東北地方太平洋沖地震では、観測史上最大のマグニチュードを記録した巨大地震に見舞われました。
地震発生後も何度も何度も余震が続いて不安な状況が続いています。
テレビで被害状況を見ているのですが、本当にこんなことが起きたのか。という地獄絵図のような悲惨な状況が映し出されています。
多くの家屋を倒壊させた巨大な地震。
何もかも飲み込んでしまった大津波。
その後の大火災。
原発の爆発と人体に影響のある放射能漏れ。
東北地方にお住みの被害にあわれた方々のことを想うと、本当にかけることばがありません。
それに加えて、放射能漏れによる周辺地域にも脅威が押し寄せています。
私の仲間の実家が岩手で、地震により実家の家が半壊してしまったという悲しい知らせを聞きました。
(ご両親は無事だったようで、本当によかったです。)
この地震の影響を受けた方々には、心よりお見舞い申し上げます。
私自身がこのサイトを訪れてくださった方々のお役に立てることといえば、寝袋に関することくらいしかありません。
放射能漏れによる緊急避難が必要になり、寝袋を必要とする方も今後多くなることでしょう。
すでに、東京都でもヨウ素やセシウムなどの放射性物質も観測されたということです。
もし、地震、災害、防災用の寝袋をお探しの方はぜひ参考にしてみてください。
地震、災害、防災用の寝袋をお探しの方へ
寝袋といっても、その形状や保温力はさまざま。
メーカー間によってこまかな作りも違います。
もちろんその人の場所や状況や用途により、必要となる寝袋も違ってきます。
今回は、私が今時期(3月)に使用することを前提に防災、災害用として使える寝袋を用意するとしたら、という記事を余震で揺られながら書きたいとおもいます。
この時期の最低気温は、東北地方で0℃前後かとおもいます。
徐々に地震や福島原発の状況が落ち着きつつある中、東北地方への救援活動や今後の防災用として寝袋を探されている方も多くいるとおもいます。
いったいどんな寝袋を選べばよいのか、よくわからない方も多いでしょう。
そこで、簡単に寝袋の選び方を書いておきます。
重要なのは、保温力
■寝袋選びで重要なのは、保温力です。
寝袋選びで重要なのは、保温力です。
寝袋を使うときとはどういうときか、それは夜のもっとも気温が下がる時間です。
そのため、寝袋を選ぶときは、使う場所の最低気温を基準に選びます。
寝袋とマットは二つで1つ!
寝袋に人が入ると背中部分の中綿がぺしゃんこになり、断熱力がほぼなくなります。
マットがない状態でフローリングのような硬い場所で寝ると痛くてつらいですし、背中から熱が逃げるため寒くなります。
寝袋を使用する場合は、自宅でいう敷布団に相当するものがかならず必要です。
マミー型がおすすめ
寝袋には封筒型とマミー型の2種類があります。
封筒型はゆったりサイズで寝心地はいいのですが、構造上保温力がでなく、収納サイズが洗濯カゴぐらいと巨大です。
マミー型はミイラみたいな形をしていて体にピッタリフィットしたつくりになっています。
多少の窮屈感はでますが、軽量なのに保温効果が高く、収納もコンパクトになります。
おそらく救援活動、災害時には持たなくてはならない荷物も増えるはずなので、断然マミー型がおすすめです。
ダウンか化繊か
ダウンの寝袋と化繊の寝袋の違いはたくさんあるのですが、簡単に書くと、
逆にメンテナンスは化繊の方が楽です。
同じ保温力の場合、化繊に比べてダウンの寝袋の方がかなり収納時に小さくなります。
寝袋の現状
インターネット上でもかなりの寝袋が売り切れているようで、もう既にあまり選べない状況になっていきています。
(先日アウトドアショップへ行きましたが、防災用に最適な寝袋はほぼ売り切れてありませんでした。厳冬期の冬山用の寝袋と今の時期には役に立たない夏用の寝袋がわずかに残っているだけでした。)
今まではこのページで個別におすすめの寝袋を紹介していたのですが、すぐに売切れてしまって個別の紹介が難しくなってしまいました。
普通の人は知らない寝袋の保温力に関する常識
普通の人は知らない寝袋の保温力に関する常識があります。
それは、「メーカーが出している保温力で使うと寒くて寝れない場合が多い」
ということです。
いろいろなメーカーが
などと保温力を表示しています。
実際にこの温度域で寝袋を使うとどうなるか。
個人差やマットの性能、寝るときの服装にもよりますが、多くの方の反応は「寒い!」となります。
私自身もいろんなメーカーの寝袋を使ってきて、このメーカーが出す保温力には何度も泣かされてきました。
それにより寝れなかったことは1度や2度ではありません。
ある程度アウトドアをやりこんでいる方はそのことを身をもって知っていることが多いのですが、そのような経験がない方は知らないので、その温度で「快適に寝れるんだー♪」と勘違いして眠れぬ夜を過ごすのです。
実際に親切なメーカーはそのことを公言しています。
それではどのメーカーも最初からその値に書いておけばいいじゃないかとおもうかも知れません。
