<2024年更新!>寝袋(シュラフ)や衣類を小さく圧縮できるコンプレッションバッグ(圧縮スタッフバッグ・コンプレッションサックとも呼ばれてます)。その注意点、種類(キャップ式、胴締め式、圧縮袋式)と特徴、収納圧縮方法(動画付き)、サイズ選び(重要)、各商品の特徴を紹介します。
内容はアウトドア向け(登山・キャンプ・自転車旅行・バイクツーリング等)ですが、一般旅行者にも参考になると思います。
コンプレッションバッグのサイズ(S,M,L)選びの目安となる、直円柱の体積の計算フォームも掲載してます☆
著者PROFILE
経歴:大手アウトドアショップで寝袋・マットのコーナーを中心に約4年間の接客経験に加え、独自の調査・研究を重ね、寝袋・マットの情報を中心としたこのサイトを運営して10年以上。無積雪登山・雪山登山・クライミング・アイスクライミング・自転車旅行・車中泊旅行・ファミリーキャンプなど幅広くアウトドアを経験。(詳細プロフィール) 名前:Masaki T
コンプレッションバッグとは?
寝袋の場合、購入時に付いている収納袋でも、ある程度高い圧縮率で収納できるサイズになっていますが、コンプレッションバッグを使うことにより、より高い圧縮率で収納することができます。
圧縮率は形状や製品により多少異なりますが、高い圧縮率のものでは入れたものがパンパンに固くなるほどです。
事前に知っておきたい注意点
いきなり注意点の紹介です。
コンプレッションバッグの取り扱いの注意点に触れているサイトがあまり無いこともあり、ここでは最初に以下の注意点について触れたいと思います。
- コンプレッションバッグで重量は増える
- 移動中に取り出す可能性のあるものは圧縮しない
- 圧縮したまま長期間保管しない
- 圧縮に向かない製品には使わない
コンプレッションバッグで重量は増える
コンプレッションバッグは、高い圧力にも耐えられるように相応の強度をもった素材(高強度&繊維が太いナイロンなど)が使われています。そのため、寝袋に付属している収納袋より重量的には重くなります。
直接的には軽量化に貢献しません。
寝袋に付属する収納袋(スタッフバッグ)の重量は
- マミー型寝袋の収納袋:約20g~40g程度(サイズによっても異なる)
- コンプレッションバッグの重量:約30g~200g程度(サイズ・種類によっても異なる)
ただ、収納サイズが小さくなることにより、ワンサイズ小さいザックで済む(ザックが軽くなる)などで荷物全体として軽量化することは可能かもしれません。
圧縮したまま長期間保管しない
基本的にコンプレッションバッグは短時間の利用を想定して使われるものです。具体的にはキャンプ地からキャンプ地への移動時間などです。
もし、寝袋をコンプレッションバッグで強く圧縮し続けたまま長期間(数週間、数ヶ月)保管すると、寝袋の復元力が弱くなり保温力が低下する可能性が非常に高いです。
コンプレッション状態で自宅保管は避けましょう。
寝袋の中綿がダウンでも化学繊維でも避けた方が良いですが、特に中綿が化学繊維の寝袋は著しく保温力が低下する可能性があります。ダウンはある程度の期間強く圧縮されても自然の神秘の力で徐々に膨らみますが、人間が作り出した化学繊維は一度強い圧縮グセがつくと膨らみがそれほど戻りません。
圧縮に向かない製品には使わない
高い圧縮率により、製品に強い負荷がかかります。強く圧縮される前提で作られていない物には使わないようにしましょう。式崩れ、性能の劣化、破損等の原因になります。
移動中に取り出す可能性のあるものはよく考えて圧縮を
私自身も登山やファミリーキャンプ等でコンプレッションバッグを使ってきた経験から、移動中に取り出す可能性のあるものは圧縮しない方が良いです。寝袋や就寝時に使う着替えは、キャンプ地からキャンプ地の移動中に袋から取り出すことがほぼありません。フリースやダウンジャケットなど衣類の場合、移動中に取り出す可能性があり、これらをコンプレッションバッグで圧縮していると、取り出すのに手間がかかります。
ただ、予想以上に天候が良く、その日の移動中にまず使うことが無いと想定される場合、寝袋と一緒に防寒着も一緒に圧縮することもあります。
状況に合わせて上手に使いこなして下さい☆
コンプレッションバッグの種類・特徴
