上高地で3泊4日の日程でキャンプしてきましたので、今後上高地でキャンプ体験してみたい方のために体験記を書くことにしました(^^)
事前にネットで調べても、それほど情報が多くなく、滞在してみてわかったことも多数あります。
今後、上高地でキャンプしてみたい、と検討されている方の参考になれば幸いです。
この情報は、私たち家族が滞在した時点での情報ですので、最新情報は直接キャンプ場に電話などで問い合わせるのが確実かと思います。
なぜ上高地でファミリーキャンプ?
たしか妻から「知人が声のワークショップを長野での開催を検討しているのだけど、良い場所知ってる?」と聞かれ、「上高地とかいいんじゃないかな」と回答したのが始まりで、ワークショップの開催地が上高地に決定→妻も参加したい→1歳半の子供いる(まだ卒乳してない)→一人だと行けない→子守必要→家族で行く、という流れで上高地でキャンプすることになったのです。
上高地といえば、北アルプス登山の人気の登山口であり、観光地でもあります。私も過去に槍ヶ岳、涸沢へ行くために何度も訪れたことがありますが、目的地へ行くための通過点としてだけで、宿泊するのは今回が初めてでした。
上高地まではマイカー規制のため、マイカーで移動することができません。麓の沢渡(さわんど)の大型駐車場に車を止めて、バスやタクシーに乗り換えて、上高地まで移動することになります。
事前にそのことを知っていたので、上高地でファミリーキャンプの話になったとき、なんて面倒なんだ、と思いました。
大人であれば軽量の山岳テントなどを大型ザックに積み込んで、軽快にバスで移動できると思いますが、我々はまだ1歳半の子供がいるため、居住空間の狭い山岳テントでは身動きが取れなくなる(特に天候が悪化すると)、まだ離乳食のため子供のために調理する必要がある、などある程度快適に過ごそうとするとキャンプ用品を持っていくことになり、あの大量のファミリーキャンプ用品を沢渡からどうやって上高地まで持っていくんだ?と考えると複雑な心境でした。。
でも、きっと本当にダメだったら、様々な要因で中止になるはずだし、そうでなければ行けるということなのだ、と過去の経験から学んだことを信じるように努めました。
予定日が近づき、徐々に天気予報も良くなり、子供も体調が良い、ということで関東から遠く離れた上高地まで行くことになったのでした。
自宅から沢渡へ
出発前日に、車にファミリーキャンプ用品のフル装備を積み込み、幼い子どもは日中だと5時間以上の車移動に耐えられないため、早朝3時ごろ自宅を出発しました。
途中、寝不足のため仮眠して、SAで朝食たべて、ようやく10時前に沢渡第二駐車場へ到着。
沢渡には多数の駐車場がありますが、沢渡第二駐車場は広々として、駐車場前が数台とまるクシー乗り場になっていて、キャンプ用品の積み込みが便利なので、ここにしました。
駐車料金は、普通車1日600円です。
タクシー乗り場すぐちかくに車をとめて、キャンプ用品をタクシー乗り場に持って行きました。
あまりに量が多いので、載せれるだけ載せて、載らないものは車に置いていこうと考えいていました。
タクシーの運転手さんに、荷物量を見てもらい「この量がタクシーに乗りますかね???」と聞いたところ、「うーん、2台必要かもなー」と言われました。
運転手さんが仲間の運転手さんと二人で荷物を1台のタクシーにどんどん積み込んでいきます。しばらくして、ちょっとこれは無理だろうと考えていて車に残していた椅子3脚も「全部乗せるから持ってきてー」と言われ、運びます。
最終的に、トランクに積み、助手席にも積み、後部座席にも積み込んで、なんと全部1台に乗り切りました!
