MENU

【テント保温力測定】登山テント泊で室内・外の温度測定した結果、温度差は4.8℃(RC-5 USB温度データーロガー使用)

「山でテント泊した時、室内・外の気温はどの程度差があるのだろう?」

以前から、そのようなテントの保温力について素朴な疑問を抱いていましたが、今回、南八ヶ岳縦走(硫黄岳-横岳-赤岳)登山でテント泊するついでに、2つの温度計で測定してみることにしました(^^)

 

場所は、年中多くの登山者で賑わう山小屋、赤岳鉱泉のテント場です。

IMGP3357.jpg

IMGP3375.jpg

好天の土曜日ということもあり、テント場に多数のテントが設営されていたため、私達は少し奥の樹林の中にテントを設置しました。

 

赤岳鉱泉 テント場

 

温度測定は早朝の予定。とりあえず縦走してきました。

 

IMGP3444.jpg

横岳

IMGP3514.jpg

赤岳

 

縦走を終えて、無事テント場へ。

これから温度測定の準備をします。

今回使用する温度計は、RC-5 USB温度データーロガーです。

RC-5 USB温度データーロガー

測定温度範囲:-30°C~+70°C; 
温度最小表示:0.1°C 
記録容量:32000ポイント(MAX) 
測定精度:±0.5 °C(-20℃~+40℃); ほか、+1 ℃ 

1つはテントの内側に吊るします。

RC-5 USB温度データーロガー

 

もう一つはテントの外の木の枝に引っ掛けました。

IMGP3620.jpg

IMGP3598.jpg

 

テントは、ダブルウォールのモンベル ステラリッジテント4型(2008年購入)です。

IMGP3625.jpg

就寝前は暖かい飲み物を飲んだりして、テント内の温度が上がっています。

純粋にテントの保温力測定するため、温度測定はテント内の人間の発熱と外気温が均衡していると思われる夜明け前の5時頃にすることにしました。

 

日の出前の、早朝4:40頃起床。すぐにテント内の温度計の表示を確認します。5.2℃でした。(吊るしてあるので温度計は逆さまになってます)

赤岳鉱泉 テント場 夜

 

次に、テントの外に吊るしてある温度計を確認します。表示は0.4℃でした。

IMGP3623.jpg

 

テントの内外の温度差は 5.2℃ ー 0.4℃ = 4.8℃ でした。

 

この日は、樹林帯の中ということもあり、ほとんど無風でしたが、もっと風がある場合はその差は小さくなると考えられます。

テントの保温力は今までなんとなく感覚的なものでしたが、実際に測定してみると、なるほど納得します。

 

今回は一緒に登った兄に様々協力していただきました、感謝☆

やがて朝日で明るくなり、地面を見ると、土や植物に霜がおりていました。

IMGP3626.jpg

 

参考リンク

使用した温度計です。

 



著者PROFILE

この記事を書いた人寝袋選びで大切なこと寝袋とマットは2つで1つ

plofile.jpg
著者: Masaki T

2009年末から寝袋と関連装備に特化したこのサイトを開設。いつの間にか運営10年を超える老舗サイトに。ファミリーキャンプから無積雪期登山、厳冬期登山、バイクのキャンプツーリングに自転車旅行、車中泊など、アウトドアを幅広く経験。寝袋の宿泊数は100泊以上~500泊未満。狭い業界ですが、まだまだ知らないこと沢山あり、日々勉強中です☆

運営者情報はこちら

雪山 クローズドセルマット

谷川岳の雪洞で宿泊

今まで様々な状況下で寝てきましたが、100泊以上経験してわかったのが、『保温力に余裕のある寝袋を用意すること』です。

雪山 テント泊 八ヶ岳

雪山テントは換気にも注意(テントが埋まると酸欠に)

雨風や断熱材で守られた家と違い、アウトドアフィールドでの宿泊は天候や外気温の変化を大きく受けます。事前の天気予報より、当日の気温が-5℃程度低かった、などは日常茶飯事です。また、多くのキャンプ場は、最寄りの市街地よりも標高が高い事が多く、天気予報で知ることのできる最寄りの市街地の最低気温よりも気温が低いことが多いです。

自然の中で睡眠をとる体験は素晴らしいですが、寝袋の保温力が足りないと真夜中に早朝に目が冷めます。これは外気温は日の出前の早朝4~5時あたりが最も気温が下がり、また体温も下がっているためです。一度このタイミングで目が冷めてしまうと、身体が芯から冷え切っているため、ここからなかなか眠ることができません。そして、寝不足の状態になります。

楽しいアウトドア体験するはずだったのが、思わぬ寝不足でボーーっとしてしまうのは、もったいないです(しかも連泊でこれが続くとかなりキツイです)。少し汗ばむくらいの保温力の寝袋を選んで、ぜひ素敵なアウトドア体験を満喫してください☆

山岳・登山用の寝袋マットの選び方の基本(無積雪期)

寝袋と(キャンプ用の)マットは2つで1つです。

キャンプ用のマットの役割は主に『断熱』と『寝心地を快適にする』の2つです。

『断熱』について・・・アウトドア用の寝袋の中綿として、化繊やダウンが使われていますため、小さく圧縮して収納し持ち運ぶ事ができます。寝袋を収納袋から出して広げると、徐々に中綿が膨らみますが、人間が寝袋に入ったときに身体と地面に挟まれた中綿はぺちゃんこに潰れるため、断熱力がほとんどなくなります。大概の地面は冷たく、身体の重みで密着した部分から体温が逃げ(ヒートロス、熱損失)て、底冷えします。この現象は、体温と地熱の温度差が大きい春・秋・冬ほど熱損失量も増えます。

これを防ぐため、キャンプ用のマットを使います。キャンプ用のマット体重がかかっても断熱効果が得られるよう設計されています。

登山ルート上のキャンプ場・テント場

『寝心地を快適にする』について・・・最近、畳の上で寝たことはありますか?痛くて寝れなかったという方もいるのではないでしょうか。昨今の快適用品の普及により、強い刺激に敏感になっています。よほどふかふかの芝生以外、寝袋のみで寝ると地面の凸凹や石があたって痛くてまともに寝れません。その衝撃を吸収する役割としてキャンプ用マットが使われます。キャンプ用マットは大きくクローズドセルマット(銀マットなど)とエア注入式の2種類あり、寝心地はエア注入式の方が良いです。

テントの中で寝袋の下に敷くマットは、様々な用途に合わせて、多数の商品があります。皆さんの用途にあった、快適に寝れるマットが見つかりますように☆

この記事が気に入ったら
いいねしてね!

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次