コンプレッションバッグの種類や特徴をまとめました。
大別するとキャップ式と胴締め式の圧縮袋式の3種類
大別すると
- キャップ式(上下で挟み込み圧縮)
- 胴締め式(円筒状のバッグを締めて圧縮)
- 圧縮袋式(密閉袋から空気を押し出し圧縮)
の3種類あります。
それぞれの形状により特徴があります。
キャップ式
- 圧縮率:パンパンになるくらい非常に強い圧力で圧縮可能
- 圧縮形状:円筒⇒球状へ(円筒の直径は変わらない)
- 注意点:ベルトの長さ分だけ圧縮可能。適切なサイズ選びを
キャップ式のコンプレッションバッグは、非常に強く圧縮することが可能で、他の形状(胴締め式、圧縮袋式)より小さくすることが可能です。
とにかく小さくしたい、という方にはおすすめの形状です。
上下のキャップ(帽子)が4本のベルトで繋がっていて、各ベルトを締め上げることにより、小さく圧縮します。圧縮すればするほど円筒⇒球状に近づいていきます。
注意点として、最もベルトを締め上げたところが圧縮可能容量となるため、圧縮する寝袋がコンプレッションバッグのサイズと合っていないと、ベルトを締め上げても十分圧縮しきれていない状況になります。そのため、S,M,L等の複数のサイズがあり、圧縮する物に合わせた適切なサイズ選びが大切になってきます。
胴締め式
- 圧縮率:ある程度高い圧力で圧縮可能
- 圧縮形状:円筒⇒より直径(Φ)が短い円筒へ(円筒の高さは変わらない)
- 注意点:ベルトの長さ分だけ圧縮可能。適切なサイズ選びを
胴締め式は、キャップ式に次に圧縮率が高い形状です。円筒状の袋に寝袋を入れて、徐々にそれぞれのベルトを締め上げていきます。
圧縮することにより、より直径が短い円筒にすることができます。ただ、どうしてもベルトで締め上げている(ベルトの圧力が直接かかっているところ)以外の部分が膨らむこともあり、適切なサイズを選んでもキャップ式のコンプレッションバッグより圧縮サイズが大きくなります。
ただ、胴締め式は、手早く寝袋を収納することが出来るメリットもあります。
大雑把にまとめたい、圧縮したい用途に便利です。
私は少し大きめのサイズを持っていて
- 雪山登山用の寝袋を収納&圧縮
- ファミリーキャンプで複数の寝袋をまとめて収納&圧縮
に使ってきています。
圧縮袋式
- 圧縮率:そこそこの圧力で圧縮可能
- 圧縮形状:平べったくなる
- 注意点:袋に穴が空く、空気排出弁の故障で圧縮できなくなる、徐々に膨らんでくる
圧縮袋式が最も普及し認知さているコンプレッションバッグと思います。100円ショップ品から数千円のアウトドアメーカー品までさまざまあります。
アウトドアフィールドにおいて、圧縮袋式はキャップ式や胴締め式より、圧縮率が下がる可能性が高いです。多くが密閉した袋に体重をかけて空気排出弁から空気を出して圧縮しますが、
- 実際やってみると十分に空気を抜きるにはコツがいる
- 圧縮後の形状があまり整った形にならない
など起こりえます。
また、
- 袋に極小さな穴が開いてしまった(時間が経つと膨らんでくる)
- 空気排出弁が故障した(圧縮袋⇒ただの袋に)
などで圧縮機能が使えなくなります。
圧縮の信頼性が他の方法より低いです。
確実に圧縮を期待したい用途(登山、バックパック、長期旅行など)では、ベルトで締め上げほぼ故障しないキャップ式、胴締め式がおすすめです。
私の場合、圧縮袋式のコンプレッションバッグは、単に防水袋として衣類や小物(帽子・グローブ等)を入れとして使うことが多いです。ザックに余裕があれば圧縮しないこともあります。アウトドアでは、植物の棘や尖った小石があり、テント内に持ち込んでしまう可能性があります。圧縮する場所次第ではあっさり小さな穴が空いてしまうため、圧縮できなくなっても問題無いような用途で使っています。
防水機能が付いている製品もある
アウトドア用のコンプレッションバッグの多くは、素材としてナイロンが使われています。メーカーによってはナイロン生地に防水コーティング(例:ポリウレタンコート)などを施し、ある程度の防水性を確保しているものもあります。
現状、販売されている商品の防水機能を分類すると、
- 非防水(生地は撥水機能のみ)
