になる軽量性も両立したモデルを中心に紹介します。

文字通り凍てつく寒さの中でも睡眠がとれるよう各社の工夫、シュラフメーカーとしての意気込みが感じ取れます。包括すると、参考使用温度-40℃が極限極寒地用シュラフの目安で、おおよそどのメーカーも重量が2000g前後となっているようです。
日本の国内の厳冬期(12月~2月)でもこのクラスの寝袋は必要としません。厳冬期の国内の3000mクラスや北海道くらいでしょうか。ただ、一部のキャンパーの方の中には、余裕のある保温力を求めて選ばれる方もいます。



通常の冬登山・キャンプ向けの寝袋選びについては、別ページに記載しています。
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著者PROFILE


名前:Masaki T
経歴:大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約4年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、アウトドア情報を発信し15年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。(詳細プロフィール)
記事のポイント
- -20℃前後:NANGA LEVEL8 / mont-bell 800EXP / NEMO Sonic
- -40℃クラス:Rab Expedition 1400 / WM Bison / Valandre Thor
- -45℃以下:Snowy Owl / Redline / Radical 16H
-20℃〜-30℃クラス|最強クラスの冬用寝袋・シュラフ


- mont-bell|シームレス ダウンハガー800 EXP.
- NANGA|LEVEL8 -20 UDD BAG
- タケモ|スリーピングバッグ 11
- イスカ|ダウンプラス デナリ 1100
- NEMO|Sonic(-20°Fモデル)
- Therm-a-Rest|Polar Ranger
mont-bell|シームレス ダウンハガー800 EXP.(使用可能 -20℃)


スペック
- 温度規格:ISO23537のテスト方法で測定(モンベル表記)
- 快適温度:-12℃ / 使用可能温度:-20℃
- 素材:10デニール・バリスティック エアライト ナイロン(はっ水)
- 中綿:800FP EXダウン
- 重量:1,360g(スタッフバッグ込み 1,397g)
- 収納サイズ:Φ20×40cm(11.1L)
- 適応身長:183cmまで
- 機能:スーパースパイラルストレッチ(最大伸縮率135%)、スパイダーバッフルシステム等
特徴
“シームレス800EXP”は、-20℃帯を現実的に狙える国産の代表格。10Dの軽量シェル+800FPのEXダウンで保温力を稼ぎつつ、隔壁を減らすスパイダーバッフル構造で縫い目由来の熱損失も抑える思想です。さらにスーパースパイラルストレッチ(最大135%)で、厚手の就寝レイヤリングでも圧迫しにくいのが強い。表記はISO測定ベースなので、“使用可能-20℃=ギリ運用域”と捉え、マットR値や風対策込みで検討を推奨します。
関連リンク
NANGA|LEVEL 8 -20 UDD BAG(下限 -20℃)


スペック
- 生地:10dn リサイクルナイロンシレ(撥水)
- 内部構造:ディファレンシャルボックスキルト
- ダウン:UDD DX(スペイン産ダック90/10、770FP、超撥水)
- 付帯機能:ショルダーウォーマー、ダブルドラフトチューブ、ウエストチューブ
- ダウン量:950g / 総重量:約1,540g
- 収納サイズ:φ21×41cm
- 温度:快適 -11℃ / 下限 -20℃
- 商品サイズ:最大長 220×最大肩幅 90cm(適応身長 180cmまで)
特徴
LEVEL 8 -20は、ナンガの“極地寄り”ラインで、下限-20℃を明示しているのが分かりやすいポイント。ディファレンシャルボックス+撥水ダウン(UDD DX)で、厳冬期に避けづらい湿気・結露リスクも意識した構成です。ショルダーウォーマー/ドラフトチューブ/ウエストチューブが揃っていて、首・胸・胴の“漏れ”を最小限に留める設計になっています。総重量1.54kg級なので軽量最優先ではないですが、-20℃帯で“安心側”に寄せたい人向きです。
関連リンク
タケモ|スリーピングバッグ 11


