以前から、「テントの保温力はどの程度なのだろうか?」という素朴な疑問を抱いていました。
外よりもテント内部の方が温かいのは知っていますが、具体的にどの程度の温度差があるのか具体的に測定してみたいと思っていました。
八ヶ岳の行者小屋にテントで1泊した時に、2つの温度データロガーで測定してみました。

著者PROFILE

経歴:大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約4年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、アウトドア情報を発信し15年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。(詳細プロフィール) 名前:Masaki T
測定環境
テントはモンベルのステラリッジテント4型を使用。
2つの温度ロガーの内、1つをテントの内側にぶら下げ
もう一つは、水濡れで故障しないようにフリーザーバッグに入れて、テントの外に置きました。
使用した温度ロガーはRC-5 USB温度データーロガー です。温度を1分間隔で記録するよう設定しておきました。
私自身もこのテントで就寝しました。

測定結果
- 測定開始時刻2019/09/29 22:22頃
- 測定終了時刻2019/09/30 10:06頃
で測定し、グラフにまとめたのが下図になります。
この日は、雨は多少降りましたが、風はあまりなく穏やかでした。測定した最低気温が7℃になっています。
このグラフに少し解説を加えたものが下図になります。
測定開始では温度ロガーはほぼ同じ温度になっています(温度計を手で触ると体温が伝わるため、その影響ですぐに温度誤差が生じます)。
テント内に吊り下げた温度ロガーと外に置いた温度ロガーは徐々に温度差が開き、その後も一定の約3℃の温度差を保ちながら推移しているのがわかります。
また、テントの内外共に、日の出時間帯に最も温度が下がっているのがグラフからわかります。
朝7時頃、私自身が起床し、テント内でお湯沸かしたため、急にテント内の温度が急上昇。その後の出入り等で温度変化も大きくなっています。
個人的考察
日の当たらない夜中にテント内に人がいないと、発熱するものが無いため、基本的にテント内も外気温と同じになります。夜は、内部の人間の発熱により、テントの内外温度差が発生します。(日中は太陽光の熱によるテント内の温度上昇があります)
今回は、ダブルウォールのステラリッジテント4型(最大就寝数4人・・・実質3人で一杯だが)に1人で寝ているため、通常のテント1人用に1人で寝るより、内部空間が広く、テント内が温まりにくくなっています。また、風も穏やかでした。
あくまである特定の条件下での測定にはなりますが、実際に測定してみて、なんだかスッキリしました☆
経験上、
- 強風時は外とテント内の温度差が小さくなる
- テントに定員一杯泊まる(2人用テントに2人寝るなど。経験上これはかなりテント内の温度が上げる)
ということはわかっています。
また、機会があれば、同様の温度測定をしてみると面白いかな、と思っています(^^)