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今年からテント泊、寒がりでも秋の涸沢で使えるシュラフは?

涸沢カールの紅葉

当サイトのお問い合わせフォームから、シュラフ選びの質問が届き、回答させていただいたのですが、その内容が他の方にも参考になると思い、個人情報を省いた内容でシェアさせていただくことにしました。

目次

頂いたご質問

今年からテント泊をしようと思っています。
シュラフなのですが最終目標である秋の涸沢で使えるシュラフで悩んでいます。
僕は寝相が悪くよく動くのでモンベルのダウンハガーにしようかとおもっています。
7~8月に2500^3000メートル級の北、中央、南アルプスでのテント泊をしようと思っています。

モンベルシュラフ#1か#2で迷っています。痩せがたで寒がりです。
#2でも厚着したら寝れるのかも不安ですし、工夫の仕方もわかりません。かといって、#1だと真夏とか邪魔なだけになってしまわないのか?7~8月はオーバースペック過ぎるとか。

「#1#2の両方買え」の答え以外で何かアドバイスを是非とも宜しくお願い致します。

回答

結論を先に書くと、○○さんの使い方であれば、モンベルのダウンハガー800 #2
がおすすめです(^^)

https://webshop.montbell.jp/goods/disp.php?product_id=1121290

紅葉時期にテント泊をしない、7~8月の2500^3000メートル級の利用であれば、
#3でも十分対応できます。

ダウンハガー800 #1は、残雪期用のシュラフなので、確かに温かいですが、重
量が984gと#3(600g)や#2(765g)より重く、収納も大きくなり、少しでも
軽量化を検討するなら、おすすめしません。

私は今までに数度、紅葉時期の涸沢でテント泊した経験がありますが、日が暮れ
ると急激に気温が下がります。そのため、フリースやダウンジャケットを着込み、
重ね着した状態でそのままシュラフに入りますので、シュラフの保温力よりも暖
かく寝れます。

私自身も紅葉の涸沢行くときは、#2を持っていっています。
今まで幾度となくテントで寝てきて、もう寒くて寝れないのはこりごりしている
ため、ナルゲン湯たんぽや貼るホッカイロも使うことがあります。
(どちらも低温やけど注意です)

———————-
・湯たんぽについて
【登山向け】湯たんぽを寝袋に入れて保温力を上げる時のリスク・注意点・手順

https://nebukuro.net/netugenup-yutanpo/

 

・ホッカイロについて
貼るホッカイロのときは、シュラフに入って仰向けに寝たときの、胸・腹・足に
かぶさってくるシュラフ内側にはります。この方法だと、よほど寝相が悪くて寝
返りしない限り、熱くなったホッカイロと体が圧着せず、低温やけどしにくくな
ります。(ただし、薄着の場合は×)
———————-

痩せ型で寒がりな方や女性には、ある程度温かいシュラフを用意するのと、シュ
ラフ内に熱源を入れて内側から温めるのを併用すると、ぐっすり気持ちよく朝を
迎えられると思います(^^)

紅葉の涸沢、あまりに人気で時期には非常に混雑しますが、テント場はかなり広
いので、きっと大丈夫だと思います☆

ぜひ、納得できるシュラフを購入して、テント泊登山を満喫してください(^^)

P.S.1
#2だと、夏(特に8月)の高山の縦走テント泊には、すこしオーバースペック
です。そんなときはジッパーをフルオープンにして、毛布みたいに上からかけて
寝てます。(シュラフ足元の袋形状は残るのですが、慣れればそれほど気になり
ません。)

P.S.2
少し記事が古いですが、私が涸沢行った時の記事です☆
https://nebukuro.net/post-137/
https://nebukuro.net/montbellul2/



著者PROFILE

この記事を書いた人寝袋選びで大切なこと寝袋とマットは2つで1つ

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著者: Masaki T

2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆

運営者情報はこちら

雪山 クローズドセルマット

谷川岳の雪洞で宿泊

今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。

雪山 テント泊 八ヶ岳

雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)

雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。

自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。

楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆

山岳・登山用の寝袋マットの選び方の基本(無積雪期)

寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。

キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。

『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。

これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。

登山ルート上のキャンプ場・テント場

『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。

テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆

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