- 簡易防水(生地は防水だが、縫い目や巾着部は防水処理なし、多少の水濡れには耐えられる)
- 完全防水(水没しても大丈夫)
の3つに大別できます。
非防水(生地は撥水機能のみなど)
非防水生地のコンプレッションバッグは、一般的に寝袋に使わている収納袋とほぼ同等の性能です。小雨に当たった程度では問題ありませんが、長時間の水濡れには耐えられません。例えば登山中にザック内のウォーターボトルが破損して水漏れした場合、ザック底部に収納している寝袋が濡れていく可能性があります。
簡易防水
コンプレッションバッグの生地に防水機能をもたせています(具体例:70Dポリウレタンコートナイロン・耐水圧2,000mm)。そのため、生地の防水機能が劣化していなければ、生地自体からの浸水しません。しかし、コンプレッションバッグには、
- 生地と生地を接合するための縫製
- 出し入れする巾着部分
には防水対策がされていません。
簡易防水タイプは、非防水よりも水濡れに強い(水の侵入する箇所がずっと少ない)です。
完全防水
完全防水タイプのコンプレッションバッグは、圧縮機能付きドライバッグと言えます。
- 生地の防水機能
- 生地と生地の抜き目にシームテープ処理(縫い穴からの浸水を防ぐ)
- 荷物の出し入れ口はロールアップ式
になっています。
完全防水のため、水の上に落としたり、雨ざらしになっても中身が濡れません。ただし、カヤック等で使われる生地の厚いドライバッグと異なり、そこまで高い耐水圧で設計されていないため、積極的に水没させる、水中で使うような用途には向きません。
積極的に水に近づくアクティビティや用途、例えば
- 沢登り
- カヌー、カヤック
- 荷物を外付け(雨が風が直接当たる)する
に向いています。
余談-管理人の寝袋防水対策
寝袋(特に中綿がダウン)は、湿ると、寝心地が悪い、水濡れすると著しく保温力が低下する可能性あり、防水対策はしっかり考えたいものです。
登山、自転車旅行、バイクツーリング等様々経験してきていますが、寝袋の防水対策は
- 寝袋をシュラフカバーに入れたままで非防水の収納に入れる
- コンプレッションバッグを防水のスタッフバッグ(耐久性は無いがビニール袋でも可)に入れる
などにより、大概の状況では対応できます。
アウトドア用途でコンプレッションバッグを購入するなら、簡易防水、完全防水がおすすめですが、どちらが良いかは、ご自身のアクティビティ内容を踏まえて検討してみてください(^^)
【動画】手早く収納&圧縮する方法
最初は写真でお伝えしようと思いましたが、動画の方がわかりやすいため、撮影しました。
以下の収納&圧縮方法は、狭い山岳用テント内でも実践できる方法を紹介しています。
キャップ式コンプレッションバッグ
- 寝袋を入れた段階で、できるだけ圧縮する、手で押し込む (これをせずにベルトで圧縮すると袋がダブつく)
- 膝で押してベルトを引く (体重を上手にかけるとスムーズにしっかり圧縮できる)
メーカーにより、多少作りは異なりますが、参考にしてみてください。
胴締め式コンプレッションバッグ
- 真ん中のベルトから締める(両端のベルトから締めると中身が逃げ偏る)
- その後、徐々に他のベルトも締めあげていく
メーカーにより、多少作りは異なりますが、参考にしてみてください。
圧縮袋式
- 膝で体重をかけて空気を抜きます。(できるだけ筋力を使わず楽に圧縮)
収納時間について
通常の収納袋とコンプレッションバッグの収納時間を撮影し、収納時間にどの程度差があるか計測してみました。
その結果、
となり、おおよそ3倍の時間差がでました。(個人差あると思います)
コンプレッションバッグはベルトを引く作業が発生するため、時間かかるのはわかっていましたが、計測してみると、なるほどこれだけ差がでるのですね。
サイズ選び(重要)
コンプレッションバッグを選ぶ上で重要なのは、1つは種類、もう一つはサイズです。サイズ選びで重要なのは、最大容量(サイズ)と最小容量(サイズ)です。
容量はメーカーによって、リットル表記や、円筒の直径Φ×高さ(cm)表記など、表現が異なります。(例:S=3.3~10リットル、Sサイズ=∅25×37cm)
多くのメーカーは、S,M,L,XLなど複数のサイズを用意しています。
最大容量(サイズ)とは?