スペック
- 参考使用温度(最低):-30℃(タケモ表記)
- サイズ:肩回り165cm/全長208cm/足元回り104cm
- 中綿:ダウン 1100g(ダックダウン 750FP)
- 重量:約1,640g
- 収納サイズ:φ24×42cm
- 生地:20D ポリエステルリップ(撥水)
- 構造:ボックス構造、ダブルドラフトチューブ/ネックチューブ等
特徴
タケモ11は、スペック的に見てもダウン量1100g+実測級の作り込みで“極寒実務帯”を狙うモデルです。ボックス構造に加え、ダブルドラフトチューブとネックチューブで開口部の冷気侵入を抑える設計。20Dポリの撥水生地+YKKジッパー(噛み込み軽減)など、現場でストレスになりがちな点も潰しています。注意点は入手性で、公式側の案内では11は販売終了→次回販売が季節限定の傾向あり。
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イスカ|ダウンプラス デナリ 1100


スペック
- 最低使用温度:-30℃(イスカ表記)
- 平均重量:1,830g
- 羽毛量:1,100g
- ダウン:90/10、720FP
- 生地:表 ナイロン100%/裏 ポリエステル100%
- 収納サイズ:φ24×38cm
- 適応身長:185cmまで
- 肩幅:84cm/足元幅:52cm
特徴
デナリ1100は、イスカの中でも“本気の防寒側”で、最低使用温度-30℃を明示しているのが大きいです。羽毛量1100g+平均重量1.83kgと、数値だけ見ても“守備力を積み増している”設計。肩幅84cmで窮屈すぎず、冬装備(厚手インナー・ダウンパンツ等)も飲み込みやすい反面、収納はφ25×38cmと太めなので、ザック容量やパッキング計画は必須です。厳冬期の3000m級や停滞の可能性がある山行で、安全側に振りたい人の選択肢になります。



寝袋として、非常に完成度が高く、日本国内メーカーの中で、最も高い保温力と作り込みを兼ね備えたモデルだと思います!
関連リンク
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NEMO|Sonic


スペック
- 温度表記:Comfort -10°C / Limit -29°C
- 最小重量:1.76kg / Packed Weight:1.85kg
- 収納サイズ:30×φ27cm
- 中綿:800FP Down
- フィル量:1.06kg
- 対応身長:183cmまで
- シェル:20D リサイクルナイロン(bluesign認証リップストップ、DWR)
特徴
Sonicの売りは、温度レンジを広げるThermo Gillベンチレーションと、内部から快適域を微調整できる思想です。-20°Fモデルはフィル量1kg超で明確に“寒冷地側”ですが、同シリーズ内で換気・調整を効かせられるため、停滞中の蒸れ対策や、気温が読みにくい遠征で扱いやすいのが強み。
関連リンク(公式HP)
Therm-a-Rest|Polar Ranger -20F/-30C


スペック
- 温度表記:-20F / -30C(モデル名)
- 重量:Regular 1480g / Long 1560g
- 収納サイズ:22×25cm
- 中綿:800フィル 撥水ダックダウン(PFAS-free、RDS)
- フィル量:Regular 965g / Long 1070g
- 対応身長:183cm / 198cm
- 周長(肩/腰/足元):R=163/150/117cm、L=173/152/130cm
特徴
Polar Rangerは、極寒地の“居住性”を上げるためのギミックが豊富です。呼気の湿気対策を意識したSnorkel Hood(磁石クロージャ+合成綿)、腕を外に出せるサイドベント、冷えた足を一気に温めるToe-asisフットポケットなど、停滞〜連泊で効いてくる機能が全部載せ。素材はPFAS-freeのリサイクル生地+撥水ダウンで、結露や霜が絡む遠征の現実にも寄せています。軽さ一点突破ではなく、-30℃級で“快適に生き残る”方向の設計です。
関連リンク
-40℃クラス(極地遠征の定番帯)|最強クラスの冬用寝袋・シュラフ


- Rab|Expedition 1400(Sleep limit -40℃)
- Western Mountaineering|Bison GWS(-40°F)
- Valandre|Thor NEO(Limit of comfort -40℃)
- Cumulus|Excuistic 1200(Limit -40℃ ※Comfortは-27℃)
- Pajak|Radical 16H(-43℃クラス ※-45未満ではない)
Rab|Expedition 1400(Sleep limit -40℃)