1/3ぐらい荷物で埋まった後部座席に夫婦と子供の3人乗って、上高地へ移動します。
沢渡から上高地までタクシー料金が4200円で、ここに来るまでは結構するなーと思っていましたが、こんなに荷物を積み込んで、運んでくれた後だと、なんだか安く感じます。
そして、約25分後に上高地に到着。
他の上高地の利用者の迷惑かけないようなバスターミナル横で荷物を降ろしてくれました。タクシーの運転手さんありがとうございます☆
ほんと、こんな大量の荷物がよく載ったなーとしみじみ。
ここから小梨平キャンプ場までは片道20分ほどあり、この荷物は手で運ぶのは大変なので、一度キャンプ場までいってリヤカーをレンタルして、戻ってきて荷物を積み込んで再度キャンプ場へ向かいます。
リヤカーに荷物を積みこんでキャンプ場へ
上高地バスターミナルから歩いて小梨平キャンプ場へ向かいます。
約15分歩いて、キャンプ場受付に到着。
さっそく、リヤカーをレンタルします。
リヤカーのレンタル料金は1回300円です。
受付前に、数台のリヤカーがおいてあり、一番大きいのが1号車ということで、我々は荷物が多いので1号車を押して再度上高地バスターミナルへ戻ります。
すぐに荷物を積み込みます。リヤカーはかなり大きいですが、荷物が多いので一杯です。
バスターミナルとキャンプ場の間は、ほとんど傾斜がなく、道も整備されているため、なんなく持ち運べました。
リヤカーのお陰で、これだけの荷物を容易に運べます。
キャンプエチケット禁止事項
宿泊の受付時に”キャンプエチケット禁止事項”と、営業時間の案内が印刷された紙を渡されました。
前までは焚き火、直火ができたようですが、現在は禁止となっています。
ただ、炉コーナー(BBQコーナー)では、炭を扱う場所なので、焚き火も問題ないとのことで、私たちはそこで焚き火をしました。
この情報は2016年の8月上旬時点ですので、現在どうなっているかは直接電話等で確認することをおすすめします。
設営場所探しとテント設営
小梨平キャンプ場は、かなり広々としたキャンプ場です。
これがキャンプ場の見取り図です。(上部に幕営規制とありますが、2016年は山の日イベントで使用するための期間限定の規制です。)
梓川沿いのK,Lエリアは山も綺麗に見えて非常に人気で、テントが密集しています。
また、中川沿いのJ,Iエイアも比較的人気でした。
それに比べて、受付からも遠いF、Gは空いてました。
私達家族は、まだ小さな子供連れで、夜泣きすることもある(実際に少しありました)ので、周囲の迷惑を考えて、周囲にほとんど人がいない、Gエリア?の炊飯棟横にテントを設営しました。
この端の炊飯棟は、私達が訪れる日まで閉鎖されていて、夕方ぐらいから使えるようになっていました。どうやら繁忙期だけ使えるようになるようです。
そのため、水場の遠いF,Gエリアは空いていたのかもしれません。
大型テントを設営して、テーブル広げて、ようやく落ち着きました。ふぅー。
まだ幼い子供はテント設営、撤収時のお手伝いができないどころか、あちこち動きまわるので手間が増えます。体力勝負です。
とりあえずお腹がすいたので、急いで昼食作ります。
キャンプ初の食事は、ボンゴレです。
周囲のエリアを見ると、小型テントがほとんどでした。
ところどころ大きなテントもありましたが、見るからに長期滞在という感じでした。
このキャンプ場は真夏でも涼しい気温で、空気が綺麗で、水も森も綺麗、山もかっこよく、夜は満点の星空で、最高の避暑地かもしれませんね。
キャンプ場の売店はかなり充実
河童橋に行けば、売店とレストランがありますが、観光客向けです。短期滞在ならそれで事足りるかもしれませんが、それなりに滞在するとなると栄養バランスが欠いてしまします。
キャンプ場にも売店と食堂があります。
食堂のメニューは、カレー、うどん、定食等などスタンダードなものですが、売店が非常に充実していて驚きました。
カレーや基本的な調味料はすべてあります。お米(1合100円)や缶詰もあります。
お酒コーナーも充実。
店内にぎっしりとさまざまな商品が置かれています。
牛乳、豆腐や納豆まであります。
アイス、氷、パンもあります。
地元のパン屋さんから仕入れているようで、けっこう美味しかったです。
野菜、たまごもあります。
マイカー規制のある上高地では、麓のスーパーまで遠く手間かかりますので、売店が充実しているのは、利用者にとてもありがたいです。
長期滞在者ほど、その恩恵を受けるのではないかと思います。
ここの野菜が品切れになっていても、裏に在庫があるかもしれない(鮮度管理ですべての野菜を一部の野菜のみおいているのかも)ので、欲しい野菜があったなら一度スタッフの方に確認するとよいでしょう。
上高地3泊4日ファミリーキャンプ体験 記事一覧
- 1日目 早朝に出発し沢渡駐車場へ。タクシーにキャンプ用品満載し、リヤカーで小梨平キャンプ場へ
- 2日目 散策(小梨平→河童橋→ウェストン碑→田代湿原→大正池)し、キャンプ場のお風呂に入り、満点の星空を見上げる
- 3日目 明神池の奥が神秘的!岳沢湿原にも感動
- 4日目 滞在記まとめ(充電、レンタル品、郵便局、気温、服装、寝袋、洗濯、携帯電話の電波状況、感想)
著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。
楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。
『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