コンプレッションバッグに入れられる最大容量です。圧縮用ベルトを最大まで緩めたときの容量でもあります。
例えば、雪山用の寝袋を小さすぎるコンプレッションバッグに入れようすると、そもそもコンプレッションバッグに入り切らない、コンプレッションする前に、そもそも入れるのが大変ということが起こりえます。
上の写真は、コンプレッションバッグのSサイズに雪山用ダウン寝袋(適正サイズはMかL)を無理やり入れたときの写真ですが、入れるのも大変でしたが、すでにパンパンで入り口閉められず圧縮できませんでした。
最小容量(サイズ)とは?
圧縮ベルトを最大まで締めた時の容量です。もうこれ以上圧縮できない最小容量とも言えます。
入れる荷物に対して、コンプレッションバッグが大きすぎると、ベルトを最大限締めても中の荷物はガバガバ、もしくは圧縮が甘い状態になります。メーカーによっては最大容量しか記載が無い場合がありますが、
- キャップ式の最小容量:おおよそ最大容量の1/3程度
- 胴締め式の最小容量:おおよそ最大容量の1/3程度
と思われます。
適切なサイズを選ぶには?
ここが具体的に商品を選ぶのに重要なポイントになります。
適切なコンプレッションバッグのサイズを選ぶには、
- 中に入れる荷物の量
- 荷物に見合ったコンプレッションバッグのサイズ
を明確にする必要があります。
寝袋をコンプレッションバッグに収納する場合、
- ①付属している寝袋の収納袋(スタッフバッグ)の容量・サイズ確認する(メーカーHP等に掲載されています)
- ②寝袋付属の収納袋の容量・サイズ < コンプレッションバッグの最大容量、になるようなコンプレッションバッグのサイズ(S,M,L)を選ぶ
で対応できると思います。寝袋付属の収納袋の容量・サイズとコンプレッションバッグの最大容量が近いと、収納に手間がかかる可能性あります。
実際に実験した経験とメーカーの適合表から計算した結果、以下おおよそですが
- コンプレッションバッグ最大容量×0.5 ≦ 寝袋の収納袋の容量 ≦ コンプレッションバッグ最大容量×0.8
表現を変えると
- コンプレッションバッグ最大容量が「寝袋の収納袋の容量の1.25~2.0倍」
を目安にすると良いと思います。
具体例)
- 寝袋の収納容量が5リットル ⇒ おおよそ最大容量が6.25~10リットル程度のコンプレッションバッグを選ぶ
寝袋購入時に入っている収納袋は登山・山岳用の最初からキツめの設計のものでも2/3程度まで圧縮できたりします(メーカーやモデルによっても異なります)。そのため、寝袋の収納袋が4リットルで、コンプレッションバッグが10リットルだと、十分に圧縮しきれない可能性があります。
また、寝袋の収納袋の容量が10リットルで、コンプレッションバッグが10リットルだと入れる手間が変わらず-コンプレッションバッグを使うメリットの1つとして少しサイズが大きめだと入れやすい-また、なにか一緒に圧縮したいものがでてきても、入れる余力が少ししかありません。
メーカーカタログ記載が780g ∅16x32cm(5.1L)(※寝袋の収納時の形状が綺麗な円筒状ではないため、直径x高さより容量が小さくなっているようです)の寝袋(ダウン、モンベル製)を最大容量10Lのキャップ式コンプレッションバッグ(シートゥサミット製)に入れてみました。
寝袋の収納袋(写真右側)には、膨らませるため衣類等詰めてます
その結果、ベルトをギリギリ締めあげれる程度まで圧縮できました。寝袋の収納袋容量5.1Lに対して、コンプレッションの最大容量が約2倍の10Lのため、そもそもコンプレッションバッグ自体に入れやすく、他のものも一緒に圧縮できる余力あり、扱いやすいサイズと感じました。
最大容量はメーカーによって、
- 円筒の直径∅×高さ(cm)表記 (ほぼすべての商品に記載あり)
- リットル表記 (記載されていない商品がある)
など、表現が異なり、サイズ選びが直感的にわかりにくいです。円筒のサイズだけでは、容量が直感的にわかりにくく、一度リットルに変換してサイズ検討するのがおすすめです。カタログの記載がわからなければ、収納時のサイズ(直径、高さ)を測定し、次の計算フォームでおおよその容量を算出できます。