スペック
- 温度表記:EN(13537:2012) Limit -40°C(Comfort/ExtremeはN/A表記)
- Rab sleep limit:-40°C / -40°F
- 総重量:2070g
- ダウン:850FP 欧州グースダウン(Nikwaxの撥水仕上げ)
- ダウン量:1400g
- 収納サイズ:50×30cm
- シェル:Pertex® Quantum Pro(耐水圧 1000HH 表記)
特徴
Rabのラインナップでも最上位の「遠征用」。ダウン量1400g+850FPでロフトを確保しつつ、Pertex®系素材と撥水ダウンで結露・霜の影響を受けにくい設計です。やや大きめのカッティングで、停滞時に厚手の防寒着を着込んだ状態でも窮屈になりにくいのが遠征向き。-40℃帯はマットR値や風対策が前提ですが、シュラフ側で“余裕”を作りたい時の候補です。
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Western Mountaineering|Bison GWS(-40°F)


スペック
- 温度表記:-40°F / -40°C
- 形状:Mummy(Full collar)
- ロフト:10.5 in(約27cm)
- ダウン:850+FP グースダウン
- ダウン量:42oz(約1190g)※180cm/45oz(約1275g)※200cm
- 総重量:4lb10oz(約2095g)※180cm/4lb13oz(約2180g)※200cm
- 収納サイズ:28×55cm(XXL)
- シェル:Gore Infinium(Gore Windstopper表記)
特徴
WMの“-40F本格遠征”ど真ん中。850+FPでダウン量も1.2kg前後と、数値だけでも説得力があります。Gore Infinium系のシェルで風雪・結露への耐性を上げつつ、二重ドラフトチューブや襟(フルカラー)で開口部の熱漏れを徹底的に潰す設計。軽量化よりも「極限環境での確実性」を優先した設計思想だと思います。
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Valandre|Thor NEO


スペック
- Limit of comfort:-40°C
- ダウン量:1240g
- 総重量:1870g
特徴
–40°C帯で総重量1.87kgはかなり攻めています。ダウン量1240gと“量”も十分。
Valandreは(好みは分かれますが)「ロフトを最大化しつつ、寝返り等の動きで崩れにくい設計」に寄せる傾向があり、数値だけでなく“寝心地の持続”を狙う系のハイエンドです。
極地袋の選定で迷ったら、こういうモデルは「体格との相性(肩幅・胴回り)」で決めると失敗が減ると思います。
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Cumulus|Excuistic 1200(Limit -40℃ ※Comfort -27℃)


スペック
- 温度表記:Comfort -27°C / Limit -40°C
- ダウン品質:900 FP
- ダウン量:1200g
- 重量:1890〜1920g(公式表示)
特徴
Excuistic 1200は、軽量志向のCumulusが“遠征域”に振ったモデルで、Limit -40℃・Comfort -27℃を公式で明記しています。ダウン量1200gに対し総重量が約1.9kg級と、同クラスの中では「重量を抑えて-40を狙う」思想が読み取れます。温度表記が明快なので比較に使いやすく、軽量化と安全域のバランスを取りたい人に刺さるタイプです(ただし運用はマットR値・風対策込みが前提)。
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Pajak|Radical 16H(-43℃クラス ※-45未満ではない)


スペック
- 商品ページ表記:Winter sleeping bag (–43°C)
- 重量:1630g(Regular)
- ダウン量:1050g(Regular)
- ダウン:900 CUIN / 95-5 Polish White Goose Down(RDS)
- 生地:GELANOTS Ultra Light Rip Stop Shell
- 追加表記:収納 10L 記載
特徴
Radical 16Hは、ページ見出しの段階で-43℃級を掲げつつ、構造で“冷気の通り道”を潰す方向の設計です。H型チャンバーをずらして積む説明があり、隙間風(ドラフト)を抑えるのが主眼。900cuinのRDSダウンに加え、軽量なGELANOTS系シェルで外気・湿気にも配慮しています。
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-45℃以下(極地・8000m峰クラス)|最強クラスの冬用寝袋・シュラフ


- Mountain Equipment|Redline(GNS -45℃)
- Feathered Friends|Snowy Owl ES -60(-60°F ≒ -51℃級)
Mountain Equipment|Redline(Good Night’s Sleep Temperature -45℃)


