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<2024年更新!>手持ちのナルゲンボトル500mlと1000mlに熱湯を入れて、寝袋に入れた時の温度変化を測定してみました。

実験の目的

お湯の量が多ければ、その分温かくなるのは、皆さん知っての通りです。

この感覚的なものを数値化してみたい!、そんな想いから温度計を使って測定してみました。

 

実験に使用した物

RC-5 USB温度データーロガー

■スペック

  • 測定温度範囲:-30°C~+70°C;
  • 温度最小表示:0.1°C
  • 記録容量:32000ポイント(MAX)
  • 測定精度:±0.5 °C(-20℃~+40℃); ほか、+1 ℃
  • 記録時間間隔:10秒~24時間
  • 防水:IP67
  • センサー:内部NTC熱抵抗
  • 電源:リチウム電池(CR2032)×1個(付属)
  • サイズ:84×34×14mm
  • 重量:30g

RC-5 USB温度データーロガーは、温度計で、専用ソフトで指定した時間間隔の温度を32000ポイントまで内部に記録することができる温度測定器です。測定温度範囲:-30°C~+70°Cのため、沸騰した直後のお湯ではなく、沸騰する手前のお湯をナルゲンボトルに入れました。

 

ナルゲン トライタンボトル 500ml&1000ml

■スペック

  • 耐熱温度:本体/100℃、キャップ/120℃
  • 耐冷温度:本体/-20℃、キャップ/0℃

登山用のクリアボトルとして人気のナルゲンのトライタンボトルの500mlと1000mlボトルを使用しました。耐熱性は100℃あるため、熱湯にも耐えられます。

 

モンベル U.L.スーパースパイラルダウンハガー#2(現在ダウンハガー800 #2)

私が購入した当時は、U.L.スーパースパイラルダウンハガー#2という名前だった、800FPグースダウンを使用したモンベルの山岳用の寝袋です。その後一部リニューアル&名前変更で、ダウンハガー800 #2となっています。当時のカタログで快適睡眠温度が-4℃、3.5シーズン対応の保温力があります。ただ、購入して数年経過&何度も使用してきているため、保温力は多少低下していると思います。

 

温泉タオル&ジップロックL

お湯を入れたナルゲンボトルをグルグル巻くための温泉タオルとそれを入れるジップロックLを2セット用意。

 

実験の手順

  1. 自宅にて、ナルゲンボトル500mlと1000mlにお湯を入れる
  2. お湯を入れたナルゲンボトルに、タオルを巻きつける時、温度計(RC-5 USB温度データーロガー)を挟み込む(もちろん同じ挟み込み方で)
  3. それぞれをジップロックLに入れる
  4. 事前に広げておいた寝袋(U.L.スーパースパイラルダウンハガー#2)に、それぞれの熱が影響しあわないように離して(足元と胸側)入れる
  5. そのまま1日以上放置する(室内で測定、室温はおよそ25℃前後)
  6. お湯が冷めた頃に、温度計を取り出し、測定結果をパソコンで確認

 

測定結果まとめ

熱湯を入れたナルゲンボトル500mlと1000mlを寝袋に入れた時の温度変化

温度計(RC-5 USB温度データーロガー)は、1分毎にログを取るように設定しましたが、ログデータそのままだと温度計が温まるまでの時間やデータポイント数が多すぎ、グラフがわかりにくいため、測定開始から1時間毎のデータのみ抽出し、上のグラフにしました。

山で就寝する時間は、長くても22時~翌朝6時ぐらいの長くとも8時間程度です。

ナルゲン湯たんぽ500mlの場合は、6時間後には約50℃まで温度が低下し、8時間後には約46℃になっています。今までのテント泊の経験から、500mlの湯たんぽでは、朝方にはほとんど常温になっていることはわかっていましたが、室温での実験結果からもそう読み取れます。

ナルゲン湯たんぽ1000mlの場合、6時間後は約60℃、8時間後は約56℃でした。この温度はまだ体に触れて十分温かいと感じられる温度です。朝方まで温かい湯たんぽを期待するなら、お湯が1000ml程度あったほうが良いことがわかります。

面白いのが、500mlと1000mlの温度差です。ほぼ温度差は10℃のまま推移しています。ここにはデータを掲載していませんが、12時間後まで10℃の温度差は続き、その後徐々にゆっくりと差が縮まっていきます。

 

まとめ

今回の実験は、寝袋の外気温が安定した室内で行いました。山でのテント泊は朝方は冷え込み、湯たんぽが足に押されて湯たんぽ周囲の寝袋のロフト低下が想定されますから、今回の実験結果より温度が下がると思います。

  

経験上、テント泊での湯たんぽは1リットル以上がおすすめで、1.5リットルぐらいでもいいかな、と実感しています。

今回の実験で、いままで感覚的な内容を厳密とは言えませんが数値化できて、個人的にスッキリしています(笑)

 

参考リンク

【登山向け】湯たんぽを寝袋に入れて保温力を上げる時のリスク・注意点・手順

この記事を書いた人寝袋選びで大切なこと寝袋とマットは2つで1つ

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著者: Masaki T

2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆

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雪山 クローズドセルマット

谷川岳の雪洞で宿泊

今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。

雪山 テント泊 八ヶ岳

雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)

雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。

自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。

楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆

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山岳・登山用の寝袋マットの選び方の基本(無積雪期)

寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。

キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。

『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。

これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。

登山ルート上のキャンプ場・テント場

『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。

テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆

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