直円柱の体積の計算フォーム
直径∅×高さ(cm)表記 ⇒ リットル表記 に変換する計算フォームを作りました。
円柱・円筒の体積計算フォーム
円柱・円筒の直径[cm]と高さh[cm]から体積V[リットル]を計算できます。
( ※1 : 半径r = 直径∅/2 )
( ※2 : cmで体積計算した場合、体積 Vを1/1000してリットル表記に変換 )
[参考の計算例] 18cm(直径∅)×40cm(高さh) ≒ 約10リットル)
製品紹介
シートゥーサミット (ドライ) コンプレッションサック
シートゥーサミットのコンプレッションサックは4種類あります。それぞれの違いを上げると
[簡易防水](耐水圧2,000mmの防水生地だが、シームテープ処理無し)- コンプレッションサック(高耐久モデル、Sサイズ(10L)=128g,¥2,090)
- ウルトラシル コンプレッションサック(軽量モデル、Sサイズ(10L)=66g,¥2,640)
- コンプレッション ドライサック(高耐久モデル、Sサイズ(10L)=129g,¥2,970)
- ウルトラシル コンプレッション ドライサック(軽量モデル、Sサイズ(10L)=75g,¥3,300)
となっています。
- 各モデルによる価格差は、それほど大きくない
- ほぼ同強度と思われる(生地が同じデニール数)簡易防水モデルと完全防水でも重量差はそれほどない
- 70デニールナイロンとウルトラシルナイロン(30デニール)モデルでは、同容量でも重量差が2倍程度ある
※デニールとは?:繊維の太さの単位。数字が大きいほど太く、強度も上がる。
各モデルで多少サイズ展開が異なりますが、おおよそ
- XS=2~6リットル
- S=3.3~10リットル
- M=4.5~14リットル
- L=6.5~20リットル
- XL=10~30リットル
となっています。
完全防水モデルはシームテープ処理されています。
実際に「ウルトラシル コンプレッション ドライサック(軽量モデル、Sサイズ(10L)=75g)」を購入して使ってみたのですが、コンプレッションの機能を損なうことなく、よくここまで軽量化してきたな、と感じました。まだ購入して間もないため耐久性はわかりませんが、よほどハードな使い方しなければ問題無いと思います。中身を出す時の取っ手も便利です。
気になった点として、締めるベルトが薄く、ねじれやすいです。
ねじれたままにしていても問題ありませんが、ねじれないようにするには多少気を使います。
コンプレッション力は十分あり、完全防水のため、今後の登山で雨でも気兼ねなくザックに入れておけそうです。個人的には登山用途なら完全防水モデルがおすすめです。価格もそれほど変わりません。
ネットショップのレビュー件数を見る限り、イスカのコンプレッションバッグが人気ですが、より軽量化したい方、完全防水にしたい方は、シートゥサミットのコンプレッションサックを検討してみてください。
- [コンプレッションドライサック]優秀(2020年3月28日):問題はベルトが絡まって若干ストレスに感じることがあるくらいです。 雨で濡れるようなこともなく、荷物を最小限にまとめることができるので大変便利で優れものです。
「シートゥサミット コンプレッションサック(高耐久、簡易防水)」
「シートゥサミット ウルトラシル コンプレッションサック(軽量、簡易防水)」
「シートゥサミット コンプレッション ドライサック(高耐久、完全防水)」
「シートゥサミット ウルトラシル コンプレッション ドライサック(軽量、完全防水)」
イスカ ウルトラライト コンプレッションバッグ
- 【価格】 ¥3,000~¥5,000
- 【素材】高撥水コーデュラーナイロン100%
- 【平均重量】Sサイズ : 120g、Mサイズ : 140g、Lサイズ:160g、LLサイズ:180g
- 【サイズ】Sサイズ : φ15×40cm、Mサイズ : φ18×48cm、Lサイズ : φ22×53cm、LLサイズ : φ26×55cm