スペック
- 温度指標:Good Night’s Sleep Temperature(GNS) -45°C / -49°F
- 総重量:1980g(Regular)/2030g(Long)
- ダウン:90/10 Goose Down・最低800FP
- ダウン量(Total Fill Weight):1282g(Regular)/1332g(Long)
- 収納サイズ(Packed H×W×D):30×29×26cm(Regular)/31×30×26cm(Long)
- 対応身長目安(Max User Height):185cm(Regular)/200cm(Long)
特徴
Redlineは、Mountain Equipmentの“最も暖かい”遠征シュラフとして位置づけられ、南極遠征や8000m峰のような極限環境を想定したモデルです。GNS -45℃の温度指標に加え、90/10グースダウン(最低800FP)×ダウン量1282g級でロフトを確保。さらにEXL®システム等で寝姿勢の動きやすさと熱効率の両立を狙っています。軽さ最優先ではなく、長期遠征で「確実に眠る」ことを優先した設計です。
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Feathered Friends|Snowy Owl ES -60(-60°F ≒ -51℃級)


スペック
- 温度表記:-60°F / -51.1°C
- シェル:Pertex® Shield EX + Pertex® Shield Air(エレクトロスパンパネル)
- フィルパワー:900+ Goose Down
- ダウン量(Fill Weight):1501g(Regular)/1580g(Long)
- 総重量(Average Weight):2211g(Regular)/2347g(Long)
- 収納サイズ:35L
- 内周(肩/腰/足):163cm / 152cm / 99cm
特徴
Snowy Owl ES -60は、同社が“地球上で最も暖かい”クラスとして打ち出す極地仕様。最大の要点は、主ジッパーと並走する「第二の内側ジッパー」+デュアルドラフト構造で、ドラフト(冷気の侵入)を強力に封じる点です。さらに、Pertex Shield系の防水透湿シェルと、通気を補うエレクトロスパンパネルで、極寒でも厄介な“内部結露・霜化”のリスクを減らす思想。-60°F帯はマットや外気条件もセットですが、シュラフ側で安全域を稼ぎたい遠征向けです。
関連リンク
まとめ
- -20℃前後の実務帯:NANGA LEVEL8 / mont-bell 800EXP / NEMO Sonic は “国内厳冬〜高所の現実ライン”
- -40℃クラス:Rab Expedition 1400 / WM Bison / Valandre Thor は “遠征の定番帯”
- -45℃以下:Snowy Owl / Redline / Radical 16H は “極地の別世界”
各社の表地(外側の生地)に、通気性・撥水性のあるナイロンやボリエステルの他に、独自の防水透湿素材、gore(WINDSTOPPER,THERMIUM)、pertex(Endurance 、Shield)などの防風性と透湿性と多少の防水性も兼ねた素材を採用し、水濡れから保護するよう工夫が見られます。
極寒用の寝袋の保温力表示に、最近浸透している保温力表示規格ISO23537(旧 EN13537)で表示されていないのが気になった方もいるかも知れません。



日本国内で、この温度域の寝袋に対応するのは、厳冬期の富士山や北海道の2000m級の山々(大雪山、十勝岳など)でしょうか。そのため、ここで紹介した寝袋は、日本国内ではほぼ出番がないとも言えます。
極寒地では、肌の露出は極力避ける(肌が外気に触れると一瞬で体温が奪われるため)、夜中にテントが埋まらないように除雪する、トイレ、その他トラブルで起きることもあり、防寒着を着たまま寝袋の入るのが一般的です。そのため、厳冬期の八ヶ岳(最低気温-20℃程度)では、山仲間と過去何度もテント泊していますが、リミット温度-15℃程度の寝袋でも睡眠とれます。(個人差あります)



このクラスの寝袋を探されている方は、具体的な予定が決まっていると思いますので、気になった製品のメーカーに直接に問い合わせて見るのも良いかもしれません。寝袋のことだけでなく、関連情報や今まで使われた類似例など教えてもらえることもあります。
日本メーカーであれば日本語で会話できますし、海外メーカー製が気になる方で英語ができる方は、直接メーカーに問い合わせてみると良いでしょう。製品名で調べると、「デナリの登山で使った」などレビューが掲載(英語ですが)されていたりします。



私が山仲間から言われた言葉、
「生きて自宅に帰るまでが登山」
です。