でもそれをやってしまうと、他のメーカーに比べて性能が悪く見えてしまって商品はいいのに売れなくなってしまうので、きっとできないのでしょう。
だから、どのメーカーもギリギリの値を保温力と称してカタログに掲載しているのです。
車の燃費もカタログ上は1リッターで30km走るとか書いていても、実際に乗ってみると15リッター程度しかないのと同じことです。
そこでとっても大切なのは、実際に使う場所の最低気温よりも保温力のある寝袋を選ぶということがとても重要になります。
経験上、だいたい5℃程度余裕をみるといいかとおもいます。
例えば、
寝袋を使う場所の最低気温が-3℃ ⇒ カタログの保温力が-8℃以下ぐらいのものを選ぶ
寝袋を使う場所の最低気温が2℃ ⇒ カタログの保温力が-3℃以下ぐらいのものを選ぶ
ということです。
おすすめの寝袋
いままではオススメの寝袋を個別に掲載していたのですが、すぐに売り切れてしまいました。
個別に商品をご紹介するのが難しくなってしまったので、今まで書いてきたことを参考に、各大手ショッピングモールの人気・売れ筋ランキングを参照してみてください。
とても大事なことなので、何度も書きますが
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実際に使う場所の最低気温よりも保温力のある寝袋を選ぶということがとても重要
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です。
そして、防災用として寝袋を用意するなら冬も対応できるものを用意しましょう。
夏なら寝袋無くてもなんとかやり過ごせるかもしれません。本当に重要なのは、それ以外の春、秋、冬の寒い時期の対策です。
地震や災害は、いつくるか予想が困難ですから。。。
(※1 可能であれば寝袋をお近くのお店で購入するのが最善かとおもいます。ただ、寝袋を夏以外の時期に扱っているお店は非常に少なく、現実的に通販で入手するしかないかもしれません。因みにネット通販では、防災用にランタン、携帯ガスコンロなどの燃料系、懐中電灯など商品などの一部の商品に注文が殺到しているため、発送が遅延する場合があるそうです。商品によってはすでに完売して入荷待ちの状態のものもあります。)
(※2 寝袋を使用する場合は、自宅でいう敷布団に相当するものがかならず必要です。マットに関してはこちらを参照してください)
この東北地方太平洋沖地震による被害が一日も早く収束し、皆さまが穏やかな日々を過ごせるようになることを心より願っております。
■追記1
今回の地震被害のように停電するような状況では、電源や電池を必要とする電子機器は長期間に及ぶ場合はあまり役に立ちません。
電池も切れてしまえばつかえなくなるので、役に立たなくなります。
私自身も地震が発生した当日は停電により夜真っ暗になりましたが、その時に自己発電式の懐中電灯が大活躍しました。
ラジオでも防災用として電池不要の手回し式ラジオがあり、停電により情報が遮断されてしまったときに大変重宝します。
その他にも防災用品はいろいろと販売されているようなので、ぜひ参考にしてみてください。
■追記2
地震による福島原発事故の影響で、多くの地域で計画停電が実施されていることとおもいます。
私自身も、地震発生直後に5時間程度の停電1回、3時間程度の計画停電を数回うけています。
当初予定されていた計画停電と異なり、実際に停電される時間帯は予測が難しい状況です。
朝に停電されることもあれば、夜に停電されることもあります。
東京電力のホームページで、ご自身が住んでいる計画停電を確認することをおすすめします。
朝であれば太陽の光があるのでまだよいのですが、夜の停電となると準備をしていてもビックリします。
なぜなら、突然に何の前ぶれも無く真っ暗になるからです。
最初はブレーカーでも落ちたのかと勘違いしました。
夜に停電になって懐中電灯やヘッドライトなどの携帯できる照明器具がないと何もできなくなります。
実際になるとわかるとおもうのですが、真っ暗なので足元が見えず、当然トイレすら暗くていけなくなります。
もうすでに停電されるような地域のお店から電池や懐中電灯はほとんど売り切れている状況が続いているとおもいます。
まだ準備ができていない方は、携帯電話のバックライトの明かりなどの明かりを発するものでなんとかしのぐことはできるかもしれません。
この計画停電は数ヶ月に及ぶと報道されているため、懐中電灯、LEDランタン, ヘッドライト などの照明器具を早急に対応することをおすすめします。
(※ネット通販サイトでさえ、売り切れ入荷まちの状況の商品もあるようです。)
著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。
楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。
『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