- 【カラー】Sサイズ : グリーン、Mサイズ : ロイヤルブルー、Lサイズ : グレー、LLサイズ : グレー
コンプレッションバッグにより、寝袋やダウンジャケットなどのかさばりがちな装備を大幅に圧縮することが可能です。コンパクトにまとまった装備はパックを背負う時の負担を少なくするばかりでなく、安全性の向上にも役立ちます。 底とフタには丈夫な素材を、胴部分にはシリコンコ-デュラを使用した装備圧縮アイテムです。
国内の寝袋メーカーのイスカから販売されているキャップ式のコンプレッションバッグです。サイズはS,M,L,LLの4種類。軽量性と耐久性を兼ね備え、販売されていからの期間が長いロングセラー商品です。
メーカーに一応確認したところ、完全防水ではありません。との回答でした。生地と生地の縫い目の裏側はシームテープ処理していないため、針穴から染み込んでくる可能性あります。ただ、カラフルな色のシルナイロンの生地はわずかながら耐水性あり(数千程度)、黒い生地のキャップ部分も縫い目以外はある程度の耐水性あるとのことでした。
長時間雨に濡れるような使い方には向きませんが、水圧がかからない短時間の水濡れ程度であれば中身を濡れから保護してくれそうです。
amazon等でも多数のレビューと高評価が付いてます。レビューには、イスカ以外のモンベル、ナンガの寝袋(シュラフ)に使っている等の書き込み多数あり、サイズ選びの参考になるでしょう。
- モンベルダウンハガー♯3を収納する為に。(2018年9月17日):テン泊するのにモンベルダウンハガー800women♯3をコンパクトにする為に購入。元々のモンベルの袋より開口が広いので、入れやすいです。袋とキャップが一体化しているのがとても良いです!Mサイズと迷いましたが在庫がなく、さほどサイズも大きく変わらなそうなのでSサイズにしましたが、ジャストサイズで良かったです。
- 製品としては完璧すぎる。買わない理由がない。(2018年10月29日):バックパック deuter ACT LITE 50+10。このコンプレッションに搭載したものは、ナンガのオーロラ450DX(これだけだとMサイズ)、The north face 700fil ダウンジャケット冬用(推定Mサイズ)、ダウンパンツ(カナディアンイースト)、冬用グローブ、メリノウールの長袖&タイツ。
上記の物をまとめて入れて圧縮するとちょうど立方体のサイコロの状態まで小さくなりました。バックパックの一番下に辛うじて搭載できました。このコンプレッションバックがなければ絶対無理な容量です。
作りが非常にしっかりしています。上に乗り空気を抜きながら均等にベルトを締め付けていきますが、強く引っ張ってもビリっとなったりしません。広がる力に負けてベルトが戻ったりすることもありません。黄色い生地もテント同様しっかりとした伸縮性のある生地です。
これを買う人は大抵知っていると思いますが、ダウン系は圧縮させっぱなしだとよくないので、出かける寸前に圧縮しましょう。使わないときはゆったり目の袋に入れて保管してくださいね。これは普通に買いですね。
「イスカ ウルトラライト コンプレッションバッグ S/M/L/LLサイズ」
また、2020年にザックの底の形状にフィットするオーバル型のコンプレッションバッグも発売されました。
モンベル コンプレッション キャップ
- 【価格】 ¥1,500~¥2,200+税
- 【素材】210デニール・ナイロン・オックス
- 【平均重量】XSサイズ : 51g、Sサイズ : 75g、Mサイズ : 85g、Lサイズ:100g
- 【サイズ】XSサイズ : ∅13×36cm、Sサイズ : ∅17×42cm、Mサイズ : ∅19×48cm、Lサイズ:∅23×59cm
- 【カラー】ブラック(BK)
モンベルのコンプレッションキャップは、寝袋購入時の収納袋に入れた後、上下のキャップで挟み込むタイプです。(上の写真の、黒い部分のみ)。寝袋購入時の収納袋を使うため、袋付き他の製品のような”大きめで入れやすい”といったメリットを享受することができません。また、モンベルの寝袋の多くは、購入時の収納袋が横方向にも伸縮し他メーカーにはない収納しやすさを実現していますが、このコンプレッションを使うと上下の圧縮圧が横方向に逃げてしまい、圧縮に関して最適な組み合わせとは言い難い状態になります。
