2011年3月11日に発生した東日本大震災によって被災した皆様、影響を受けた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
今も深い悲しみに苦しんでいる人達が沢山いることと思います。
実は、震災後に寝袋市場に大きな変化が起きました。
震災後に、街中のアウトドアショップからあっという間に寝袋がなくなってしまったのです。
そのため、すぐに必要としている方々に寝袋が行き届かないという事態となりました。
震災後は、被災地での寝袋が必要となっただけでなく、ボランティアで現地の復興支援される方用として寝袋が必要となりました。
その時、まだ東北地方は雪降る季節でした。
深夜には氷点下の気温でした。
ある程度アウトドアされている方だとわかるとおもうのですが、氷点下の気温で寝袋で寝るというのはかなり過酷の状況です。
冬用の寝袋でなければ乗り切るのは大変難しい。
しかも、ボランティアなどで支援する人々は何日間も滞在するのです。
実際に、ボランティアの方から、「先発隊で被災地に乗りこんだ人たちが、夏用の寝袋をもって行ったが、予想以上の寒さですべての衣類を着込んだがそれでも寒かった」と聞いていました。
保温力不足の寝袋では、安眠できず疲労が蓄積し、非常につらい状態になってしまいます。
ただ、冬用の寝袋というのは、そもそも数が少ないのです。
理由は簡単、冬に寝袋使う人が少ないからです。
そのため、あっという間に市場から冬用の寝袋が消えました。
当サイトでも、何か協力できることがないかと考えました。
そして、このサイトで貢献できることは、被災地で使うにふさわしいと思われる寝袋をご紹介することだと思いました。
その後、、出来るだけ小雪降る東北地方でもしっかりと睡眠できると思われるコストパフォーマンスに優れ、結露や水濡れにも強い化繊の寝袋を紹介させていただきました。
ただ、紹介しても数日ですぐに売切れてしまいました。
そして、違う商品を紹介して、すぐ売り切れる・・・
「本当に必要としている人に、最適な寝袋を届けたい!」
そんな想いを抱きながら、私の知りうる寝袋メーカーの中から最適なものを選び出し、市場に在庫があるか確認してから掲載する・・・
そんなことを何度も繰り返していました。
最終的には、私が自信を持っておすすめできる寝袋がすべて売り切れてしまい、寝袋を真剣に探されている方には大変申し訳ないのですが、ご紹介できなくなってしまいました。
そのようなことを続けた結果として、予想以上に広告収入を得ることとなりました。
そして、その時にこの収益の一部は義援金として寄付しようと心に決めていました。
震災から数ヶ月間経過してしまいましたが、2011年9月末日に義援金として30000円を郵便局を通じて、日本赤十字社へ寄付させていただきましたことを、誠に勝手ながらご報告させていただきます。
著者PROFILE
2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆
谷川岳の雪洞で宿泊
今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。
雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)
雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。
自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。
楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆
寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。
キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。
『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。
これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。
『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。
テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