ただ、210デニールナイロンを使っているため非常に丈夫です。価格も手頃なため、とりあえず試してみたい方向けでしょうか。
「モンベル コンプレッション キャップ」の実売価格
オスプレー ストレートジャケットコンプレッションサック
- 【価格】 ¥3,080~¥4,290
- 【素材】高撥水コーデュラーナイロン100%
- 【平均重量】8=60g、12=70g、20=80g、32=100g
- 【サイズ】サイズ 8リットル、12リットル、20リットル、32リットル
- 【外寸】8=縦20×横38×奥16cm、12=縦21×横40×奥17cm、20=縦30×横42×奥22cm、32=縦34×横44×奥28cm
- 【生地】メイン=40Dナイロンリップストップ、アクセント=10D×70Dナイロンミニリップストップ、ボトム=10D×70Dナイロンミニリップストップ
衣類やスリーピングバックの圧縮収納に適したコンプレッションサック。長方形のまちが隙間のないパッキングを可能にしてくれます。
・ジッパーによる広いアクセス
・圧縮を可能にするナイロンウイングとバックル
・効率的パッキングのための圧縮できる長方形
・耐水性能(ジッパーは止水タイプではありません)
胴締め式のコンプレッションです。キャップ式ほどの圧縮圧は出ませんが、ざっと手軽に圧縮したい方向けです。胴締め式は寝袋より、衣類やテント等の収納に使っている方のレビューを見かけます。
「オスプレー ストレートジャケット コンプレッションサック」
マジックマウンテン コンプレスドライバッグ
接着技術の完全防水ドライバッグ。ミシンの縫い目は一切ありません。TPUの透明窓が付いているので収納物が外からわかります。コンプレッサーバルブが付けられたのでバッグを圧縮すると、内側のエアーは外へ出されて戻らない。バルブは防水で外からの水の侵入はありません。
私自身が使ってます。完全防水、手軽に衣類や小物をざっと入れて圧縮するのに便利です。モンベルのドライバッグを長年使ってきて、複数個入った状態の袋から、取り出したい物をガサゴソ手探りで探しすの時間がかかる経験が何度もありました。モンベルのドライバッグが傷んできた(内側の防水コーティングが剥げてきた)ので、この20リットルサイズを購入しました。完全防水なのも良いですが、どこに何が入っているかある程度見える透明窓がとても便利、スッと取り出せます☆エアーバルブの耐久性大丈夫かな?と思ってそれほど期待せず購入しましたが、今の所まだ大丈夫です。
100均等の圧縮袋で、いつの間にか膨らんでいた、など経験された方はぜひ試してみて下さい。しっかり圧縮できます。
「マジックマウンテン コンプレスドライバッグ」
ネットブランド品について
昨今、ネットブランド品のコンプレッションバッグもamazon等で多数見かけるようになりました。
コンプレッションバッグは高い圧力が生地にかかり、生地強度共に、連結部分の縫製強度が非常に重要になります。価格はメーカー品の約1/2程度と安価なため、購入者レビュー多数付いているものもあり、耐久性含め、皆様の用途と照らし合わせて検討してみてください。
最後に
コンプレッションバッグ(サック)は積載容量の限られる用途でとても役立ちます。様々な製品ありますので、用途に合った最適なものをぜひ見つけてみて下さい(^^)
著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。
楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。
『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆
コンプレッションバッグを使う事により、寝袋(シュラフ)や衣類などをより小さく持ち運ぶことができます。